日々草子 花嫁の母
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

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花嫁の母

「日本一、ううん、世界一綺麗な花嫁さんだったわね。」

紀子は寝室で重樹に話した。
「ママ、今日そのセリフ、何度目だい?」
重樹は笑った。
「いいじゃない。何度言ったって。やっぱり女の子はいいわよね。それに比べて男の子は…着飾ることもできないんだもの。ま、お兄ちゃんも3割増しくらいだったかしらね?」
そう言うと、紀子はフフフと笑った。
「でもここまで長かったなあ…。」
思わず重樹も呟く。
「本当。でもこの数週間は長いようで短かったわ…。」
紀子は目を閉じて、思い出していた…。

あの夜。
直樹が琴子と結婚すると宣言した日。
紀子は慌ててビデオのバッテリーを入れ、カメラマンと化していた。
琴子と直樹が抱き合っているシーンを、重樹に止められつつ、バッチリ撮影。
そして今みたいに、寝室で重樹を相手に喜びを一晩中語った挙句、大学へ貼るビラを作ることで夜を明かした。

「大学卒業なんて待てないわ!早いとこ、結婚させないと!」
次に考えたのは二人を一刻も早く結婚させることだ。しかしこの考えだけは重樹にも言わなかった。
秘密裏に進めて、戻ることができなくなる状況へ追い込む作戦を立てるつもりである。

「…大泉会長へ親としてお詫びにいかないとな。」
浮かれる紀子に対し、重樹は思いつめた表情で告げたのは数日後のことだった。
「あ、そうね…。」
重樹の言うことはもっともである。いくら頭がよく、一人で何でもできる万能であっても、直樹は息子には変わりない。息子のしでかしたことを親として詫びるのは当然だと、紀子も思った。
「明日、アポ取ったから、一緒に行ってくれるかい?」
「勿論よ。」
「…沙穂子さんには直樹が今日、話したらしい。」
「そう。」
同じ女性として、沙穂子のことを思うと胸が痛む。

幸い、大泉会長は直樹の不始末を許してくれた。二人が謝罪している時に直樹が登場したこともよかったらしい。
「結局直樹には頼りっぱなしなんだな。」
その夜、重樹は笑った。
とにかく、これで結婚へのハードルは全て取り払われたこととなった。

「あ、○×ホテルですか?結婚式をお願いしたいんですが…。ええ。早ければ早いほど。今月でも。」
翌日、誰も家にいないのを見計らい、紀子はホテルへと電話をかけた。
「え?いっぱい?…仏滅なら空いている?冗談でしょ?」
紀子は受話器を片手に眉をひそめた。

紀子は最終兵器をとうとう取り出した。
「…実は、うちの主人は『パンダイ』とう会社の代表取締役をやっておりまして…。」
その効き目は絶大だったらしい。さすが一部上場企業。電話の相手が途端にホテルの支配人へと回された。

「はい。そうです。パンダイの代表取締役の入江重樹の息子の結婚式です。今月、早い時期の大安…そうね、21日あたり何とかなりませんかしら?」
上流階級の夫人らしい声色を出し始める紀子。
「もし何とかしてくださるなら、今後パンダイの株主総会はそちらのホテルで行いますわ。」
何を隠そう、パンダイの株の過半数は重樹と紀子が持っているのである。
「そうですか?21日あけてくださる?まあ!ご無理を申し上げて申し訳ございません。」
こうして、11月21日に直樹と琴子の結婚式が挙げられることが、その日の夜に紀子により告げられたのだった…。

「さ!琴子ちゃん!どのドレスにしましょうか…。」
多数のウェディングドレスを次から次へと運ばせる。
「あ、あの…おばさん。」
琴子が戸惑う。
「あ、琴子ちゃん。“おばさん”はもうすぐ終わりですからね。ちゃんと“お義母さん”って呼ぶのよ!」
紀子がウィンクした。琴子もそれを見て笑う。
「そうね…どれがいいかしらね。」
紀子もどんどん見ていく。突然、紀子の動きが止まった。
「おばさん?」
琴子が不思議そうに紀子を見た。
「…ちょっと待ってて!」
紀子はそう言い残し、部屋を出て行った。
後には不安そうな琴子が一人、ポツンと残された…。

