日々草子 君と交わした約束 9
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

※当ブログに掲載されている文章及びイラストの無断転載・使用はご遠慮下さい。

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このブログについてのお願い

当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

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「え?アンタ、夜勤だったんでしょ?」
出勤してきた幹は、夜勤の琴子がそのまま働いている姿に驚いた。
「うん。でも人足りないし。」
そのまま寮に戻ってもどうせ眠れない。考えることはただ一つ。それなら、このままここにいて仕事に忙殺されている方がいい。
琴子は時計を見た。
―― もうすぐ…お式が始まる。


式場へ入った直樹は準備も早々にすませ、椅子に黙って座っていた。
―― 今頃気がつくなんてな。
脳裏によぎるのは、今朝の琴子の笑顔。その顔を見て、思わず芋を突っ込んだのは…自分の気持ちを自覚したことを誤魔化すため。

沙穂子のことは嫌いではない。だからこそ、見合いをした時、相手から話を進めたいと言われ、承諾したのだった。
だが、琴子から好きかと問われた時、即答できなかったのは…嫌いではないが好きでもなかったから。
結婚して、一緒に暮らすようになれば愛情が湧いてくるだろうと思っていた。そう、戦地から戻って、少しおっちょこちょいだが、明るく優しい看護婦に出会うまでは。

自覚したからといっても、琴子が自分を好きかどうかは分からない。出会った頃ほど、嫌われてはいないと思ってはいるが、それはもしかしたら、いつもいる子供たちと同等の気持ちを持たれているにすぎないかもしれない。
だから、出会いが早ければと悔やんでも、早かったとしてもどうなっていたか ――。


「姉ちゃん!!」
昼過ぎ、琴子の元へは子供たちが現れた。が、その顔はどの子も真っ青だった。
「…勇!?」
頭から血を流して戸板に乗せられている勇を見て、琴子も子供と同じ顔色になる。
「どうしたの!?」
取りあえず、ベッドへと運ぶ琴子。幹も駆けつけて来た。
「に…荷馬車に跳ねられて…。」
一緒に勇の母親もいた。が、その顔は真っ白になっている。

「先生!!」
琴子はその場を幹に任せ、医者を探しに院内を駆け回った。が、その日は医者の数が少なく、そしてどの医者も患者で手一杯。
中には、
「ここは軍病院だ!子供なんて知らん!!」
と、冷たく突っぱねる医者もいた。

「どうしよう…。」
一人も医者をつかまえることができないまま、琴子は勇の病室へと戻った。
「琴子!」
幹が青ざめている。見ると勇の顔色がどんどん変わって行く。
「このままじゃ…。」
ただ黙って死んでいくのを見ているのは琴子には耐えられなかった。
そして、琴子は気がつく。―― 助けてくれる唯一の医者を。
「琴子、どこへ!?」
幹の声を背に、琴子は白衣を翻して走り出していた ――。

「時間か…。」
そろそろ、花嫁の控室へ顔を出す時間だった。直樹は琴子への追慕を振り払い、立ち上がる。

部屋を出ようと、ドアを開けようとした直樹の手が止まった。
「…待ちたまえ!」
ドアの向こうが騒がしい。
「君、ちょっと!!」
「…離して下さい!!」
騒がしさの中に、直樹は聞き覚えのある声に気がつく。
「今から式が!」
「急用なんです!!」

そして直樹の目の前のドアが開かれた。

―― 天使…?

ドアの外から現れた人物を見て、直樹は目を疑った。
「先生…!」
それは天使ではなく…白衣姿の琴子だった。
「相原…。」
信じられないものを見るように、直樹は琴子を見た。
「先生!助けて下さい!」
「君!」
琴子を式場の人間が止めようとする。が、琴子の勢いは負けない。
「どうしたんだ?」
「先生…勇が…勇が死にそうなんです!」
琴子は泣きながら、直樹へ告げる。
「死ぬって?」
「荷馬車に跳ねられて…頭に大怪我を。でも…先生はどなたも忙しくて…。」
そして琴子は直樹の上着を掴むと、
「お願いします!勇を助けることができるのは先生だけなんです!」
と直樹に懇願した。

「いい加減にしないか!」
その琴子の手を強引に式場の人間が引き離した。
「ほら、帰った、帰った。全く神聖なこの場を…。」
と、琴子を引きずり出す。
「先生!!」
引っ張られながら、琴子は直樹を見つめる。

