日々草子 眠るその人に手をのばす
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

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すっかり慣れてしまった入江家。
「ただいま。」
まるでずっと自分が暮らしていたかのように、あたしは玄関で声を上げる。
…あれ?
いつもだったら、「お帰りなさい、琴子ちゃん!」というおばさんの明るい声が聞こえるんだけど…。

お買い物かな?
でも…玄関開いてたけど…?

とりあえず、あたしはリビングへと入る。
ここも最初に入った時は「ひえーこんな広いリビング、テレビの“豪邸訪問”の世界だけだと思ってたよ」と思ったもんだけど、慣れって怖いものよね、うん、うん。


あら?
ソファから足が出てる…この足って…もしかして…。
あたしは、自然と足音を忍ばせて、ソファに近寄った。
そこに眠っていたのは…入江くん。

珍しい、こんな所でうたた寝なんて。
入江くんはあたしに気がつくことなく、ぐっすりと眠っている。
その場にしゃがみこみ、あたしは入江くんの寝顔を見つめる。
だって、こんな間近で入江くんの顔を拝めるチャンスなんてないもん。

うわ…ちょっとドキドキしてくる。
凄いなあ…ニキビなんてない、きれいな肌。あたしなんて時々出てくるニキビに大変だってのに。同じ物食べているはずなのに、どうしてこうも違うのかしら?

眉…大して整えている様子もないのに、綺麗…。
ヒゲ…なし。金ちゃんなんて、あの年で結構大変だって騒いでいるのに。
同じ高校生でも天と地の差があるわね、こりゃ。

まつ毛…長いなあ。
マスカラとか…し甲斐がありそう。あ、いやいや。今のなし、なし。

そして…唇。
ちょっと薄い、でも綺麗な形。もちろん、荒れてなんていやしない。
もしかして、リップとか使ってるとか?
「ああ、いけないいけない。男のおしゃれは唇からだ」とか言いながら、リップクリームをグリグリ付けてたら…いや、それでも素敵には違いないんだけど。

この綺麗な唇から、どうして毎日毎日、あたしの心をズタズタにする言葉が出てくるのかしらね?
唇ってのは、そういう目的のものじゃないでしょうが。
たとえば…キス…とか?
この唇が、いつか誰かとキスする日が来たりするのかしら…?
あたし以外の誰かと…。
このまんまじゃ、あたしとなんて永遠にそんな日は来ないわよね。
あたしの唇はいつだってスタンバイ,OKなんだけどな。
一応毎晩、イチゴの香りがするリップ塗ってるんだけど…イチゴ、好き?入江くん?

…って、何悲しいこと考えてんだか、あたし。
イチゴ味のキスどころか、もうその唇から出される言葉に傷つきながらも、喜んでいるのよね…とほほ。すっかり虐げられることに慣れているわが身よ…。
こんな体にしたのは、入江くん、あなたなのよ!!…て言っても、「俺には関係ないね」の一言で終わりなんでしょうね。

それにしても…綺麗だなあ。入江くんの唇。
見れば見る程…。

ちょ、ちょっと…ちょっとだけ…触ってみても…いい…かな?
誰もいないし…ね。
それに…寝てるし…ね。

あたしはそっと人さし指を…その綺麗な唇に…。
やっぱり綺麗…がさついてない…。

「…何やってんだ?」
「ひえぇっ!!」
あたしは指の下から漏れた声に驚いて、自分でもこんな声出せるのかって声を出してしまった!
「い、入江くん…お、起きていたの…?」
「…そのささくれ立った、お前の汚い指をどかしてくれ。」
あ、いけない!
あたし…驚きつつも、なぜかピタッと入江くんの唇に指をつけたまま。
ていうか…離れない…。
「ささくれ立ったって…失礼な!!あたしはちゃんと毎日、ハンドクリームつけてます!!」
そして今頃になって、入江くんに言われたことに抗議する、おバカなあたし。

「あら?二人とも帰ってたの?」
そこへ顔を出したのは、おばさん。助かった!!
「どうかした?」
「…こいつに襲われた。」
「ええ!!」
入江くんはおばさんにそう言い残し、二階へと…。

「琴子ちゃん!!」
そしてあたしに突進してくるおばさん。
「違います!!誤解です!!あたし…そんな、大切な息子さんに傷なんて!!」
そうよ!襲ってなんてないわよ!!何で女のあたしが男の入江くんを襲わないといけないのよ!!
「いいのよ、いいのよ。あんな息子、襲うだけ襲って頂戴!!」
おばさんの目が輝いている。おばさんはこの家で唯一、あたしの恋の応援者だから。
「もう…さっさと身ぐるみ剥いじゃえばよかったのに!!琴子ちゃんったら、遠慮ばっかり!!」
い、いえ。遠慮ではなく…。
そんな身ぐるみ剥ぐなんて…あたし、完璧に追いはぎじゃないですか、おばさん…。

なんとかおばさんの攻撃を交わし、あたしも二階へと引き上げる。
ドアノブを回そうとして、思わず指を見る。
唇…気持ちよかったな…。

「…お前に襲われて、俺、結婚できないかも。」
「はあ!?」
あたしは振り返った。背後には入江くんが!
「襲ってなんてないじゃない!!ちょっと唇を…。」
「唇を奪われたんだ…俺。はあ。」
「奪ってないわよ!!触っただけよ!!」
奪いたくても…奪わせてくれないじゃない!!

「…ま、いつかお返しはさせてもらうけどな。」
「え?」
い、今、何て言った?

