日々草子 続・君と綴る文字 10
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プロフィール

水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

※当ブログに掲載されている文章及びイラストの無断転載・使用はご遠慮下さい。

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このブログについてのお願い

当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

最新記事





「…ねえ。」
呼びかけに返事はない。
「ねえ…聞こえてる?」
暫しの間の後、
「…はい。」
という声が聞こえた。
「おたくの…旦那と僕、どっちがいい?」
ニヤニヤとしながら訊ねるものの、返答は来ない。

「んもう!」
「あっ…!」
「ほらほら、ちゃんと言わないと、もっと…。」
シーツが擦れる音が響く。

「ね?どっちがいい?」
「そんなこと…分かりません。」
苦しげな声が漏れる。
「ふうん…そういうこと、言っちゃうんだあ。」
そして…男はまたニヤニヤと下衆な笑い浮かべた。

「…ああっ!!」
また悲鳴が上がった。
「あ…はあ…はあ…。」
苦しい息が女の口から洩れる。
「ほうら、僕の方がいいって言わないからだよ。」
苦しむ女に満足する男。
「もう…少し…。」
「だめ。僕の方がって言わないと。ほら、そう言えば考えてあげても…いいよ?」
「…。」
女は苦しみつつも、口を一文字に結び言葉を発しようとしない。それはまるで意地でも男の言いなりになるものかと思っているかのようであった。

「ふうん…おたくも意地っ張りだね。」
頑なな女の態度に業を煮やした男は、更に女の嫌がることを始めた ――。

**********

「ねえ、ちょっと!」
女中に肩を叩かれ、琴子は埋めていた顔を上げた。
「どうしたの?大丈夫?」
「すみません…。」
物思いに耽っており、声を掛けられていたことにも気がつかなかったらしい。
「まあ、分かるけどね。毎晩毎晩…本当に体がもたないわよね。」
女中は琴子に心底、同情を寄せている。
「でも…またあなたをお呼びなのよ。」
そして申し訳なさそうに、琴子に告げた。
琴子は窓の外を見た。もう外は真っ暗である。
「もう…こんな時間なんですね。」
クタクタになってあてがわれた部屋に戻り、少し眠る。琴子は通常の家事は免除されているのだが、それでも毎晩のことで疲れは取れない。

「こうなったら…子供でも産まないとね。」
「子供…。」
「そうよ。子供さえできれば、御主人様だってあなたを悪いようにしないわ。一時の慰めにされないためにも…ね。」
「…。」
琴子は無言で、仕度に取り掛かる。

やがて、薄着になった琴子。
「そんな恰好にならないと…満足されないの?」
女中はまた、琴子を気の毒そうに見上げた。
「ええ…それに…。」
「そうね。どうせ…。」
女中はそれ以上は何も言わなかった。琴子は一礼すると、部屋を出て…目的の場所へと向った。


「…!」
目を覚ました直樹は、手を隣へと伸ばす。
そこには冷たい畳の感触しかなかった。
もう何日、こうしてここに一人で寝ているのか。直樹は起き上がりながらそんなことを考える。
そして…押し入れを開け、使う人間のいないまましまわれている、一組の布団を見つめる。

最近は夢見が悪い。
先程もそうだった。琴子が誰か…自分以外の男に抱かれていた。男の顔は見えず、声もおぼろげ。はっきりと覚えているのは、琴子の声…それは直樹しか知らないはずの声であった。

暫く布団を見つめた後、直樹は押し入れの戸を乱暴に閉めた。



「…元気か?」
その日の午後、診察を終えた後に西垣が顔を見せた。
「見れば分かるでしょう?」
「…。」
いつもなら調子のいいことを言ってくる西垣だが、困ったような笑顔をするだけ。

「琴子ちゃん…は?」
「見れば分かるでしょう…。」
先程と同じ答えを繰り返す直樹。

「入江。」
西垣は居間に上がり込むと、いつもとは違う真面目な顔をした。
「…落ち着いて聞いてほしい。」
「…何です?」
直樹も姿勢を正した。心臓が早鐘をつくように高鳴る。
「僕はこの間…。」
西垣は女中を一人助けたことから…その女中の奉公先で見た光景を…静かにゆっくりと直樹に話して聞かせた ――。



