日々草子 新妻の来客
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

※当ブログに掲載されている文章及びイラストの無断転載・使用はご遠慮下さい。

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このブログについてのお願い

当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

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新妻の来客


「い・り・え・く・ん♪」
わざとらしく区切りながら名前を呼び、直樹の肩に置いた人物。
「…なんですか?西垣さん。」
直樹の先輩、西垣である。
「どう?どう?新婚生活は?」
「別に。」
「んもう、つれないなあ!」
西垣は直樹の頬をツンツンと突いた。その手を荒っぽく振り払う直樹。
「僕だって、君と王女様の結婚に色々尽力した人間なんだよ?」
「ああ、そうでしたっけ?」
正直、どこを尽力してもらったか思い出せない。
「そんな僕には、君たちの新婚生活が上手くいっているか、見届ける権利があると思うんだよね。」
西垣はそう言って、直樹の首に腕を回したのだった…。


「西垣さんが?」
洗濯物を畳みながら、琴子がキョトンとした顔をした。
「ああ。明日の夜、来るってうるさくて。一度連れてくれば気が済みそうだし。」
あれからずっと、直樹が頷くまで、西垣は絡んで来て、仕事にならなかった。
「まあ、別に何もしなくとも…。」
そこまで言いかけた直樹は、琴子を見てギョッとする。
琴子は洗濯物をたたむ手を止め、その手を胸の前で組み合わせ、
「素敵…。」
と呟いたきり、妄想の世界へと羽ばたいていたのだった…。

以下、琴子のシュミレーションという名の、妄想である。

―― え?これが入江くんの奥さん?わあ、美人だね。
(注:西垣と琴子は既に顔を合わせている)
―― いつも主人がお世話になっております。
にこやかに挨拶する琴子。

―― あ、奥さん、気にしないで下さい。
つまみを作ろうとする琴子に、気を遣う西垣。
(注:西垣は琴子のことを「琴子ちゃん」と慣れ慣れしく呼ぶ)
―― いいえ、大丈夫です。

そして、琴子は突然来た西垣に対し、見事なつまみを作り、出す。
(注:西垣は突然来たわけでない。前日に予告済みである)

―― わあ、すごいなあ!短時間でこれだけのもの!!
そして、おいしそうに頬張る西垣。
―― 簡単なものしかできなくて、お恥ずかしいのですが。
謙遜する琴子。
―― ん、うまい!いやあ、入江くんは幸せ者だねえ。こんな可愛くて料理上手な奥さんを貰って!
そして、三人は声を立てて笑う…。

「ムフフフ…いえいえ、そんな可愛くて料理上手だなんて…。」
琴子は直樹がいることも忘れ、妄想の世界の住人となり、口に台詞まで出していた。
「…ろくでもないことを妄想してやがる。」
そんな琴子を、完全に呆れた目で見つめる直樹。


そして当日。
「ただいま。」
「こんにちは!」
予告通り、直樹と西垣は連れ立って帰宅した。
「や、ひさしぶり、琴子ちゃん!」
そして部屋に上がろうとした2人を、琴子は、
「ストーップ!!」
と止めた。その勢いに驚く2人。
「何だよ?」
「入江くん、お客様に紹介してくれないと。」
琴子はにっこりと笑って直樹に言った。
「はあ?紹介だあ?」
途端に不機嫌になる直樹。
「琴子ちゃん、僕だよ、僕。ほら、東京タワーとか一緒に行ったでしょ?」
西垣は琴子が自分を忘れたのかと笑う。が、琴子は「紹介、紹介」と言い張った。

「…西垣さん、これ、琴子。」
このままでは部屋に上げてもらえそうもないので、渋々西垣に琴子を紹介する直樹。
「ども!!」
ノリのいい西垣は、調子を合わせる。
「いつも主人がお世話になっております。」
琴子は深々と西垣に頭を下げた。

