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2009.02.04 (Wed)

シンデレラ(?)※更に加筆修正しちゃいました

昔昔あるところに、三兄弟が暮らしていました。

【More】

長男と次男は同じ親でしたが、三男だけは違う親なのでした。
その証拠に、三男は上の二人とは段違いの美しい顔をしておりました。
その上、三男は頭も良かったのです。そして家事も万能でした。
すべてがパーフェクトな三男に嫉妬し、長男と次男は何かにつけて、三男をこき使っておりました。

「おい!直樹!俺の髪の毛をきちんと手入れしろって言っただろ!いつ部屋に来るんだ!」
今日も長男の啓太が怒鳴りこんできました。
「…自分で手入れできない髪なら、丸坊主にしてしまえ!」
三男の直樹が言い返しました。

「おい!僕の頼んだ本を買ってくるように言っただろう!いつ買ってくるんだ!」
次男の船津も怒鳴り込んできました。
「…どうせ読んだって頭に入らないだろ。金の無駄。」
またもや直樹は言い返しました。

このように、長男と次男はなんだかんだと三男をこき使い、いじめるのですが、この三男には何の影響もなく…。
最終的には長男と次男が言い負かされるという結果になるのでした…。

ある日のこと、お城で舞踏会が開かれることになりました。

「噂によると、お城の琴子姫はいい男に弱いらしいぜ。俺様のキューティクルが光るこの髪で落としてみせるぜ!」
啓太が髪の毛をパサッとさせて意気込んで言います。何せ、啓太は毎朝1時間かけて自慢の髪の毛を手入れしているのですから。それも、つげの櫛を使って…。

「いやいや。琴子姫は勉強が得意ではないとのこと。僕が懇切丁寧に勉強を見てあげます。」
船津も乗り気です。
船津は勉強だけが得意なのですが、これすら三男に負けているので、この舞踏会が三男を出し抜くチャンスと狙っております。

つまり、2人は“逆玉”に載る気満々なのでした。

「俺たちにこき使われているお前には、関係のない話だよな!」
渋々兄たちの服にアイロンをかけている直樹を2人は嘲り笑いました。
「…そんなバカな女となんて絶対一緒になりたくないね。」
直樹は冷たい視線を兄たちに投げかけました。
「自分の力でのし上がれない奴らが考えそうなくだらないことだ。」
直樹の言葉に兄たちは憤慨しました。が、直樹は無視しました。

兄たちは悔しい顔をしつつも、琴子姫を自分のものにする気満々で舞踏会へと出かけて行きました。

「…やっと静かになった。これでゆっくりと本が読める。」
一人になった直樹は本を広げました。
しばし夢中になって読んでいると…

「ちょっと。ちょっと。」
誰かが直樹の肩をつつきました。
振り返ると、仙女が立っていました。
「…誰、あんた?」
「私は仙女の紀子よ。可哀想に、あなたも舞踏会へ行きたいのね。」
「全然!」
「いいのよ、遠慮しなくても。行かせてあげるわ。私に任せて頂戴!」
「だから行きたくねえっつーの!」
直樹の気持など無視して、仙女の紀子は何か呪文を唱えました。
すると、直樹の着ていた服がいつの間にか豪華な服に…。

「おい!元に戻せ!動きづらい!」
直樹は必死で抗議しました。が、紀子は、
「カボチャを持ってらっしゃい。」
と完全に無視しています。
「カボチャなんてない。」
直樹はブスッとして答えました。
「ない…ですって!」
「カボチャの特売は明後日だ。」
「…所帯じみてるわね。」
紀子は溜息をつきました。
「しょうがない。特別大サービスでカボチャを提供するわ!」
紀子は外に出て、カボチャを取り出し、またもや呪文を唱えました。
するとカボチャが馬車へと変わりました。

「次は馬ね…。さ、ハツカネズミを6匹捕まえていらっしゃい。」
紀子はネズミ捕りを直樹へ差し出しました。
「…この家は誰が掃除していると思っているんだ?」
「え?」
「俺が掃除しているんだ。ネズミなんているわけないだろ?」
紀子が見回してみると、直樹が胸を張るとおり、家中ピカピカです。とてもネズミがいるようには見えません。
「じゃあ…。キュウリでいいわ。」
「はあ!?」
「キュウリを6本持ってらっしゃい。」
「ない。」
「それもないの?」
紀子はあんぐりと口を開けました。
「あなた、何を食べて生きているの?まあいいわ。じゃあ、キュウリも特別サービスでおまけしてあげる。」
「…いらねえ!」
直樹はキュウリが大嫌いなのでした。が紀子はさっさとキュウリを6本出し、馬へと変身させました。
「…ま、ヘルシーな馬車で健康的でいいわよね。」
紀子は馬車と馬を見つめて、満足気に頷きました。