「…お前が前に口にした“青木”っていうのは…その家と関係があるのか?」
「…。」
直樹は答えなかった。
「琴子ちゃんの後を追いかけようかと思ったんだが…すぐにどこかへ行ってしまって。」
「…。」
「あのな、入江。」
西垣はここ数日、直樹へ言おうかどうしようかと迷っていたことを口にする。
「琴子ちゃん…もしかしたら…。」
暗がりだったが、琴子の様子ははっきりと分かった。疲れておぼつかない足取り、少し気崩れた様子、そして…上気した頬…。

「…あの男の家、金持ちですからね。」
琴子のそんな様子を聞いた後も、西垣の困惑に気がつかないふりをしているのか、直樹は平然と口にした。
「こんな貧乏医者よりも、金がある男に身を任せた方が幸せかも…。」
そこまで言いかけた直樹は、ハッとする。そして初めて、西垣と目を合わせた。
「…すみません。」
西垣はまた悲しそうな笑顔を浮かべた。
「いいや…こっちこそ悪いな。…いつまでも気を遣わせて。」
「いえ。」
男二人は気まずい雰囲気に包まれた。

「でもな、入江。」
西垣は優しい表情で直樹を見る。
「…琴子ちゃんは金で男を判断するような子じゃないぞ?」
「そう…ですかね。」
「それは、お前が一番知っているはずだろ?」
「金があるだけじゃなく、優しい男だったら?暴言を吐くこともない、あいつを可愛がってくれるような…。」
「あの青木って家の主はそうなのか?」
直樹からは何も返ってこない。



「なあ、入江。」
西垣はわざと明るい声を出した。直樹を元気づけるために。
「僕が初めて琴子ちゃんに会った時のことなんだけど。」
そして西垣は思い出し笑いをする。
「何です?」
怪訝な顔をする直樹に西垣は、
「いやね。一緒に暮らしている女なら普通…奥さんだと思うだろ?」
「まあ…そうですかね?」
「だから僕、何の疑いもなく琴子ちゃんを“奥さん”って言ったんだ。そうしたら琴子ちゃん…目に涙を浮かべていた。」
「…。」
「お前の知り合いに奥さんって呼ばれたのは初めてだって。きっと、お前と自分が夫婦に見えない、釣り合っていないことを密かに気にしていたんだろうな。」
西垣の話を聞きながら、直樹は琴子が西垣の家へ手伝いに行きたいと思った理由を思い出す。

―― 私、旦那様に紹介していただけるようなお嫁さんになりたいんです。

あの時、はっきりと琴子はそう自分に告げていた。

「僕が大変だからと思ったかどうか…まあ、少しはそう思っていただろうけれど、手伝ってくれた本当の目的は、お前にふさわしい奥さんになるためだったんだと思うよ?」
直樹も西垣の意見に、心の中では同意していた。
西垣の家で色々学んで、いい奥さんになりたい、そう言っていた琴子の姿は今でも直樹の胸に残っている。

「琴子ちゃんは、いつだって…お前のことしか頭にないよ。それくらい慕っているお前にちょっと冷たいことを言われたからって、やすやすと他の男の所へ行くと思うか?」

直樹は黙って首を横に振った。

「だろう?」
その様子に西垣は安堵する。

「だったら、迎えに行けよ。琴子ちゃんが一緒にいたいのは、金持ちじゃなくて、口が悪くて嫉妬深い、貧乏医者のお前だよ。」



「琴子ちゃんのことなんだけど。」
帰り際、西垣はまたもや不安な表情を浮かべる。
「…もしも、もしもなんだけど。」
確実に現場を見たわけではない。琴子の様子から何が起きているかを想像しただけである。が…その確率は高い。
「西垣さんの言いたいことは、大体分かります。」
それは直樹にも伝わっている。最悪の状態も覚悟はしている。

「たとえ、琴子がどんなことになっていたとしても…あいつが俺の妻であることには変わりありませんから。」

「そうか。」
その言葉を聞き、西垣はホッとする。この意志の強い、直樹の顔を見る限り、大丈夫だろう ――。













☆あとがき
…なんだろう、このメロドラマ風な三文小説は?
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コメント

あああ、そんなぁ~!!いいところで、いいところで続きとは…!
早く直樹に迎えにいってほしいです。そして「まさか」がないことを祈ってます(><)!
ああ、早く「俺の琴子」が聞きたいです。
それでもって、めいっぱい琴子を可愛がってほしいとうか…本当につづきが楽しみです。引き込まれちゃってもう!