「え…?」
直樹の傍にいた式場の人間が驚いた声を出した。
「あ、あの、御新郎様?」
直樹はその声に答えず、歩き出した。
「先生…。」
思わず、琴子たちも足を止める。直樹は琴子の所まで来ると、琴子の手を取った。
「…行くぞ。」
「御新郎様!」
止めに入る式場の人間。それを無視し、直樹は琴子の手を引っ張り、
「走るぞ、ついてこい。」
と、走り出した。
「は、はい!!」
琴子は直樹に手を取られ、一緒に走り出した。













☆あとがき
…相も変わらず、芸のない展開で…ごめんなさいm(__)m
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コメント

うわ~ついていく!!

間違えました…

すいません。勢いあまって一言だけ書いてコメントにしてしまいました。

いや、でもついていくついていく~~!!
やっと入江くん気付いてくれたんだね。。。

ちょっとダケ一安心(*^_^*)
今度こそ沙穂子さんと結婚しちゃうのかと思ったけど
完結するまで続き読まないとも思ったけど(苦笑/ハラハラは苦手な感情デス)つい読んでしまって
気持ちが辛いと凹んでましたが
ちょっとだけほっとできました。


ストーリーが切なすぎて結末がわかるまで読みたくないのに読んでしまうのって
水玉さんの小説の魅力ですね。
でも、わがままな読者でごめんなさいっていうのを今一番感じてます(^^;)

このまま

結婚が無くなってくれればいいのにな?

直樹が琴子を好きと認めたんだし、琴子も直樹が好きなんだから、このまま二人がうまくいってくれれば、万々歳なんだけどな?

でも、時代が時代だからどうなるんでしょう?

水玉さん、おはようございます

お話更新ありがとうございます
入江先生の挙式当日、勤務でもないのに病院へ
じっとしていたら、先生の事思い出してしまうものね。
入江先生、今頃気が付いたの、琴子の事好きかもしれないと
まだ、間に合うよね。
そんな時、勇君が大怪我を
大人優先で、子供までは病院では(><)
急いで、手術をしないといけません。
そんな時、琴子、これは入江先生でないといけないと
白衣を着て、式場へ
周囲の人の声も無視して、入江先生の元へ。
勇君を助けられるのは、入江先生だけだと
琴子懇願です
入江先生、琴子の手を取り、『行くぞ』と。
もう、感動を覚えますが
でも、この後の事を考えたら、すご~~~い不安を
このまま、本当に式が中止にと願うのは・・・・・・
入江先生と琴子の運命は????
題名が君とかわした約束ですから。
でも、今は勇君の怪我の心配を。

こう来たか~~!!!
とりあえず今は勇君を直すことが一番ですね♪
お大事に!!!

けど、この件が落ち着くと・・・・・
直樹さんはどう行動されるのかしら???
けどけど、直樹さん!気づいたのね!!
このまま正直に!!!

って言いたいところだけど・・・
題名って何か関係あるのかしら???
ちょっと水玉さん!!私不安よ~~~!!!

琴子、花婿強奪!?

こんばんは、水玉さま。

結婚式を後悔しだした入江先生。
もっと早く琴子と知り合っていたら・・・
琴子の気持ちが自分に向いていたら・・・

後悔先に立たずですよね。

考え込んでいる入江先生のもとに琴子が・・・
花婿を誘拐・・・と思いきや、勇君が頭に大けがをしたことで、琴子が入江先生を迎えに。

この先、勇君は助かるのか・・・
琴子と入江先生の関係はどう発展していくんだろう・・・

次の展開も今からすっごく楽しみにしています。

こんばんは、水玉様。
ついに、結婚式まで来てしまいましたね。
「芸のない展開で…」なんて・・贅沢です。
もうドキドキですよ~。
私思うんです。勇君は、助けられるべきです。絶対に・・・・

だから、直樹先生は絶対必要なんです 勇君にも琴子にも・・・
 
次回楽しみにしています。

これは本当に

予想外!
名作映画「卒業」の逆バージョン!
理由はともあれ、まさか琴子が入江君を結婚式会場から奪い去る日が来るなんて思っても見ませんでした(笑)。
沙穂子さんが良い子だけに、原作でもどのシリーズでもいつも彼女の腕を振り解けずにいる入江君ですが、結婚式逃走(?)で自分の気持ちに正直になると良いなぁ。