「さ!これで準備は整ってよ!思う存分楽しんでいらっしゃい!」
「別に頼んだ覚えはない!」
「うるさい!つべこべ言わずに乗りなさい!」
紀子は直樹を馬車へと押しこむと、馬のお尻をビシッと叩き、無理やり出発させました。
「いってらっしゃーい!」
「下ろせ!」
馬車は直樹の叫びもむなしく、お城へと向かったのでした。

「…どいつもこいつも変な男ばかり。」
お城では賑やかに舞踏会が繰り広げられていました。
しかし、琴子姫の顔は退屈そうです。
「なんでいい男が一人もいないわけ!?変なロン毛やガリ勉なやつばっか!」
琴子姫はうんざりしていました。
が、大広間の隅に見つけてしまったのです。

「…誰!?あのかっこいい人!」
座っていた椅子からピョンと飛び降り、琴子姫はお目当ての男性、直樹の元へと駆け寄りました。
「お、踊っていただけます?」
琴子姫は完全に目をハートにして直樹へ話しかけました。
「…嫌だ。」
「何で?ここに来たってことは踊りにきたんでしょう?」
「別に。無理やり連れてこられたんだ。」
「つべこべ言わずに踊りましょう!」
琴子姫は狙った獲物は逃さないといった勢いで、直樹の手を取り中央へと連れていきました。
そして二人は手を取り合って踊ったのでした…といいたいところですが、実際琴子姫は直樹の足を踏んでばかりでダンスになっていなかったのでした。

そして12時を告げる鐘が鳴りました。
「いけね!家へ戻らないと!」
直樹は琴子姫の手を振り払い、大広間を出て行きます。
「どちらへ行かれるのですか!?」
琴子姫もドレスの裾を翻しつつ、後を追います。
「待って!あなたの名前は!?」
琴子姫の声を無視し、直樹は馬車へ乗りこみ去って行ったのでした…。

直樹が家へ戻ると、なぜか紀子がテレビを見て笑っていました。
「まだいたのか!?」
直樹が驚いていると、紀子も、
「ちょっと!何で帰ってきたの!?もう男なら琴子姫を部屋へ連れ込むくらいしなさいよ!だらしない!」
と言い返しました。

「おい!この服を元に戻せよ!」
直樹は紀子へ叫びました。
「えー?似合ってるじゃない。あたしからのプレゼントよ、プレゼント!」
「動きづらいんだよ!」
直樹の剣幕に、紀子は渋々服を元に戻しました。

元の服装になった直樹は、台所へと歩いていきます。紀子も気になって後をつけました。
「何するの?」
すると、直樹はぬか床をかき回し始めました。
「1日1回はかき回さないと…。」
その様子に、紀子は絶叫しました。
「ちょっと!まさかお姫様より、ぬか床を取ったの、あなた?」
「何か文句あるのかよ?」
直樹は紀子を睨みました。紀子は呆れてため息をつきました。
「…いい若い者が。」

「…ちゃんと靴を置いてきたでしょうね?」
ぬか床に夢中になっている直樹に紀子は尋ねました。
「靴?」
「その持ち主を探すのが、このお話の特徴でしょうが!」
「知るか!」
「もう信じられない!」
紀子は悲鳴を上げたのでした…。

数日後、お城の使いが家にやってきました。
「このブーツを置いて行った者と、琴子姫は結婚する」
と、使いは言います。
「俺、俺だよ!」
啓太が言って、ブーツに足を入れました。小さくて合いませんでした。
「僕ですね!」
船津も足を入れます。今度は大きくて合いません。

使いが次の家へ行こうとしたときです。
「ちょっと待った!」
家のドアが開き、紀子が入ってきました。
「おばさん、誰?」
啓太と船津が首をかしげました。

「この家にはもう一人、息子がいてよ!」
そういうわけで、直樹が引っ張り出されてきました。
渋々、直樹もブーツへ足を入れました。が、合いませんでした。
「残念でした。」
そう言うと、直樹は部屋へ戻ろうとしました。

その時、
「ちょっと待って!」
またもや、家のドアが開き、今度は琴子姫が入ってきました!
「じゃ、こっちのブーツを試して!」
琴子姫は違うブーツを差し出しました。
「おい。俺はブーツを置き忘れた覚えは…」
「つべこべ言わない!」
琴子姫は無理矢理直樹にブーツを履かせます。…合いません。
「ほらな。」
すると、琴子姫は指をパチンと鳴らしました。
違うブーツをお付きの者が出しました。
「おい!」
直樹は青ざめました…。