お忙しいとは思いますが、まだ正座続けてますので!続き、お待ちしております~!

何故に直ぐに行動を起こさないの??

水玉さん、こんにちは
更新ありがとうございます

西垣先生の話を聞いた直樹。
何故に、直ぐに琴子のもとに、迎えに行かないの
青木宅で琴子、大変なことに、なっているかも知れないのに。
琴子は、直樹を裏切るような事は、無いと思うけど。
琴子にどんなことが、あっても俺の妻だと思うのなら、すぐに
迎えに行きなさいよ。
続きお待ちしています。

今までにない展開!!

そういうことがないのが一番ですがそうなったら直樹は
どうやって琴子を向き合うのか。そして琴子もどうやったら心が
開けるのかも見てみたいです。

でも直樹にきついお灸をすえるためちょっと辛めだとドキドキします。

ひえー
青木と琴子って やっぱりそんな関係になっているの?!
どういう事?
直樹も1秒でも早く 助けに行かないと! 琴子が愛してるのは直樹だって 自分が1番よく知ってるくせに(ToT)

いったい何を。。

変態くん。。いったい何をして琴子ちゃんを虐げているの~~!!!(怒)
「匂い」「一時の慰め」「薄着」。。。?
。。。心臓がバクバク。
可愛くて強くて健気な琴子ちゃんが、今どんな気持ちで耐えているのか。。。

-----“旦那様は、お優しい方です!------

直樹さん!今まで見守っていてくれた琴子ちゃんを早く助け出し、
琴子ちゃんを抱きしめて、
「俺が琴子を守る」と言ってあげて~~~!!!

水玉さん、更新ありがとうございます!!
続きまたお待ちします!
早くても、ゆっくりでも、楽しみにして待っています!!
では♪では♪~♪

↑の補足

。。。9話青木登場に勢いでコメントさせていただき。。。(笑)
読み返して9話で、心に響いた文を10話のコメの中に入れました。

こんばんは

どういう経緯で琴子は青木の家に行くことになったのかしら・・・?

お金目的で青木の家に行ったわけじゃないだろうけど・・・?

早く迎えに行かないと・・・取り返しのつかないことになりますよ。

西垣先生はいいとこで直樹を説得していましたね・・・。

後は直樹がどう出るか・・・ですね・・・?

ひぇー(∋_∈)

水玉さまこんばんは!
更新、ありがとうございます(*^o^*)

青木め…。
私の(?)琴子ちゃんに何をしてるのーっ(`o´)

野球拳だといいのだけれど、どうやら違いそう…orz
ヤメテーっ(泣)

先ず 先ず・・・

      おはようございます。
 琴子の側におる能無しボンクラめぇ・・・虫唾が走る・・・名前も書きたなぁい。 琴子は 何が何でも操は守ってると想うけどなぁ・・・

 妻に変わりない・・・そう思うなら とっとと強奪に行ってこいよぉ・・・。
何も考えず先ず助けださなぁ・・・。
経緯は別にしても、追い出したん直樹なんだから・・・琴子からは帰りにくいんだから・・・

コメント、ありがとうございます!

