日々草子 万華鏡 13
FC2ブログ

プロフィール

水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

※当ブログに掲載されている文章及びイラストの無断転載・使用はご遠慮下さい。

現在の御訪問者

現在の閲覧者数:

御訪問ありがとうございます

このブログについてのお願い

当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

最新記事

万華鏡 13

「…花嫁修業の次は女優修業かよ。」
一人しかいないはずの部屋なのに、声が響き琴子は驚いて振り返った。
そこには出かけた時と同じ姿の直樹が呆れた顔で立っている。
「え?何で?ここにいるの?」
まだ戻ってくるには早すぎる時間だ。琴子は直樹がなぜここにいるのか分からない。
「うるさい女の相手はうんざりなんだよ。退屈だし。帰ってきて誰かさんの一人芝居を見ている方が面白い。」
「一人芝居って…いつからいたの?」
もしかしてと思い、琴子は恐る恐る直樹へ訊いた。
「一人で休もうと思ったら、お前がその格好で現れて“お嬢様、一曲踊っていただけませんか?”とか一人で会話しだすし。」
「嘘!」
そんな前から見られていたのかと思うと、琴子は顔が真っ赤になった。穴があったら入りたい気持ちでいっぱいだった。
直樹は恥ずかしがっている琴子に目もくれず、訊ねた。
「お前、どうして今日来なかったの?」
直樹の問いかけに琴子は、身分の差を遠慮したなどと言えるはずもなく、だた一言、
「私、ダンス踊れないから…。」
とだけ答えた。

「綺麗なお嬢様たちと一緒に踊れて楽しかった?」
琴子は明るい調子で話しかけた。
「誰とも踊ってない。」
直樹の返事に、
「何で?」
とまた琴子は驚く。
「あいつらの顔、皆揃いも揃って白粉だらけで真っ白だぜ?しかも何だか変な匂いの香水を頭からかぶったようなきつさ。そんなのと踊ったら窒息する。」
直樹の答えに琴子は思わず噴き出してしまった。
が、すぐに自分の格好を思い出した。いくらいつもと違う衣装を身に纏っているとはいえ、髪の毛も凝った結い方はできずに、お下げを解いただけ。もちろん、何の化粧もしていなければ、香水もしていない。これではお嬢様の真似をしているだけだと琴子は余計に恥ずかしくなった。

「せっかくおば様が作って下さったから、着てみたのだけれど。」
何も訊かれもしないのに、琴子はついこんな恰好をしている言い訳を始めてしまう。
「でも、やっぱりあたしが着てもおかしいわよね。こういうのってやっぱり育ちのいいお嬢様が着るからこそ、似合うんだもの…。」
つい愚痴めいたことを言ってしまい、琴子は咄嗟に後悔した。

すると、俯いている琴子の髪の毛に直樹の手が触れた。
何かついていたのかと琴子が手をやると、
「あ…。」
花が飾られている。見ると、直樹が先程まで胸に挿していた花がなくなっていた。

直樹の突然の行動に琴子が困惑していると、
「ほら。」
と直樹がまたもや手を差しのべる。
「え?」
どうしたものかと琴子が迷っていると、
「相手をしてやるよ、大根女優。」
「大根女優って…。」
相変わらずの口の悪さに琴子は溜息をつく。
「クッションよりはいい相手になるんじゃない?」
どうやら一緒に踊ってくれるらしい。琴子は信じられない気持でいっぱいになった。
「でも、音楽ないし。」
「いいよ。なくても。」
そう言って、直樹は琴子の手を取りステップを踏み始める。
「直樹さん、ダンス上手!」
リードが上手なため、琴子も何の不安もなく体を預けられる。
「こんなの、少し練習すれば誰でも踊れるさ。」
直樹は素っ気なく言う。
琴子はまるで夢の中にいるみたいだと思いつつ、いつまでもこのまま、こうして二人で踊り続けていたいと思っていた…。

ひとしきり踊り終え、二人は休憩した。
琴子はしばらく幸せな余韻に浸っていたが、あれを渡すなら今しかないと思い、急いで自室へと行き、先程縫い上げたばかりの物を取ってきた。
「これ!」
そう言って直樹に渡す。
「いつか縫ってた雑巾だろうが。俺に掃除でもしろと?」
「違う、違う。これ、着物と袴なの。」
琴子の言葉に直樹は、驚いた。
「ほら。絵をもらったり、教えてもらったり、あとあの万華鏡!あれ、直樹さんが作ってくれたんでしょう?いろいろ良くしてもらったお礼です。」
受け取れと言わんばかりに、琴子がずいずいと着物を押しつけてくるので、直樹は受け取るしかない。
「…俺、こんなの着たことない。」
「だから、一度着ているところを見たいなあって。おば様に教えていただきながら縫ったの。」
「袖を通した途端、バラバラと外れたりしないだろうな。」
そう言われ、琴子は言葉に詰まった。教えてもらったとはいえ、元来の不器用ゆえ、縫い目は粗く、直樹の言うとおり袖を通した途端、ほつれるのではと一瞬心配になる。
「だ、大丈夫だと思う。」
そう信じるしかない。
「あの、寝巻きにでもしてもらえれば…。」
とりあえず袖を通してくれれば何でもよかった。
「…ありがとう。」
直樹の口から出たお礼の言葉に、琴子は舞い上がってしまった。そしてつい口にしてしまう。
「私、いいお嫁さんになれるかしら?」
「誰の?」
直樹に聞き返され、琴子は自分が今、何を口にしたのかとハッとなる。なぜだか直樹と見つめ合うことになってしまい、ドキドキしながら、
「…大金持ちのお爺さんの?」
と誤魔化してしまった。
「大金持ちならこんなことしなくても、女中がやってくれるさ。」
それだけ言って、直樹は自室へと戻ってしまった。
琴子は今夜のことが全て夢なのかもしれないと、直樹の背中を見つめながら思った。

