日々草子 780円の妻
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

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780円の妻

「疲れた…」
あたしは思わず本音をこぼした。何て疲れた一日だったんだろう。
「疲れたのは俺のほうだけどな。」
入江くんが溜息をつきながら、答えた。
「そうだね。ごめんなさい。」
やっぱり、みんなが言うとおり、今日はやめておけばよかったかなあ。
でも…一日も早く合格したこと、入江くんに伝えたかったんだもん。
「はあ。」
また溜息が出ちゃった。いけない、いけない。
「ここから…地下鉄だよね?」
気を取り直して、あたしは話題を変えた。
「…いや。タクシーで行く。もう電車ないし。」
「あ、そうか。」
つくづくあたしって…。
…ん?何だか視線感じるんだけど。もう夜中なのに。
この入江くんのコートがおかしいのかな?サイズ合ってないから?
「おい。」
いろいろ考えていると、上から入江くんの声がした。
「え?何?コートなら気にしないで。あったかいよ。」
とんちんかんな答えをするあたし。
「それ、取れ。」
「それ?」
入江くんが指を指した先…それはあたしの頭に被せられているナースキャップ!
「目立ってるんだよ。」
「あ、そうだね…。」
言われるまま、キャップを取るあたし。そっか。これをみんな見てたんだ…。
せめて…途中で倒れた青年を介抱して病院へ連れて行く優しいナースってみんな見てくれ…ないね、はい。

俺のマンションに到着したのは、もう夜中になっていた。
「俺、風呂沸かしてくるから。」
そう言って、琴子を一人部屋へ残し、俺はバスルームへと入っていく。
ったく…まさか来るとは思わなかったから、掃除もロクにしていない。

それにしても…あいつの姿には笑わされたな。
まさか、まさかあの格好で来るとは…本当に予想がつかない奴!
面白いからちょっと様子を見てるかと思って、新聞で顔を隠して寝ていたら、ペラペラと話しかけてくるし…。
あいつは来るっていう時は必ず来るからな。来なかったら…なんて考えもしなかったけど。
それにしても…無事でよかった。

「おい…。」
風呂の準備をして、部屋に戻ると琴子は眠っていた。
ま、一日大変だったろうから、疲れているのも無理ないか…。って、俺はどこに寝ればいいんだ?
こいつ、俺のベッドのど真ん中に大の字になって、ひっくり返っているんだけど。
しかも、ナース姿で。
「…考えてみれば、こいつ着替えないんだよな。」
荷物は全て新幹線の中へ忘れてきたみたいだし。
寝てくれて、ある意味助かったかも…。

「それじゃ、俺は病院に行くから。」
翌朝、入江くんはそう言って出かけようとした。
「あ!待って!入江くん!」
あたしは出かける入江くんを引き止めた。
「何だよ?」
「…お金、下さい。」
何でこんな悲しいセリフを言わなきゃならないのかなあ?
でもお財布も全部忘れてきちゃったんだもん。
「ったく…。」
そう言って、入江くんは私に1万円札を渡してくれた。
「足りる?」
「うん。」
足りるよね…多分。
「じゃ、駅でちゃんと忘れ物したって言ってこいよ?」
「はーい。」
あたしは入江くんを見送ってから、気がついた。
「あたし、今日何を着て出かければいいの!?」

昨日の疲れがまだ残っているな…。
「入江先生。」
あ、疲れがばれたか。まずいな。患者に気遣われるようじゃ医者として…。
「はい?」
とりあえず、俺は声をかけてきた患者に返事をする。
「…昨日、うちのばあさんが見たらしいんです。」
「何をです?」
幽霊とか言わないでくれよ。
「先生、すみにおけないじゃないですか!」
患者の言葉は俺の予想外のものだった。
「はい?」
「…昨日、どこのお店からお持ち帰りしたんです?」
「え?」
「またまた!先生、いい男だからモテるくせに!」
さっぱり話が分からない。
「あの…?」

「…ナースコスチュームの女の子と歩いていたらしいじゃないですか!」

…見られてたのか。しかもそういう店の人間だと思われてるとは…。
「ナースなんてここにいっぱいいるのに、わざわざその手の店に出入りするなんて…先生、よっぽど、ナース好きなんですね!」
…確かに。あんな夜中にナースの格好している人間はいないよな。
そう思われても仕方ない。

「あれは…。」
俺の奥さんだと言おうとして、俺はやめた。
奥さんがなぜナースの扮装で夜中に歩いているのか…それを説明するのは無理だ。
「あれは?」
患者が興味津々といった感じで、俺の答えを待っている。

「あれは…仮装パーティーだったんです。」

「はあ?」
患者が何を馬鹿なといった顔をしている。どう見ても信じていない。
「何を馬鹿な…。」
「仮装パーティーだったんです!」
俺は患者の目を真顔で見つめて、強い口調で繰り返した。
「そ、そうですね…。か、仮装パーティーですね。何もハロウィンにしなければいけないわけではないですもんね…3月にしたってね、おかしくないですね、はい。」
患者は俺の態度に怯えていた。
「そうです。仮装パーティーです。」
俺は念を押した…。