ありがとうございます

コメントありがとうございます♪

rinnnさん
ついていったけど…という展開に10はなってしまいました。
気がついたからといっても、すぐに想いを伝えあえるわけでもなく…もどかし~い展開となっております。よろしければ♪

ひよこさん
平気ですよ♪だって…ひよこさんと同じようなこと、これまで何度も言われて慣れてますから(笑)よく言われるんです。「続き読むの辛い」「展開明るくなったら読みます」とか(笑)
でもそういう風に言われるのは嫌ではなく、むしろ嬉しいです♪
だからどうぞ遠慮せずに、全然わがままなんかじゃないですからね^^

kobutaさん
一難去ってまた一難…ていうところでしょうか?
こういうつづき物に対するコメントのお返事って、こちらがネタバレするわけにいかないので…なかなか難しいですね(笑)私としては、皆様のコメント拝見してニヤニヤして楽しくてたまらないのですが(笑)

tiemさん
おお、tiemさんもタイトルに!!(笑)今回はタイトルに皆さまが反応されている様子を拝見することも楽しんでいる私です(笑)
そして時代が時代…これもよく拝見する(笑)だけどその時代を完全無視しているとんでもない私です(笑)

ゆみのすけさん
そんな~我らが入江くんが素直に行動するわけないじゃないですかあ(笑)
そして、ゆみのすけさんもタイトルに!そんな意味深タイトルにしたかしら?オホホホ…。
その不安を裏切らないよう(私の文章、相当おかしいわ)、頑張りますね♪

りきまるさん
花婿強奪は、正直…二番目くらいなんですよね。私はこの後の方を力を少々入れて書きたいと思っているので、エヘヘ(笑)でも以外でした、そんな風に思って下さった方が多くて!ちょっと嬉しい誤算でした♪
てわけで、よろしければ10を…(完全宣伝モードでごめんなさい)

rinさん
ありがとうございます~慰めて下さってありがとうございます!!
子供を死なせるのは好きではないので…その辺は御心配なく!
ただ…まあ…と話せないのがもどかしいです。

ナナさん
琴子ちゃん自身は奪っているという自覚はないのでしょうけど…(笑)
結果として卒業逆バージョンとなりました。いつの時代も結婚式から奪うってのは、ちょっとロマンを感じますね。
入江くんって、沙穂子さんには妙に優しいですよね…松本姉とは違う感じだし。やっぱり会社がらみだからでしょうか?
だからこそ、琴子ちゃんが不憫でたまらなくなります。

佑さん
愛のない結婚…確かに入江くんには無理だろうなあ。琴子ちゃんという運命の人が現れてしまったし。沙穂子さんは完璧すぎて完璧な入江くんには物足りなさそうですよね♪

いたさん
いえいえ!私など稚拙中の稚拙です!!そんなことないです。
もう毎度毎度芸がなく、ワンパターンでお恥ずかしゅうございます…。
しかもいたさんが心配されている勇の怪我はさらりと流したし…(ごめんよ、勇。君は強奪のためにけがしただけなのだ)

RuRuさん
あ、やっぱり早いと思われてました?(笑)
ごめんなさい~理由は…私が想像を広げることができなかったからです。最初から最後まで、今回は珍しく(最初のころはそうやってたんですけど)粗筋ができていたので(というか、知識がなくてそれ以外考えられなかった)それに沿って忠実に進めています。
そして、天使のくだり、褒めて下さりありがとうございます♪そこ、自分でも好きな場面の一つなのでとっても嬉しいです♪♪
きっと入江くんの目には、飛び込んできた琴子ちゃんが天使に見えたんじゃないかなって…。

まあちさん
本当、何の落ち度もないのに…可哀想。今回は本当におしとやかなお嬢様にしてみた沙穂子さんだから余計…。
でも入江くんが気がついた以上、結婚してもきっと幸せになれませんよね…。

kyooさん
初めまして!コメントありがとうございます♪
卒業、音楽つきですか?ありがとうございます!!
ハラハラドキドキ…その言葉もとっても嬉しい褒め言葉です♪またぜひ遊びに来て下さると嬉しいです♪

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