日々草子 私の美しい貴婦人 2
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

※当ブログに掲載されている文章及びイラストの無断転載・使用はご遠慮下さい。

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このブログについてのお願い

当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

最新記事

「アメンボ赤いなあいうえお…生麦生米生卵…。」
ノーリー夫人によって外見はまともになったコトリーナの声が元気よく部屋に響く。まずは発声練習から始めることになった。
「…つまらないずら。」
そう言いつつも、まじめに「アメンボ…」と声を張り上げるコトリーナ。

「肉はナイフで切ってから口へ入れろ!」
食事の席でもナオキヴィッチの怒号が響く。コトリーナは切らずにフォークで刺して大きな口を開けて食べる。
「コトリーナちゃん。お肉も少しずつ食べないと喉につまらせますよ。」
優しくノーリー夫人が言うと、コトリーナはギコギコ言わせながらナイフを使う。
まだまだ先は長くなりそうである。

「そう。コトリーナちゃんはお花を売っているのね?」
どうやらコトリーナがノーリー夫人に自己紹介をしているらしい。
「素敵ね。お花売りなんて夢があるわ。」
褒められてエヘヘと照れ笑いをするコトリーナ。照れている暇があったらまともな発音の一つくらい覚えろと言いたいナオキヴィッチ。

「おら…じゃない、私、夢があるずら。」
おもむろにコトリーナは言った。どうせロクな夢じゃないことは分かっているのでナオキヴィッチは書斎へと逃げた。


『…毎朝市場に行って花を買い付けるっぺ。』
録音された自分の声を聞いてコトリーナは目を丸くした。
「何ずら?これは?」
「お前の声を録音してみたんだ。」
「いやー!先生、そんな…盗聴なんて汚い趣味があったっぺ!そんな…そんなストーカーみたいなことせんでも、私の声が聞きたければいつでも…。」
「違う!」
コトリーナ得意の勘違いを慌ててナオキヴィッチは止めた。
「こうして録音して聞いてみればアクセントとかどこがおかしいか一発で分かるだろうが。」
「確かに…。でも…。」
「でも?」
「私の声って割といい声だったっぺ!思わず聞き惚れてしまうっぺ!」
コトリーナの調子の良さにナオキヴィッチは溜息をついた…。

「今日はこれを読んでみろ。」
発音練習ばかりじゃ飽きるだろうとナオキヴィッチは練習方法を変えることにした。
「は…つこい?」
それは『初恋』というタイトルの詩だった。美しい言葉を話すには美しい文章を読むことが一番、感受性も豊かになる、教養も身につく、ナオキヴィッチはそう考えていた。
「まずは俺が読むから黙って聞いてろ。」
「はーい。」
大人しく耳を傾けるコトリーナを見て、ナオキヴィッチは読み始めた。
「まだあげそめし前髪の…。」
ナオキヴィッチの聞き取りやすく、低すぎることもない声にいつしか聞き惚れるコトリーナ。いつのまにか目を閉じていた。

「…以上だ。次はお前が読んでみろ。」
そう言ってナオキヴィッチはコトリーナに本を渡す。すっかり聞き惚れていたコトリーナは慌てて目を開け、本を手にした。

「ふうん。この人こげな詩も書いていたっぺ。」
コトリーナの何気ない言葉にナオキヴィッチは驚いた。
「知ってるのか?この作者を?」
「知ってるっぺ。」
「ほう。」
コトリーナがこの詩の作者を知っていたとは。意外や意外。もしかしたらこのいなかっぺ大将は言葉遣いとは逆に高い教養を持っているのかも…ナオキヴィッチはほんの少し、希望の星が輝いている気分になった。

「まあ…この人はこの詩より、あっちの方がいいっぺ。」
どうやらこの詩の作者の他の作品も知っているらしい。これは本物かもしれない。教え甲斐がありそうである。
だがナオキヴィッチの期待は次の一言で見事に裏切られることとなった。

「…ポニョの方が良かったっぺ。」
「ポニョ…?」
一瞬、ナオキヴィッチはコトリーナが何を言っているのか分からなかった。
「先生、知らないずら?あのヒット曲を?」

「…ポニョを歌っていたのは藤岡藤巻だ!この詩を書いたのは島崎藤村!“しまざきとうそん”と読むのであって、“しまざきふじむら”と読むのではない!」

ナオキヴィッチはコトリーナが大きな勘違いをしていることに漸く気が付き、雷を落とした。震え上がるコトリーナ。

「もういい!つべこべ言わず読んでみろ!」
これ以上ナオキヴィッチを怒らせないように慌ててコトリーナは詩を声に出して読み始めた。

「意味がよく分からないずら。」
読み終わってコトリーナは言った。
「お前にこの高尚な詩の意味がそう易々と分かってたまるか。」
「意味が分からないと読んでも面白くないっぺ。」
やり合うコトリーナとナオキヴィッチの部屋のドアが突然開かれた。

