日々草子 秘密 第18話
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

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秘密 第18話

無事二人は仲直りしたものの、水沢の琴子への想いはどうやら募る一方のようだった。
琴子が患者と一緒に散歩している様子を見ている水沢など、直樹は見ているとイライラが募ってくる。が、くだらない嫉妬をして琴子に殴られることは遠慮したいので、我慢していた。

「あっ、立原先生にこれ確認しとかないと。」
同僚の声に琴子は顔を上げた。その夜、琴子は夜勤でナースセンターには琴子の他にもう一人宮田という看護師がいるだけだった。他の看護師は見回り中だった。
「先生、まだ手術中かな?」
宮田が琴子に尋ねた。
「いや、当直じゃないかな?」
「じゃ、この時間なら仮眠室にいるかもね…。」
宮田はPHSで立原医師を呼び出そうとした。が、出ない。
「直接行ってきた方がいいみたい。」
宮田が探しに行こうとした。その時、琴子が
「私が行ってくる。今、手が空いているし。宮田さんは今手が離せないでしょ?」
と気を利かせた。
「え?いいの?」
宮田は琴子の言うとおり、手が離せない状態だったので、有難く甘えることにした。
「仮眠室だと思うから。お願い。」
「分かった。」

琴子はそう言ってナースセンターを足早に出て行った。数分後、見回りに行っていた別の看護師がセンターへ戻ってきた。
「相原さん、どうしたの?」
「立原先生探しに行ってもらっちゃったの。」
宮田の返事に看護師が顔色を変えた。
「どこへ…?」
「どこって、仮眠室…、あっ!」
宮田はようやく自分の過ちに気がついた。
「どこの仮眠室か言った?」
「…忘れた。」
「どうするの?もし、2階の仮眠室へ行っちゃったら…。」
宮田と看護師は顔を見合わせた。

二人が心配したとおり、琴子は片っ端から仮眠室を探していた。立原は見つからず2階まで来てしまった。
「なぜ、こんなに暗いの…?」
琴子が今歩いている西棟の2階は物品庫などがあるだけで、昼間も人が少ない。
「怖いなあ。病院の怪談とか思い出しそうな…。」
思わず懐中電灯を握る手に力が入る。
「そもそもここは仮眠室があったっけ?」
そんな疑問も湧いてきた。
恐怖のあまり早足で歩いていくうちに、ようやく仮眠室らしき部屋のドアを見つけた。

「…失礼します。」
小声で囁きながら、ドアを開けた。中に置かれているベッドがこんもりと盛り上がっている。どうやら誰かが寝ていることは間違いないらしい。
「あの…立原先生でしょうか…。」
頭まで毛布を被っており、誰だか分からない。
仕方ないと琴子は懐中電灯の明かりが直接寝ている人間に当たらないように、細心の注意を払いながらベッドに近づいた。
その時、ベッドから手が伸びてきて琴子の腕を掴んだ。
「キャッ!」
思わずベッドの上に倒れ込む琴子。

「…お前から夜這いをかけられるとは思わなかった。」
「入江くん?」
毛布から直樹が首を出した。
「立原先生なら、いないけど。」
「あ、じゃあ別の仮眠室探さないと。」
琴子は立とうとするが、直樹に腕を掴まれて立てない。
「さっき、すれ違った時、病棟へ戻ると言っていたから、探さなくても大丈夫だよ。」
「そう。じゃ、私も戻るね。」
「そんなに急いで戻らなくても。」
「いえ、入江先生の仮眠を邪魔する訳にいきませんから。」
琴子は嫌な予感がしており、何とかしてこの場から逃れたい。が、直樹は琴子を抱きしめたまま離さない。

「ここがどんな場所か知ってて、お前来たんじゃないの?」
直樹が笑って言った。
「どんな場所って、仮眠室でしょう?」
琴子の答えに、直樹が馬鹿だなという感じで言った。

「仮眠室は仮眠室だけど…ここは別名“逢引部屋”っていうんだよ。」
「あいびき…?あいびきって何だっけ?ハンバーグに使うお肉…」
琴子のボケた答えに直樹が溜息をついた。
「逢引…つまり密会。」
直樹の答えに琴子が驚いた。
「密会?」
「この仮眠室って人通りがめったにないフロアにあるだろ?密会するにはもってこいなんだよ。医者とか看護師とかその他の病院関係者とか結構使ってるぜ?」
「職場で何ていうことを…。」
直樹の説明に琴子は唖然としている。
「俺も何度かここから出てくる奴らを見かけたことあるけどな。」
そう言って、直樹は琴子も顔と名前くらいは知っている医者と看護師の名前を挙げた。ますます驚く琴子。

「でも、何で入江くんがこの密会部屋にいるわけ?」
琴子が直樹に訊いた。
「まさか、誰かと密会する予定とか…?」
琴子の心配する顔に直樹は言った。
「馬鹿か、お前は。説明したとおり、ここはめったに人が来ないから静かに休むにはもってこいなんだよ。誰にも邪魔されたくない時とかね。」
「…なるほど。」
ようやく琴子は納得した。

「誰にも邪魔されたくない時とか。」
最後のセリフを直樹がまた繰り返した。
「え?」
「いや、お前から来てくれるとは思ってなかったなと。」
「だから、そういう目的で来たわけじゃないんだってば。」
とにかくこの場から逃れたい一心で、琴子は焦った。その時、琴子の体が動かされた。
「!?」
琴子がベッドに押し倒されている形になっている。

「前に言っただろ?お前を仮眠室に連れ込めるって。」
「だから、私は今勤務中で…。」
「俺も同じ。それに、お前が望む“秘密の恋人ごっこ”ってこういうことするんじゃないの?」
「違う!こんなことは計画に入ってない!」
「俺の“秘密の愛人”計画には入ってるんだけれど?」
「それ違う!恋人!恋人!」
「愛人も恋人も一字違うだけで、同じようなものだろうが。」
「そういう問題じゃない!」
琴子は完全に身動きできない。琴子がもがいていると直樹がキスしてきた。どうなっちゃうのかと琴子が目を閉じていると、直樹が唇を離して言った。

「…やっぱここまでにしておく。」
直樹が琴子の目を見つめながら笑った。
「…?」
琴子が訳が分からない顔をしていると、
「他の奴らが使った所でなんて、いい気分じゃないしな。それに俺が本気になって、お前が立てなくなったら困るし。」
直樹が起き上がりながら言った。
「!?」
琴子が言葉にならずに、口をパクパクさせている。
「誰も来ないし、雰囲気だけは満点なんだけどな。残念だけどこの辺で解放してやるよ。」
これ以上付き合っていると、どうなるか分からないので琴子は今度こそ、本当に退散することにした。が、からかわれっぱなしでは面白くない。
「…前から思ってたんだけど、入江くんって、シチュエーションに弱くない?」
自分の目にはお見通しと言わんばかりに琴子は言った。
「俺はシチュエーションに弱いわけじゃないぜ?」
「え?」
「俺がそそられるのは、ナース姿のお前。」
「!?」
琴子は更に顔を真っ赤にし、部屋から出て行ってしまった。

「毎日お前と水沢の姿に我慢しているんだから、これくらいさせてもらわないと。」
先程の琴子の顔を思い出すと、直樹は笑いが止まらなかった。
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