「おばさん、どうしたのかな?」
時間が経っても紀子は現れない。さすがに琴子が外へ様子を見に行こうとしたその時…。
「琴子ちゃん!連れてきたわよ!」
紀子の声が響いた。そして紀子に腕を取られて連れてこられたのは…
「い、入江くん!?」
仕事中にも関わらず、呼び出された直樹だった。
「ったく、突然会社へやってきて…。」
明らかに不満気だ。
「琴子ちゃんのドレス、お兄ちゃんが見立ててあげなさいよ。ね?」
どうやら自分たちで選ぶより、直樹の見立てで選ぶ方が琴子が喜ぶと思ったらしい。
「私はその辺で買い物をしてくるから。」
紀子は気を利かせて外へ出ようとした。が、
「おばさんも…一緒に選んでください!」
琴子が止めた。
「え?」
紀子が振り返ると、琴子が笑っている。
「…俺が選んでも、後からギャーギャー喚かれると面倒だしな。」
直樹も言った。
「だから、三人で選びましょう!」
琴子の言葉に、紀子は、
「やっぱり琴子ちゃんを選んだお兄ちゃんと…私の目に狂いはなかったわ。」
と満足した。

結果、直樹が見立てたドレスは、琴子と紀子も満足のいくものだった。
心なしか嬉しそうな息子を見て、紀子は微笑んだ。

結婚式当日。
バージンロードを歩く琴子を見つめる紀子は、涙で前が見えなかった。
ようやく、紀子の長年の夢がかなう日が来たのである。
「綺麗よ、私の娘、琴子ちゃん!」
その日、紀子は何度もこの言葉を呟いた。

「…ママ。ママ。」
重樹が紀子に声をかけた。紀子は微笑みながら眠りに落ちていた。
「…この二週間、大忙しだったものな。」
重樹は笑いながら、紀子に布団をかけてやった。
「それにしても…。」
重樹は部屋の片隅に置かれたスーツケースに視線を向けた。
「…本当にハワイまで付いていく気なんだな。直樹が気づいたら怖いぞ。」
重樹は溜息をついた。
「でも、長いことママには心配かけたし、家族旅行ということにするか。」
重樹はそう呟いて、ベッドへ入った。

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☆あとがき
35000番を踏んで下さったemiさんのリクエストです^^
emiさん、御連絡ありがとうございました!
これも多分emiさんの想像と遥か違ってますよね。
ちなみに、リクエスト内容は…
『入江ママ視点での入江君が結婚宣言をしてから結婚式当日まで』です。
合う内容に…なっていますでしょうか?
違っていたらごめんなさい!
こんな下手なリクエストの答えでよろしければ、次回40000を踏まれて申告して下る勇気のある方、お待ち申し上げております(笑)
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コメント

リクエストに応えてサクサクと書いていけるあなたのパワーってどこから来るの??
すごいわぁ、ほんと。
紀子ママ、嬉しくて嬉しくてたまらなかっただろうなぁ、その気持ちがよーく伝わってきたわv-410v-344

さすがぁ、紀子ママ!!

水玉さん、流石ですね。紀子ママは。する事が早い。結婚宣言から2週間で結婚式です。会長の所にも謝りに行き、行動開始です。ウェディングドレス選びはしっかり直樹を確保でも文句言われるのが目に見えているから3人で。当日はママにしたら直樹の母というより、琴子の母という感じですね。嬉しかったんだと思います。しかし新婚旅行まで(爆)それだけ琴子が可愛いんですよね。(^^)

ありがとうございます!

水玉さん、早いです!!
今、タイトルを見てもしかして?と思ったんですけど、まさか違うだろうと・・・それが!!!
私がメール送ったのは昨夜なんですけど・・・
どうしてこんなにすぐに素敵なお話が書けるんでしょうか?もう天才と呼ばせていただきます。

結婚が決まって喜んで忙しく動き回るであろう紀子ママの様子が読みたかったので、もうバッチリです。ママのうれしそうな顔が浮かんできました。
三人でドレスを選ぶシーンはみんながお互いを思いやっているのがわかってあったかい気持ちになりました。最後のパパもやさしくってすっごくよかったです。自分が疲れて寝ちゃうまでがんばってて、子供のためには何でもしてあげたい、まさに花嫁の母でしたね。琴子幸せ者!
私なんかのリクエストにこんなに早く素敵なお話をありがとうございました。もう、大大、大満足です。

ありがとうございます

アリエルさん、tiemさん、emiさんへ

ありがとうございます^^
emiさんから御連絡を頂いた時、ちょうどPCを開いていたものですから…。
紀子ママ目線って本当は、ママの一人称で書くんだろうなあと思ったのですが…三人称でごめんなさい。
私の方こそ、リクエストしていただけて嬉しいです!
皆様の温かいコメント、本当にうれしかったです。
書いていて、このお話は私まで温かい気分になりました(←自分で書いておいて何を偉そうに…笑)
いや…キリ番リクエスト、完全にやみつきになりそう…(笑)
三名様に喜んでいただけて、嬉しかったです!
本当にコメントありがとうございました!

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