「ナオキヴィッチ先生!」
そこに入ってきたのは、ややケバイ…いやがっちりと化粧をした美人二人。
「偶然そこまで来たので、御挨拶にと…。」
「これは…マツモー家のご令嬢がそろって。」
驚いているナオキヴィッチに構うことなく、マツモー家姉妹はナオキヴィッチに寄り添った。
「ちょっと、アーヤ。少しくっつき過ぎじゃなくて?」
「そんなことなくてよ。ユーコーお姉様。」
そう騒ぐ姉妹は、コトリーナに気がついた。
「あら?こちらの娘さんは?」
「…私が今教えている生徒です。コトリーナ、こちらはマツモー家のご令嬢。長女のユーコー嬢と二女のアーヤ嬢。昔家庭教師をしていたことがあって。」
「どうも…。」
ペコリと頭を下げるコトリーナ。
「ごきげんよう。」
優雅に挨拶をする姉妹。何だかコトリーナは面白くなかった。
「先生、続きを早く…。」
促すコトリーナに構うことなく、姉妹はナオキヴィッチにしだれかかる。
「ねえ、先生。オペラにご一緒しませんこと?」
「いやだ、先生は私と一緒に遠乗りに出かけるのよ。」
ベタベタくっつく姉妹の姿にコトリーナはとうとう叫んだ。
「勉強中ずら!邪魔だから出て行くっぺ!」
それを聞き姉妹はきょとんとした顔をした。
「何て言ったの、今?」
「早いのと…なんか方言がきつくて…。」
これは姉妹がコトリーナをからかう意味で言っているわけではない。姉妹が聞いたことのない方言だったことと、興奮のあまりにコトリーナが早口で捲し立てたことから、本当に姉妹はコトリーナが何を言ったのかが理解できなかったのだった。

「もういいずら!先生の馬鹿!」
コトリーナは恥ずかしさのあまりに部屋を飛び出して行ってしまった。


「あの姉妹は本当に。止めるのも聞かずにどんどん中へ入っていくものですから。」
何とか姉妹を宥めて追い返した後、ノーリー夫人はコトリーナが読んでいた本を手に取りながら溜息をついた。
「コトリーナは?」
さすがにナオキヴィッチも心配になった。
「お部屋に籠ってますよ。可哀想に…。」
そしてナオキヴィッチを睨むノーリー夫人。
「こんな面白くない上、難しい詩はコトリーナちゃんだって勉強しても楽しくありませんよ!」
「簡単だろうが。」
「コトリーナちゃんはあんまりお勉強が得意じゃなかったんですって。だから相手のレベルを考えてあげないと!」
「相手のレベルねえ…。」
といっても勉強に苦労したことのないナオキヴィッチはピンと来ない。そんなナオキヴィッチに呆れ果てたノーリー夫人はコトリーナの様子を見に行った。

部屋でコトリーナは泣いていた。
「コトリーナちゃん。」
優しく近寄る夫人にコトリーナは抱きついた。
「可哀想に…。」
「私…おばさんみたいにきれいな言葉を話せるようになりたいずら。」
「なれますよ。コトリーナちゃんなら必ず。」
「だけど…先生が教えてくれる詩とか難しいずら…。」
「大丈夫。ちゃんと先生も考えてくれるから。」
ノーリー夫人はいつまでも優しくコトリーナの背中を撫でていた…。

「先生…今日は迷惑かけてごめんなさい。」
寝る前に謝りに来たコトリーナ。
「もうあんなこと言わないずら…じゃない、言わないから…また明日から教えて…くんろ…じゃない、下さいね。」
無理して丁寧な言葉を使うコトリーナにナオキヴィッチは噴き出すのを我慢するのが辛い。
「それじゃ、おやすみなさい。」
そう言って立ち去るコトリーナをナオキヴィッチは呼びとめた。
「ほら。」
そう言って渡されたのは録音機。
「お前が分かりやすい話を録音しておいたから、暇な時や寝る前に聞け。耳から入れれば大分違うからな。」

コトリーナは部屋に戻り、録音機のスイッチを入れた。
「昔、昔、おじいさんとおばあさんがおり…おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯へ行きました…。」
そこから流れてきたのは、ナオキヴィッチの声。
「先生…馬鹿にしてるずら?」
そこに録音されていたのは小難しい詩ではなく、幼い頃に誰もが耳にしたおとぎ話の数々。
「でも…やっぱり先生の声はきれいだなあ。」
流れてくる『桃太郎』にコトリーナはうっとりと目を閉じ…いつしか深い眠りの世界へと入って行った。