「さ、お酒の支度、と。」
まずはお酒をと準備を始めた琴子の傍にて、
「西垣さん、とりあえずビールでいいですよね?」
と、直樹が冷蔵庫を開ける。すかさず、
「ストーップ!!」
と、またもや琴子が直樹を止めた。
「お酒なら、今準備してるから。」
「は?」
またもや眉を潜める直樹を、「いいから、座ってて」と、琴子は西垣の傍へと座らせる。
やがて、
「はい、お待たせしました!!」
と、琴子が持ってきたのは…熱燗だった。
―― 熱燗…。
―― 今日は暑かったから、冷えたビールの方が…。
2人がそんなことを心で思っていると、
「あ、ぬるめにしておいたから、大丈夫ですよ。」
と琴子の声が飛んだ。
そして琴子のお酌にて、二人のお猪口に酒が注がれ、一口飲んだ二人は、
「熱い!!!」
と、同時に叫んだ。
「え?熱かった?」
「熱い、舌がやけどするかと思ったぞ!!」
直樹が怒鳴る。それを「まあまあ」と宥める西垣。


「失敗、失敗。次は頑張らないと!」
琴子は次に、料理に取りかかる。
ここで、西垣が琴子の妄想、いや計画通りの台詞を口にした。
「あ、琴子ちゃん。気を遣わないでね!」
「大丈夫です。すぐにできますから!!」
琴子は笑顔で返事をする。直樹は内心、ヒヤヒヤして琴子を見ている。

「あーっ!!」
琴子の叫びが聞こえた。何事かと琴子を見る2人。
―― どうしよう…うち、IHクッキングヒーターだ…。
琴子はまな板の上にあるものと、IHを見比べ…困り果てた。

「どうぞ。」
琴子は先程の勢いはどこへやら、大人しくつまみを出した。が、それを見てまたもや二人は目を見張る。
「これ…生で食べられ…ないよね?」
思わず西垣は口にしてしまった。
「琴子!!!」
直樹は琴子を怒鳴りつけた。
「お前、これは加熱処理用のイカだろうが!!生で出して俺たちを食中毒にするつもりか!!」
「だ、だって…。」
「だってもくそもあるか!!」
「だって…うち…IHだったんだもん。」
琴子が口にした理由に、更に眉を寄せる直樹。
「何だよ、それ?」
「だって…IHって…炙れないじゃない。」
「はあ?」
ますますもって、琴子の口にしているものの意味が分からない。
「だって…おつまみって、炙ったイカがいいんでしょ…?」
琴子は、直樹をじとっと見ながら、呟く。

「炙ったイカ…。」
思わず、直樹と西垣はテーブル上を見る。そこには…熱燗。
「お酒はぬるめの燗がいい…。」
西垣が口にした。
「肴は炙ったイカでいい…。」
直樹も口にする。
それを聞き、琴子は笑顔になる。
「2人とも、知ってるの?その歌!!」
直樹は溜息をついた。
「お前…あの歌を参考にしたのか…。」
琴子は、『舟唄』を聞き、酒と肴はそういうものだと思い込んでいたのだった…。

「なあ、琴子。」
「はい。」
「その歌には、もう一つ、重要なものがあるだろ?」
「え?何かあったっけ?」
琴子は小声で歌い出す。
「…歌い出すのさ、舟唄を…♪」
最後まで歌ってしまった琴子を見て、直樹は、
「女は無口な方がいい、ってあるよな?」
と、はっきりと告げたのだった…。


「琴子ちゃん、ほら、僕、気にしてないから。」
西垣が一生懸命琴子の機嫌を取る。
直樹に叱られた琴子は、部屋の片隅で膝をかかえ、2人に背を向けて落ち込んでいる。
「いいんですよ、これで静かになるから。」
直樹は自分が焼き直したイカを口にしながら、冷たく言った。
「ね、琴子ちゃん。」
だが、西垣は直樹の言葉を無視し、琴子へ近寄る。琴子はそうっと西垣を見た。
「僕さ、『舟唄』より『北酒場』の方が好きなんだ。」
「『北酒場』?」
「そう。“北の酒場通りには長い髪の女が似合う…ちょっとお人よしがいい。口説かれ上手な方がいい…”ってね。」
「長い髪…。」
琴子は自分の髪を触る。
「そうそう。それにね、肴もイカよりも…琴子ちゃんの方がいいな。」
「私…?」
「そう。だから、琴子ちゃんをちょっと味見させてくれたら…。」
そこまで口にした時、西垣は襟を掴まれ、玄関まで引きずられていった。

「何が口説かれ上手で、味見だか!!」
直樹は、玄関から西垣本人、靴、鞄を放り投げた。
「お前、先輩に対して何てことを!!」
「人の女房口説く男が先輩だなんて、冗談じゃない!!」
そして、直樹はドアをバタンと閉めた――。