--------------------------------------------------------
♪あとがき
なぜだか突如としてやる気が出てまいりました(笑)
何も怖くない!って感じです(笑)
自分が楽しんで書かなきゃ、ブログなんておもしろくないですしね^^
花粉症の憂さ晴らしにもなるし!
関連記事

コメント

きゃあきゃあ

やる気、うれしいーーーーー!12のラストの切なさといい、今回の直樹の思いがけないやさしさといい、もうメロメローーーーー。琴子のいじらしさが何ともいえず・・・きゅーーーーーんっってなっちゃう。

水玉さん連続更新ありがとうございます。一人でダンスの練習で独り言。すると直樹が女優修行かと。ダンスが踊れないから練習だと。琴子は綺麗なお嬢様方と踊れて楽しかったでしょうと聞くと、誰とも踊っていないと。琴子はドレス姿を見られておかしいでしょうと、こういうのは育ちのいいお嬢様が着る物だよねと。すると直樹がさり気なく花を髪に。そしてダンスまで。琴子は幸せに浸っていました。そこで琴子は直樹に着物を渡します。直樹素直にありがとうと。琴子嬉しくて舞い上がってしまいました。お嫁さんになれるかなぁと言うと、直樹誰のだって。でも直樹も琴子の事意識しているよね。絶対に。

ドラマだわ

うわ~ん、ラストの琴子がせつないわ
だって本当は直樹さんの・・・って言いたいんだもんね!
続きを読むのが楽しみでしかたないです!!!

おおぉ!!

水玉さん、おはようございます♪
昨日、拝見したときは11話しか読んでいなかったのですが、
今見ましたら12.13と更新されていて、うれしくてうれしくて!!!
12話を読んだときは、そろそろ直樹イジメ同好会発足を真剣に考えましたけど←笑
13話は琴子ちゃんの一途な思いが通じたのか直樹さんも
きゅぅーーーーん!!とする程甘くなって、ウルウルでした。
がんばれ!!応援するわよ!!琴子ちゃん!!←私は紀子になった気分です。(おバカでしょ)
水玉さん最高!!
花粉症お辛いでしょうが、がんばってくださいね。
月並みな言葉でスミマセン。ファイト!!!

水玉さん、久しぶりにパソコン開けたらたくさんUPされていて、一気に読ませて頂きました。
もう、琴子のいじらしさに胸がキューンとなりました。!直樹も少しずつ優しくなってきて、特にこの13話はたまりません!和洋折衷のこの時代のお話、すごくいい!続きを楽しみにしています!

小刻みで拝読してきてやっと13話が読めたよ><
琴子自分の気持ちに気がついてからも可愛いなぁ^^
直樹もさりげなく優しいしね^^
何かこの二人の距離感が近いのか遠いのか、
大人な雰囲気一杯の恋の序章でうっとりだわ♪

やっと、膨大な水ちゃんテキストに浸れる時間をGETしました。そしてコメントする勇気も!

ごめん、お借りした御本も面白いけれど、万華鏡の続きが猛烈GO!読みたい…。
あぁ、ドレス琴子描きたい…。

コメントありがとうございます

コメントありがとうございます♪

アリエルさん
やる気はあるんだけど…あの病(笑)のせいで、いかんせん、思考能力が…涙
でもこの話の琴子が一番書いていて好きかも!
琴子、ちょっと書いている私もびっくりするくらいけなげだわ~(笑)

tiemさん
意識しているからこそ、一緒に踊ってくれたんでしょうね、直樹。
どうなるんでしょうね、この二人は(笑)

ミルクさん
そうなんです!そこをわかってくださってありがとうございます!ミルクさん、素敵な感想ありがとうございますね!

ゆみのすけさん
同好会、発足の暁には、ぜひとも私を副会長に…(笑)
今回はあんまり意地悪じゃないでしょ?
花粉症、もう毎日毎日ピーク更新してますよ!
ゆみのすけさんもお体に気をつけて下さいね!

章子さん
和洋折衷!よかった、そう思って頂けて!
いじらしい琴子って、とても可愛くてたまらないんです。ちょっとパワー不足ですけど、この時代だから控えめになるのはしょうがないですよね…?

さあやさん
忙しい中、読んでくれてありがとうね!
大丈夫よ、申し訳ないことに当分続きそうだから…(笑)
しかし、原作ベースとはいえ、書くのに苦労しております(^_^;)

えまさん
えまさんも忙しい中、ありがとうございます!
続き楽しみといってもらえてうれしい!
ぜひとも好きにお描き下さい(笑)
どこを描いても、えまさんなら素敵に描いてくれると信じていますから!

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://suisen61.blog77.fc2.com/tb.php/320-b3eab214

 BLOG TOP