日々草子 君がため 13
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

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君がため 13

そして青、白、赤と色とりどりに顔色を変える人間はここにもいた。
「け、け、結婚…。」
ふらりと倒れ込む琴子。
「最後まで聞けよ。」
琴子は桔梗に支えられながら、何とか立ち上がった。
「だから、結婚はするけどしない。」
「…意味分からない。」
直樹は琴子に、船津に告げた作戦を教えた。
それは、直樹が真里奈の部屋へ行くと見せかけ…実は船津が行くという単純な方法だった。
勿論、あちらの家には船津のふの字も言わずにおく。真里奈は直前まで直樹が来ると思っているという訳である。

「えー!!そんなことしたら、真里奈が可哀想じゃない!」
琴子は叫んだ。
「やってくるのが直樹様だと思ってたら…実は二番の君だったって。可哀想!」
「…じゃ、俺が結婚すればいいのかよ。」
「それは嫌。」
「じゃ、どうすりゃいいんだ。」
「真里奈が傷つかなくて、直樹様も結婚しなくて…そんな方法。」
「それが、この方法。」
直樹がこんなことを考えた一番の目的。それは帝の覚えめでたき貴公子を婿に迎えると大喜びしている憎き北の方におもいきり恥をかかせることだった。
「そんなことやめた方がいいと思う。」
北の方に恥をかかせると直樹に聞かされ、琴子は首を振った。
「あれだけ苛められたのに?仕返ししたくないわけ?」
琴子は頷いた。
「だって…。真里奈には何の恨みもないもん。あの子は別に私を苛めなかったし。」
「そうですね…。どちらかといえば無関心でしたわね。あの方、さっぱりしてるから。」
桔梗も同意する。
「それに…私は今、とっても幸せだからいいの。あの頃のことも、もう忘れちゃった。ここに来て毎日がとっても幸せ。」
そう言って琴子が微笑んだ。
「お前って…本当に欲がないんだな。」
直樹は呆れつつも琴子の優しさに笑った。
琴子はそんな直樹の顔を見て、仕返しなんてやめるだろうと思った。

「で、やめるんですか?計画。」
琴子の部屋を出たところで、桔梗が直樹に訊ねた。
「まさか。」
直樹はニヤリと笑った。琴子にああ言われてもやめるつもりは毛頭なかった。それにうまくいけば、船津の恋も成就させることができる。
「ですよね。」
桔梗もニヤリと笑った。
二人は結局、琴子を騙すことも気が引けるので、船津の恋愛成就のためと説得した。琴子もそういうことならと、納得し、その後はおとなしく船津と真里奈がうまくいくようにと熱心に仏へ祈っていた…。

「おい、こっちだ、こっち。」
いよいよ結婚式当日。直樹は中納言邸の前にて船津と待ち合わせをした。
「すごい気合いが入ってるな…。」
船津の姿を見て、直樹は思わず呟いた。普段の船津とは到底思えない、華やかな直衣を身に纏っている。
「僕、この日のために古今和歌集を暗誦してきました!」
まずは一首をと口に出そうとする船津を直樹は何とか止める。
「じゃ、後は任せたからな。傍の女房達に話しかけられても適当に誤魔化せ。今夜のお前は俺だ。」
そう言って立ち去ろうとする直樹の袖を、船津が掴んだ。
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
「何だよ!?」
「…僕が戻るまで待っててくれませんか?」
「はあ!?」
船津の馬鹿馬鹿しい提案に、直樹はおもいっきり呆れた声を出した。
「だ、だって…うまくいくか不安だし。」
「夜明けまでこんな所で待ってろってか!?」
とうとう直樹は怒りを爆発させ、船津を置いてさっさと車に乗り込み、邸へと戻ってしまったのだった。

直樹が邸に戻ったのは夜もかなり更けた頃だというのに、琴子が起きて待っていた。
「どうだった?二番の君はうまくいきそう?」
琴子は船津が心配で堪らなかったらしい。
「さあな。後はあいつ次第だし。」
直樹は素っ気なく答える。
「…朝まで待っててあげればよかったのに。」
「はあ!?」
ここにもバカなことを言う人間がいて、直樹は驚いた。
「そんな真似、できるか!」
「そうよね…。」
琴子はそう言うと、机に向かって何やら書き始める。

「何やってんだ?」
どうやら何か文を書いているらしい。琴子の机の周りは書き損じた紙で溢れかえっていた。
「あのね…。」
琴子が理由を説明し始めた。
直樹の母が琴子へと色々な物を贈ってきたとのこと。それで琴子は先程から礼状を書いていたらしい。
多分、琴子がいながらも他の女性と結婚しようとする直樹に呆れ、琴子を可哀想に思い、贈り物を寄こしたのだろう。
「ひでえな…。」
琴子は一生懸命、歌を詠もうとしたり、洒落た文章を書こうとしているが、直樹から見てそれはどれもひどい有様だった。
「いくら書いても書いても…上手に書けなくて。」
しゅんとする琴子の手は墨で真っ黒だった。