「…まだ落ち込んでるのかよ。」
風呂から上がった直樹は、パジャマのまま、ベッドに入ろうとしない琴子を見て呆れる。
「だって…失敗ばっかり。こんなんじゃなかったのに…。」
そしてまた、しょんぼりとする琴子。
「本当は…これをきっかけにして、入江くんはどんどん出世していく予定だったのに…。」
「出世だあ!?」
またもや琴子のとんでもない発言に、直樹は素っ頓狂な声を上げた。
「そう。これでいい奥さんだって西垣さんに思ってもらえて、西垣さんが新聞社で色々な人にその話をして、偉い人が“それなら、ぜひわしも奥さんに”って家に来て、どんどん入江くんは偉い人に気に入られていって、最後は…新聞社のトップになるの。で、プロ野球の球団とか運営しちゃって、“イリナオ”とか呼ばれて…。」
「…お前、本当にどうでもいい日本の知識は頭に入っているんだな。」
琴子のスーパーポジティブな妄想に直樹は溜息をついた。

「ほら、もう怒ってないから、こっち来いよ。」
琴子はおずおずと、直樹の隣に入った。
「本当に…怒ってない?」
「ああ。」
「じゃあ、また西垣さんを連れて来てくれる?あ、他の同僚さんでもいいから!今度こそ頑張るから!」
「それは断る。」
即答する直樹。
「何で?」
「だって…。」
そう言って、直樹は琴子を抱き寄せた。
「…俺の大事な奥さん、他の男に見せたくないから。」
その言葉に、ポッと赤くなり俯く琴子。そんな琴子の顎を上げ、直樹は半ば強引に自分を見るようにさせる。
「こんな可愛い奥さん、誰にも見せたくないし、俺以外の人間に可愛いなんて言わせるのは、許せない。」
そして琴子にキスをし、
「琴子が世話をするのは、俺だけ。」
と言って笑い、真っ赤になったままの琴子に再びキスをしたのだった。











☆あとがき
休日シリーズ(またはトンブリシリーズ?)なので、『○○の休日』というタイトルにしたかったのですが…。
GWで、私もハイテンションになっており、「ああ、もう我慢してないでどんどん書いてくか!!」って気分でおります(笑)
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コメント

どんどん

書いちゃってくださいね!楽しみにしていますね。舟歌懐かしいですね小学生の時に流行ってました。(歳がばれる)琴子ちゃんと専業主婦しているんですね。ただやっぱり変な日本になってる様な気が?まっそこらへんが、琴子らしいからいいかな?

お久しぶりです♪

こんばんは☆
世の中がまだGWの中、明日から仕事なので休日モードの頭を入れ替え、久しぶりにネット環境に戻ってきました(笑)

どんなに失敗しても琴子ちゃんはスーパーポジティブですね、うらやましいです☆
あたしはどっちかというと失敗したらけっこう根に持っちゃうのでそういう琴子ちゃんは憧れます(^v^)

どんなに失敗しても、妄想しすぎて暴走しても、直樹は琴子ちゃんが大好きなんですよねvv
それがすっごくうらやましいですv

西垣さん…女の子好きはどんなにしても治らないんですかね(笑)
頭でも打って女の子好きが治ったり女の子好きに付ける薬が開発されたら、きっと直樹は安心するのな、とも妄想しちゃいました(笑)
でもどんなに西垣さんが琴子ちゃんにちょっかいを出さなくなったところで、なにげにもてそうな琴子ちゃんに、きっと直樹はハラハラしちゃうんでしょうね(笑)
だけどきっと、どんなに他の人に言い寄られても琴子ちゃんは直樹オンリーラブvで、エコバッグとポイントカード、主婦の雑誌でステキな奥様を目指すんでしょうねw

そんな幸せな新婚生活…あたしもお邪魔して覗いてみたいですvvv

ろくでもないこと

水玉さん~連休中なのに更新有難う~♡

毎年我が家はGWなんて全~然関係なく「いつもの日」なのでお話読めて
無茶苦茶うれしいですよ~で・・お風呂上りに歳を取り萎びた顔面パック中に
「千客万来」を拝見!己の愚かさを知ることと成りました~(-0-)/
「ろくでもないことを妄想してやがる」って直樹のセリフ・・ガマンできない~
パックがしわに~がまん!がまん!って顔が~撃沈
途中から諦めまして「イカ」辺りで・・・反って皺が増えたような・・・
琴子め!笑

きゃぁ~!!