☆あとがき
昔、色々な場所に書いていた話をこちらに再掲してみました。
だから読んだことがある方も、ほんのわずか、おいでかも…。
元ネタは、有名な映画(のつもり)です。
ただ、私がその映画を見たことがない…(おい!)
しかも、続き書くかどうかも未定…(おい!)
…カタカナがものすごく苦手なんです!!
だから、登場人物の名前もひどすぎる…(涙)
一応、何でも記念になるかなあと思い、恥を承知で載せました(何の記念?)

そういった理由から、これ、このブログ始まって以来の『未完』で終わる可能性、99.9%です。

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コメント

そんなこと

言わないいで、続きよろしくお願いします。

秋田弁?この国に秋田は無いですよね?

某所にあったお話、こちらで再開ですね♪
方言を直す事はかなり大変でしょうね。
私は関東の方へ行くとかなり口数が減っちゃうかな
↑なまり防止で・・・・西は平気なんだけど・・・

琴子ちゃんも少しずつ進歩が見えてきたような・・・・
見た目はノーリーが大絶賛するほど可愛いのだから♪
がんばれ琴子ちゃん♪
琴子ちゃんが素敵なレディーになれたあかつきには
私を素敵に変身させて欲しいわ♪

どんも♪

 こんにちはー! お邪魔します(ぺこり)
 ふむふむ、ナスの佃楽の味がする……いえ、何でもありません(笑

 こ、ここに同族がおられる!(笑)少し前まで私も自分のことを「わし」って呼んでおりましたよー。
 自然と「じゃる」とか「なのじゃ」とか使っちゃうんですよ。むひゃひゃ(蹴

 コトリーナさん、今日もお元気のようで何より(笑
 方言は覚えておいて損はないですよ。いろんな地方に行った時、楽しいですものー。
 私の住んでいる場所ではご飯を入れることを「つける」っていうんですよ。でも岩手では「もる」で、ついつい笑ってしまいました。
 一番驚いたことは……「ごす」ですね。母が京都の方だったので、あまり地元の方言を知らなかったんですけど。ごす、ごす、ごす。。。

 さあ、コトリーナの言葉がどうなっていくのか。楽しみにしております。
 ご馳走様でした。今日もおいしかったです^^

そんなこと言わずに。。

この話ってかなりイリコト要素たっぷりですよね。
舞踊会デビューに失敗したり(その失敗のエピはまさに琴子そのもの)その先で惚れられちゃったりとか。。。で何より、一緒に過ごしているうちにかけがえのない存在になってしまったところは一緒ですよね!!
ちなみに、同じ主演女優さんが出ているもうひとつ有名な話の方なんかで、男女が入れ替えてなんて妄想してみたり。王子が退屈な城を抜け出して…なんて♪
いろんなシチュで直樹と琴子&愉快な仲間たちがどう動くのか…考えると止まらない!!!
やめられない、止まらない♪まさに「かっぱえび●ん」のごとく…妄想ワールドにこれからも私を連れていってください!


励まして下さってありがとうございます

コメントありがとうございます♪
そして励まして下さって、ありがとうございます!

kobutaさん
いや、どことは決めていません(笑)
とにかく、知っている限りのあらゆる方言を話させてみました(笑)

ゆみのすけさん
私は逆の経験を…関東から九州へ越した際、あまりの方言の強さに驚いた覚えがあります。
しかも九州、関東の言葉を言うとからかわれた…(涙)
そして九州から戻ってきた際、こんどは「なまってる」と…(さらに涙)
原作もそうだけど、入江くん、意外と面倒見いいのよね…頑張る子は認めてくれるって感じで。好美ちゃんもそうだったし♪私も変身させてほしい♪

暢気猫さん
九州に越した際、「仲間に入れて」というのを「かたして」ということを知り、すごい衝撃を受けました。他にも「ひっかく」=「かじる」とか。慣れるまでどれだけ時間がかかったか…(笑)
「ご飯を入れる」を「つける」…それもすごいですね!本当、土地によって全然違うんですね♪

なおき&まーママさん
そっちにしておけばよかった~!!王女の話!
その映画なら何度も見たのに!と、今更後悔しても遅いですね。
これを書いた時(某所に残ってますが)、たまには西洋物を書いてみたくなったんですよね…。
かなり誤魔化していますが(^^ゞ
皆さまに励ましていただいたので、頑張れそうです。
ありがとうございます。

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