日々草子 万華鏡 17
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

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最新記事

万華鏡 17

その日を境に琴子と直樹は気まずくなってしまった。
何となく琴子も直樹の傍に近寄りがたくなってしまい、直樹が琴子が話しかけることもなかった。

そんな時、外出から帰宅した琴子が、真っ直ぐ自室へと戻ろうとした時、居間から激しい物音がした。
何事かと慌てて琴子が駆け付けると、そこには怒りに震えた重樹と、殴られて座り込んでいる直樹がいて、二人を真っ青な顔をして紀子と裕樹が見ている。
何があったのかと琴子が駆け寄ろうとした時、重樹が直樹のシャツの襟を掴んでひっ立てた。
「お前は…!親に何の相談もなしに大学をやめたなんて!」
その様子を見て、琴子はとうとう直樹のことが家族にばれたことを知った。いつも琴子に対し、「琴子ちゃん」と愛想よく話しかけてくれる重樹はそこにはいなかった。
「どうするんだ!勝手にやめおって!」
重樹の言葉に直樹が、
「春から美術学校へ通っているんです。」
とだけ告げる。
「美術…!」
紀子が驚いた声を上げた。
「俺は画家になりたいと思ってるんです。」
直樹のその言葉を聞き、重樹はまた直樹を殴った。
「画家になんて…なったって飯は食っていけない!」
「そんなの分かりません!」
重樹の言葉に直樹が反論した。
「俺は自分の本当にやりたいことをやりたいだけです。そういう訳なので父上の会社は継げません。学費だって入江のじいさんから贈与された少しの金と、自分で働いた金で払っています。」
直樹のきっぱりとした態度に、重樹は更に手を上げようとしたが、さすがに紀子に止められて手を下した。
そして直樹は黙って二階へと上がってしまった。琴子は重樹たちと直樹が行った2階を交互に見ていたが、黙って一礼すると、直樹の後を追った。

直樹は例の部屋に座り込んでいた。
琴子は直樹の顔を見ると、口元に血が滲んでいることに気づき、ハンカチでそっと押さえた。
「やっぱり、お前が言った通り、ばれたな。」
そう言うと、直樹は少し笑った。
「痛い…?」
心配そうに覗き込む琴子の手を、直樹は自分の顔から離す。
「もういいよ。」
「直樹さん、学校やめちゃうの?」
琴子はそれも心配だった。せっかくあんなに生き生きしていたのにと思う。
「いや。やめない。だからこの家、出るしかないな。」
その言葉に琴子は驚いて立ち上がった。
「出るって…!どこに行くの?」
直樹はそこに無造作に措かれた絵のうちの一つを手に取りながら答えた。
「さあな。でもそれくらいしないと、俺の覚悟を分かってもらえないだろう?元々、親を騙しているに拘わらず、親の家で暮らしながら、こっそり通うなんてことが間違ってたんだよな。」
直樹の言葉は自棄になっているようにも聞こえたし、あきらめにも聞こえた。

「もしかして…琴子さん、知ってたの?」
重樹も直樹も裕樹も自室へとこもり出てこないその日の夜、紀子が琴子へ訊ねた。
「ごめんなさい。」
琴子は黙っていたことを詫びた。紀子はそれを咎めることなく、
「琴子さんには話していたのね…。直樹さん、私たち家族より琴子さんの方を信頼しているのね。」
と笑った。
「違います!私がしつこく、直樹さんに画家になれって薦めたから。ごめんなさい、私のせいなんです!」
紀子は首を横に振った。
「違うわ。私は琴子さんに怒っているのではなくてよ?逆。嬉しいの。直樹さんが漸く自分でやりたいことを見つけてくれたんですもの。私だって直樹さんが画家になる道を応援したいわ。でも、お父様がね…。」
紀子は家長である重樹を怒らせた直樹を心配している。
「お父様は直樹さんにとても期待してらしたから…。いつか自分の跡取りとして、一緒にお仕事できるのではって。」
紀子は重樹の気持ちも分かっている分、複雑な心境だった。
「直樹さん…この家を出るって。」
琴子は先程直樹から聞いたことを紀子へ話した。
「そう…。直樹さんならそれくらいやりかねないわね。そして誰にも止められないでしょうね。」
紀子はそう言うと、深い溜息をついた。

数週間後、直樹はどういう方法で見つけたのか分からないが、どこかへ家を見つけ、入江家を出て行ってしまった。
琴子と紀子、裕樹は置き手紙も残さずに出て行ったことを知り、呆然としていた。重樹は紀子からその話を聞いても何も言わなかった。

直樹は琴子にも引っ越し先を告げなかった。
琴子は主のいなくなった、二人で過ごしたあの部屋の鍵も恐らく直樹が持って行ったのだろうと思っていたが、初めに直樹が言った通りの壺の中へとその鍵は入ったままだった。
琴子は一人でそっと鍵を開け、中へはいる。
もちろん、手紙などあるはずもなく、初めて琴子が見つけた通りのまま、絵が無造作に置かれているだけだった。
琴子はそのうちの一枚を手に取り、深く溜息をついた。

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♪あとがき
忘れた頃に登場するこの話(笑)
「まだ続いてたの!?途中で書くの、飽きたと思ってたのに!」と今思っていらっしゃる方も
おいででしょうね(笑)
前に「この話が嫌いな方は4月になったらまたおいで下さい」と冗談半分でお話しましたが、
本当にそうなりそうな予感…。
あの時の予定では、今頃はもう終わっている予定だったんですよ~と言い訳。
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コメント

いーやっ

いつまででも待っているものですよ、ファンというものは。

水ちゃんの好きなペースで書きゃぁいんじゃぁねぇのかぃ?でぇじょぉぶさぁ!みぃんな、待っててくれてるさね。

さて・・・直樹君、どちらへおいでになったんでしょうかね?乞うご期待!(←お前が言うな!)

あっしもでさ~

でぇじょぉぶさぁ!待ってやんしたよ~

それと無くお待ちしてやすぜ

さてさて 直樹さん!琴子を置いてどちらへ?乞うご期待してやんす(。-∀-) ニヒ

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