こんばんは、『休日シリーズ』更新ありがとうございます。

いいお嫁さんを目指して、日々頑張っている琴子ですが、すべてが裏目に出てしまい、終いには入江君に怒られちゃいましたね・・・

ことこの妄想内容は私にもよくわかります。
愛する旦那様の同僚の人に、 『いい奥さんをもらったね』って言ってほしいよね。
こ・と・こ❤

でも、入江君の気持ちもわからなくはないですよね。
愛する奥さんを他の男の目に触れることは、極力避けたいんだと思います。
うふふ・・・

結局は二人はらぶらぶで、人が羨む新婚さんってことですよね。

二人の仲が暑くて暑くて、たまりませんなぁ・・・
(又、おやじになってしまいました・・・)(笑)

GWでハイテンションな私です

コメントありがとうございます♪

kobutaさん
連休のハイテンションで、どんどん書いております♪
舟歌、少し前に缶コーヒーのCMで流れてましたよね。
本当、どこで知識を入れているんだか、しかもどうでもいいことばっか(笑)

愛結美さん
連休、私もあまり関係ない感じです~。
お仕事、頑張って下さいね!!
私は些細なことをネガティブに考えてしまう傾向があるので…ポジティブ思考は本当に琴子ちゃんに見習いたいです。片想いでもあんなにポジティブになれるのがうらやましい…。
本当に琴子ちゃんは一途で可愛いですよね!!きっとガッキーに女好きを治療する薬がつけられても、愛結美さんの言うとおり、琴子ちゃんはもてそう…行きつけの八百屋さんとかが「奥さん!」って声をかけただけでも直樹は睨んでいそう(笑)
私も幸せな新婚生活を書くのが楽しくて、つい連続して書いてしまいました♪

美優さん
私もそんな感じです~GW(笑)仲間、仲間(笑)
美優さん、パックしてるんですね♪私は毛穴ケアに必死です。毛穴の汚れを落とす泥洗顔とか、酵素洗顔とか(笑)効果が出ているのか、疑問の毎日ですが(笑)でも、毛穴は目立たなくなっているような気も…♪
そして今日、カタログにてパック(つけてはがすタイプ)を見つけ、ちょっと心が揺らいでおります(笑)

りきまるさん
そりゃあ、新婚さん、褒めてもらいたいですよね♪
琴子ちゃん、一生懸命だったんだろうなあ…可愛い♪
そんなところが入江くんもメロメロなんでしょうね^^こんな可愛い奥さん、毎日帰宅するのが楽しみでしょうし。
そして、そんなラブリーな琴子ちゃんをほかの男に見せたくない、自分が一番いい男だと思ってほしい、そんなところかな?
いやあ、ほんとアツアツですわ~

舞さん
はじめまして!!コメント、ありがとうございます!!
うわ~その名前出されるとやっぱり赤面してしまいます(笑)
だけど、本当、不思議なことに…その教授を好きだとおっしゃってくださる方が多くて…。
教授との絡み…舞さんのお言葉でちょっと考えてしまいました♪
いつか、また神戸の二人の話を書きたいと目論んでいるので、その時にでも教授夫婦を出せたらいいなと思ってます。
コメントは本当に飽きっぽい私の励みになるので、またお気軽にいただけると嬉しいです♪

佑さん
もうそのお言葉で、加速してます、私のキーを叩くスピードが!!
いやあ、GW、万歳!!
琴子ちゃんの知識、テレビとかだろうなあ♪あと、図書館で雑誌とか読んでたりして(笑)
もちろん、入江くんが作る新聞も!!

ぴくもんさん
実は私も時々、ちびまるこちゃんのキートン山田さんになった気分で書いてたりします。
舟歌と北酒場は、ずっと考えていました(笑)ようやく出せて嬉しい私です♪
そして自分で考えてますよ~だって構成作家さんとかいないし(笑)
私もナベアツが出てからそう口にしてしまうことが…確かに直樹がアホになっている姿は見たくない…(笑)

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