コメントありがとうございます!!

miyacoさん
正座!!そんな~さ、おみ足を崩して、崩して!!
このような話はねっ転がって読むくらいでちょうどいいんですから!!
「俺の琴子」またそんな優しい言葉をこのヘタレ旦那様の口から出ることがあるのでしょうかね(笑)
やっぱり最後はめいっぱい甘い二人を書けたらいいなと思ってはおります♪

tiemさん
ここまで言われても、なかなか重い腰を上げないのが入江くん(笑)
でもきっと琴子ちゃんのことは信じているんですよね。というか、何があっても入江くんの愛情は揺るがないでしょうし!!
そろそろ重い腰を上げることでしょう。

ゆきさん
そうなっても、きっと二人は手を携えて乗り越えていくとは思います♪
でも入江くんにお灸をすえるということは、琴子ちゃんも辛い目に遭うってことなんですよね…。そこが辛いところです。
そして…次回を読まれたら、きっと拍子抜けされるんだろうなとドキドキしている私もいます^^;

さくらさん
そういう関係…想像すると、ものすごーく怖いものがありますね!!
だから早く入江くんには琴子ちゃんを迎えにいってほしいです!
きっと間に合うはず!!

あおさん
あおさんのコメントで羅列された言葉を見たら…一体自分は何を書いているんだ!と自分に突っ込みいれてしまいました。
何、この気持ち悪さ(笑)
あおさんの心に残るようなセリフがあって嬉しいです。
琴子ちゃんの言葉は…私も力入れているので←じゃあ、入江くんのセリフは?(笑)
その分、入江くんの口からなかなかかっこいいセリフを出せないんですが(笑)

ゆうさん
そうです、あとは入江くんがどうするかです!
琴子ちゃんはお金で動くような子じゃないので、それだけはないと思います!

scorさん
そうそう、前回は野球拳だったんですよね(笑)
今回はにおいまでしみついているから、野球拳ではないかも(あ、いや。青木がすごい匂いの強い香水でもつけていたら移るかもですが)
ごめんなさい、scorさんの琴子ちゃんをこんな目に遭わせて!!

吉キチさん
名前も書きたくない…そこまで憎まれたか、青木(笑)
琴子ちゃんは吉キチさんがおっしゃる通り、操は守っていると私も思います!
青木が相手なんて私もそんな~と叫びたいです。
確かに追い出した張本人が迎えにいくべきですよね!!

佑さん
ちょっと今回、頑張ってます(笑)
青木家でのできごと…色々考えた末にこうなりました(^^ゞ

紀子ママさん
ありがとうございます♪確かに琴子ちゃんは琴子ちゃんですものね。
入江くん、またもや負け犬扱いに(笑)
そろそろ男を見せないとまずいですね(笑)

TOMさん
私もこの描写を書いている時、もう怖くて怖くて…。
いやあ、想像するのと文字にするのとでは、全然違いますね^^;
でも青木が相手ならムフフではなく、いや~んになるのでは?(笑)
旦那様、TOMさんに蹴りを入れられるくらいでは動かないみたいです。こうなるともう…往復ビンタくらいしないとダメなのかも(笑)
「知ってるつもり」ガッキー編または「波乱万丈」ガッキー編、または「金スマ」ガッキー編はまた後ほど(笑)
うちもプリンタが壊れました…メーカーに問い合わせたら遠まわしに「寿命」と(涙)
価格が下がったら耐年数も下がった気がするのは私だけでしょうか?

まあちさん
ガッキー、自分に責任があるから入江くんを説得するのに必死なのか…でも入江くんと琴子ちゃんを可愛いと思っていることは間違いないと思います!
ところで…骨折!?大変じゃないですか!!
リハビリとかもありますしね!!
でも優しい息子さんですよね。読んでいてじーんとしちゃいました。きっとお母さんであるまあちさんが一生懸命介護をされている様子を見ているから、息子さんも同じようにされるんでしょうね!まあちさんがいいお母さんだという証拠だと思います♪
早くよくなるといいですね!お大事になさってくださいね!

meganeさん
あの青木…(笑)その言い方にmeganeさんの憎しみを感じる気がします(笑)
入江くん、やっと重い腰を上げそうです♪

Foxさん
いえいえ、とんでもない!私はお菓子の話、とっても楽しいですよ!
ちなみに今は…念願のロシアケーキが手に入ってムフフな気分です(御存知ですか?)
ロシアケーキは叔父の大好物だったので、手土産に持っていくのが楽しみで♪

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