「お兄ちゃん、ただいま!あれ?どうしたの?」
ああ…裕樹くんが…。
「こいつに唇を奪われた。」
「ええ!」
途端に、あたしを冷たい目で見る裕樹くん。
「お前…とうとう実力行使かよ。」
「だから違うって!!」
「お兄ちゃん、今夜から部屋にカギかけて寝ようね。」
「ああ。隣にはとんでもない奴がいて怖いもんな。」
そう言いながら、兄弟は部屋へと入って行った。

だから、違うって!!

…ちなみに、その入江くんの“お返し”が実行され…指じゃなく唇で入江くんの唇を感じることができる日が来ることを…あたしはまだ知らない…。










☆あとがき
お題サイト様に初めてアクセスしてみました。
そして、選んだのは…『眠るその人に手を伸ばす』です。
最初はまつ毛にしようかと思って書き始めたのですが、なぜか唇に(笑)
※お題配布サイト様 Astral slumbar様
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コメント

うふふ・・・

こんばんは、水玉さま。

私も入江くんの唇触ってみたい。あと、長い指にも触れてみたいです。(笑)

でも、琴子の唇の方が柔らかくてぷにぷにしていそうなので、
お返しをした入江くん、実は『ザマーミロ』って舌を出しながら、
心の中では琴子の唇が柔らかくて気持ち良くて動揺した後のセリフなのかもって思っていたりします。(笑)

まんざらでも

直樹、琴子に触れられて本当はうれしかったんじゃないかな?

照れ隠しで、襲われたなんて言ってみたりして?

この何年後に、結婚するなんてこの時は思っても無いでしょうね?

どこでもいい~

水玉さん連打連打おつかれさま~

琴子!いいな~直樹に触れられて!
そうだな~私ならやっぱ「鼻」
直樹の高い鼻に自分の鼻とすりすり、何処ぞの国の御挨拶みたいに・・萌~
(/////)だ~恥 何気に「鼻」フエチいや~声フエチでも有るし~
直樹だったらどこでもいい~
裕樹に「唇奪われた」って願望かも?・・

コメントありがとうございます

コメントありがとうございます。

りきまるさん
私も実は琴子の唇があまりにも温かく柔らかくて、ドキドキして、でもばれないようにあんな捨て台詞を言ったのかもしれないなと思ってます♪
数年後には、いくらでも触れるようになるのにね、琴子ちゃん。
イチゴ味でスタンバイしてなくても(笑)
このころの入江くんの毒は本当、書き甲斐があります。

kobutaさん
本当に、このころの話って原作読み返すたびに「ああ、数年後にはねえ」って笑いたくなってきちゃいますよね!
襲われただの奪われただのと、連発しているのも、驚いたのを密かに隠すためだったりして。

美優さん
鼻!!いいですね~^^
きっと結婚後はしていそうな気がします♪
でもきっと、鼻だけじゃ物足りなくなりそう…。
好きな人の顔を間近で見るのって、すごくドキドキしますしね。

佑さん
本当に高校時代の入江くんは、いやいや結婚前までは…
琴子ちゃんもあんなにひどいこと言われたりしても、よく頑張ったなあと。
だけどいくらひどいことを言っても、絶対自分を嫌いにならなかった琴子ちゃんだからこそ、入江くんも好きになったんだと思います。
良かったね、琴子ちゃん、結婚できて♪
お題は、とりあえず初めてなので…1つでもOKというものを選んでみました。とてもじゃないですが、5つとか10とか…できる自信がなくて。

chan-BBさん
ありがとうございます。
本当は卒業式に嫌いになるって言われて、それで自覚したのに…ちょっとフライングしてしまいました。本当、これじゃこのころから意識していたみたいに…。
久しぶりに高校時代の二人を書いてみて、入江くんの毒にすっかりやみつきに。あと琴子ちゃん目線で書くのも楽しかったです♪
又機会があったら、ぜひチャレンジしたいな。

haruruさん
私も笑える話が好きなので♪本当はなんかもっとこう…うまく言えませんが(笑)ロマンチック?に書くべきなのかもしれませんが、どうしても笑いを入れずにいられない、この性分…。

いたさん
いえいえ!そんなことを仰られたら、私の返事は一体…。本当に情けない思いでいっぱいです。
私も最近、「この話、書いたっけ?」とか思うことが…(笑)
そして、本当、このころの二人って不思議な関係ですよね。家族なようなそうじゃないような。友達ともいえず、もちろん恋人ではなく…でも一番、入江くんにとって身近な女の子にあることは間違いないでしょうけど。
一番すごいのは、年頃の息子、娘を同居させている双方の親のような気が(笑)

ぴくもんさん
お題、難しいです!!できるだけ、具体的なお題を探してみたのですが。
でもこれだと、私が苦戦する普通のイリコトが書けそうで…。今のところ2本だけですが(笑)
入江くんは、きっと指が触れた瞬間に目が覚めたんじゃないかと。
でも何をするか面白いからとか、ちょっと意地悪してやろうと思って寝たふりしてたんだと思います。
それにしても、男兄弟に「鍵かけて寝ないと」と言われてしまった琴子ちゃんが哀れ(笑)

foxさん
テトリス!!私も持ってます(笑)
いや、あれも楽しいですよね!!やりながら「あ、あ、あー!」と叫んだり(笑)
無心になれていいです。
手のことありがとうございます。何だか…好きなことやっている時は気にならないらしい(笑)でもだいぶ痛みは引きました。あとは…風邪を早く治したいです。咳がなかなか…連休だってのに(涙)

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