「…別に気取った文章じゃなくてもいいんだよ。」
ガサガサと書き損じの紙を脇にどかしながら、直樹は言った。
「もらって嬉しいって気持ちを素直に、お前らしく書けば。」
「私らしく?」
「そう。お前がかつて、俺にしつこく届けた文みたいに。相手に楽しんでもらおうって気持ちだけ込めれば…届くさ。」
「…直樹様にも届いてた?私の気持ち。」
「…届いてたよ。忙しい時にお前からの文を見ると癒された。」
「本当?」
「本当。」
直樹の気持ちを聞き、琴子は嬉しくてたまらなくなった。そして気持ちを切り替えて机に向かう。どうやら今度は筆が進みそうである。

「可愛らしいお文を書く方なのね。」
紀子は琴子から届いた文を見て、微笑んだ。
「ご覧なさいよ。お礼だけじゃなくて直樹さんの普段の様子まで。本当にあんな面白くない人を心から慕ってくれているのね。」
紀子は琴子が気に入ったらしい。細井は、
「でもあまり字は上手じゃございませんね。」
と素っ気なく言う。
「そう?私は好きよ。素直でのびのびとした手蹟じゃない。早くお会いしたいわ。」
そう言って、紀子は次は何を贈ろうかと考え始めた。



☆あとがき
あんなに二番の君が受けるとは思いませんでした(笑)
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コメント

水玉さんの書く琴子が大好きです。
人を憎まない、恨まない、貶めない、いじらしい娘ですよね。
二番の君の恋が成就しますように・・・せっかく古今和歌集暗誦したんだからね!
苦手だけど、嫌いじゃないよ船津 ♪

どこまでも優しい琴子姫…菩薩様だわ!紀子様も気にいるはずよね~。でも、仕返しは絶対やめない直樹様はもっと好き!やっぱ私って腹黒いおばちゃんなんだわ…。

こんにちは。ああ、琴子、可愛い。なんて純心なの。あんなにいじめられたのに、罪を憎んで、人を憎まずなんですね。
二番の君と真里奈は、どうなったのでしょうか?楽しみです。
入江ママに気に入られて、よかったですね。

なんだかんだ言って・・・

原作でも思ったことなんだけど、二番の君、もとい、船津くんて直樹様、もとい、入江くん(←くどいっっ!!)のこと、結構好きだよね。てか、なんだかんだ言ってなついてる気がするんだけど。確か、原作の中に「あっ、入江さん!」って船津くんが嬉しそうな顔して言ってるコマがどこかに有った気が・・・。原作断ち中で定かな記憶じゃないけど。
この二番の君も、直樹様のこと実は好きなんだろうなぁ(恋愛感情じゃないよ!、もちろん) かわいいね、フナツ。
琴子が紀子への手紙のことで直樹様にアドバイスしてもらった時の嬉しい気持ち、よく伝わってきたよ。
じんわりアタシの心もあったかくなった。
紀子に琴子の気持ち伝わってよかったね!!!二人はこの先会うことがあるのかなぁ???

さくやさん
ありがとうございます!そんなに褒めていただけて…。
最初は、この話の琴子はちゃっかり娘(←出た、死語)にする予定だったのですが、どうしてもどうしてもこういう子になる…^^;健気でいじらしい…自分にないから、理想を書いているのでしょう、きっと笑

くみくみママさん
ここはブラック直樹にする予定だったのですが…ブラックにならなかったです、ま、いいか!←おい!
でも琴子は最近書けば書くほど、かわいくてたまらなくなってきました♪
大丈夫です、私のほうこそかなり腹黒いですから笑
腹黒クラブ…結成か?←なんでも結成したがる奴笑

るんるんさん
船津くん、書いていて面白いですよ~!!
純真な子は、本当に書いているこちらも癒されるというか…心を白くしてくれます笑
原作の琴子がまっすぐで、読んでいて本当に気持ちのいい子なんですよね!あんな子になりたい…←時、すでに遅し

アリエルさん
というより、入江くんも絶対船津好きでしょ笑
だって一緒にお昼食べにいく仲だもん!(船津がついてきているだけだろうけど)。
船津くんが琴子をいろいろ気遣うシーン(看護科大変でしょ?みたいなところ)、好きなんだよね~
あと、船津くんは裏表なさそうなので、その辺も入江くんは好きに違いない(と勝手に推測)

皆様、コメントどうもありがとうございました(^O^)/

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