「お帰り!」
家に帰ると、琴子が出迎えてくれる。
「ただいま。」
いいもんだよな。迎えてくれる人がいるっていうのは。…たとえそれがジャージー姿の妻でも。
「何でジャージーなんだ?」
どこへ買いに行ったんだ?他にまともな服は売っていなかったのか?
「せっかく入江くんが一生懸命働いたお金…研修医の給料安いのに、私の服なんか買うの悪いかなって…。」
なんだか持ち上げられてるのか、馬鹿にされてるのか分からないことを言っている。
「…だと思った。」
ま、そうなるだろうなとは思ったけどね。
「え?」
「ほら。」
俺は袋を手渡した。
琴子が中を開ける。
「あ…!」
帰りに、店に寄って琴子に合いそうな服を買ってきた。…多分買わないだろうなとは思ったから。
サイズはバッチリ分かっていたしな。
「あ、ありがとう!入江くん!」
琴子が抱きついてきた。
…この光景、今日はお笑い芸人に抱きつかれている気分だが。

俺は腰を下ろして、傍に置かれている袋に気がついた。
「おしゃれミセスの店○○…?」
「あ!それは!」
慌てて琴子が俺からそれをひったくろうとしたが、俺は構わず中を開けた。
「…ババくせえ。」
中から出てきたのは、『二枚で780円』の肌色のシャツと、『三枚で780円』のこれまだ肌色のパンツ…しかもご丁寧に『遠赤外線効果バツグン!』と書かれている…。
「そ、それは…」
「…今時のミセスは、こういうのを身につけるわけか。」
俺は琴子を見ながら言った。
「それは買わないと困るから…。でもあんまり高いのは悪いかなって。」
ジャージーに遠赤外線…。

そんな色気の欠片もない女が、俺の妻だ。
そんな女を愛しいと思う俺も、相当の変人かもしれないけどな。

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♪あとがき
お蔭様で40000を無事超えることができました!
これも足を運んで下さる皆様のおかげです!
本当にありがとうございます!
今後ともどうぞ、よろしくお願いしますm(__)m

さて、こちらは40001番を踏んでくださったさくやさんのリクエストです。
さくやさん、いつも拍手等ありがとうございます!!
そして、リクエストしてくださり、ありがとうございます!
リクエストの内容…「合格の報告に神戸へ行った琴子と入江くんのその後」です。
まとめると(笑)
さくやさんのメールに大爆笑してしまいました!!
丁寧に書いてくださったので、書きやすかったです!お気遣い、ありがとうございます!
そして…リクエストに合っているのか、今回も不安です。
恐らく…さくやさんの妄想のほうが絶対面白いと思います!!
ごめんなさい、外していて(←早くも謝罪モード)

※さくやさんより、拍手にてお礼を頂戴しております。
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コメント

ありがとうございました

コメント欄できちんとお礼を申し上げなくてはいけないところ、水玉さんにお気を使わせてしまい申し訳ない限りです(汗)本来の恥ずかしがりの性格ゆえ、拍手欄のみでコメントしておりました(ウソをつけぇ~と娘が叫んでおります)
いい歳をして「イタキス」にはまっているイタいおばさんは
水玉さんに夢を叶えていただきました。本当に眼福でした。

語気を強めて「仮装パーティー!」と言い切る入江くんにバカウケだったわ~?!!6W;R$bなんというか…なにもそこまでしなくても…(笑) そこが彼女のかわいいトコロなんだけどね、ね?入江くん?? ま、入江くんはいずれにせよ中身重視よね~??

ナース服の次にお笑い芸人のジャージ トドメが遠赤の・・パパ、パンツシャツ
笑いすぎてポンポンがよじれる~殺す気か!(((壊゚ω゚)))ァヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!
またおかわりしていいですか?

No title

再チャレンジ^^←しつこい^^;

でもよかったですぅー!昨日はリクエストして下さった
さくや様より先コメしてしまって申し訳ない想いだったんだけど、見事はじかれていて結果良かったのかもぉーー^^;

二枚、三枚で780円ならさあやも絶対買うわ^^

てか、言いきる直樹!
こんなところがまた好きっ!

うまく言えないけど内面もカッコイイ男だよね直樹は^^

ありがとうございます

さくやさま
いえいえ。こちらこそリクエストしていただけて嬉しかったです^^
また、次回ぜひとも…←何でしょう、この押し付けがましさは(笑)

アリエルさん
途中で患者をやりこめる入江くんを書きたくなったんです^^
しかし、原作で琴子、あのナース服どこで手に入れたのでしょうか…(笑)

美優さん
ジャージーは、実はお笑い芸人が着るような、赤色を想像して書きました^^もちろん、ラインつき、パンツの裾はきちんとつぼまっているもので…売ってないでしょうね、今時。

さあやさん
すみません!うちのブログがおバカなばかりに、手間暇とらせてしまい…<m(__)m>
ありがとうございます!!
純粋にコメント入れてくれた優しさが嬉しいです^^
昨日無印に行ったら、もっと安く売ってました…笑

なんか❓柳屋とかで、うってそう!あはは

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