「やっぱりあなたでしたのね!」
漸くブーツがぴったりと直樹の足に合い、琴子姫は満足げに微笑みました。
「やっぱりって…10足も用意してくればどれかは合うだろう!?」
直樹は青筋立ててカンカンです。
「さあ!お城にまいりましょう!」
そんな直樹の態度などお構いなしに、琴子姫は直樹を馬車へと連れ込みました。
そんな2人を、
「よかったわ。本当によかったわ。幸せにねえ!」
と、紀子が涙を流しながら見送りました。
「ぬか床を~!」
直樹は最後まで叫び続けました…。

そうして、直樹と琴子姫は幸せに?末永く暮らしましたとさ…。

-------------------------------------------
☆あとがき
我ながら何て言う強引さで書いたものだと思っております(^_^;)

一度アップしたのですが、訂正したくなったのでひっこめておりました。
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*Comment

つげの櫛・・・ちょーーーーーーヒット!!!v-354v-354v-354
それから!仙女の紀子っ、二次元で見たいっす!!!
それから!!カボチャの特売日・・・もう笑いすぎて死にそうだよ。
それから!!!キュウリ6本・・・せき込みました(悶死)涙流して、笑いむせておりますぞ!!!
もう、ツボが多すぎてっっ!
完全にギャグ(です・・よね?)なのに、目に浮かぶのはリアルな入江くんなのは何故???もうこれは、水ちゃんマジックとしか言いようがないわっっ!
VIVA、水ちゃんマジックv-364v-411


ところで、○か○そのくだりは消えたのね・・・残念!
アリエル |  2009.02.04(Wed) 22:16 |  URL |  【コメント編集】

★迷った!

アリエルさん
迷ったのよ!そこ!
あまりに入江くんのイメージを壊し過ぎても何かなと思って…。
カボチャの特売くらいに押さえておくのが無難かなと。
「入江くんはそんなことしなーい!」と全国の入江くんファンに思われたら困るから(笑)
あたし的には○かみ○、ありかなと思ったけどね。でもふざけ過ぎかな~とか思ったりして。
でもまた変えるかも…←超優柔不断
水玉 |  2009.02.04(Wed) 22:26 |  URL |  【コメント編集】

あなたのコメントに・・・悶死。
どれだけ、アタシのツボを心得ているの?アナタ??

アタシ的にはギャグなんだから「あるとおもいます!」けど?
あ・・・また沢山の方のご不興を買ってしまった感のアリエル(爆)
アリエル |  2009.02.04(Wed) 22:45 |  URL |  【コメント編集】

★チャットか!?(笑)

じゃ、やっぱり元のプランで(笑)
結構気に入ってたし。
あたしも共に堕ちるよ、アリエル(笑)
水玉 |  2009.02.04(Wed) 22:53 |  URL |  【コメント編集】

★管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 |  2009.02.04(Wed) 23:10 |   |  【コメント編集】

★おう!

いざ共に堕ちようぞ、どこまでも!(←かっこつけて手を差し伸べてる姿をご想像下さい)

・・・確かにチャットだわ(笑)
アリエル |  2009.02.04(Wed) 23:19 |  URL |  【コメント編集】

このお話、私のツボにズキューンときちゃいました♪
シンデレラ、いやツンデレラはまさかの入江くん(笑)
楽しませて頂きました!
蘭子 |  2009.02.05(Thu) 00:41 |  URL |  【コメント編集】

★ストレス発散かなぁ?

水玉さん、おはようございます。長男、次男、3男もう思いもしない3兄弟ですね。何でも、完璧に出来る3男直樹。紀子ママの魔法使い、かぼちゃが馬車に、直樹の大嫌いなきゅうりが馬に。シンデレラが琴子。忘れていないのに、ブーツを履かせれた直樹。もう本当に奇想天外のシンデレラに疲れも吹き飛びました。ありがとうございました。目がスッキリとしました。一日頑張ります。
tiem |  2009.02.05(Thu) 05:33 |  URL |  【コメント編集】

★コメントありがとうございます

アリエルさん
ともに堕ちてくれてうれしい♪(と、抱きしめるイメージ(笑))
でもすっきりした!やっぱ最初の方がいいや!(笑)

蘭子さん
どうして、あたしは「ツンデレラ」という素敵な言葉が思いつかなかったのか、激しく後悔中です!

tiemさん
tiemさんの疲れを吹き飛ばすことができてうれしいです^^
書いてよかったと思いました♪
水玉 |  2009.02.06(Fri) 12:02 |  URL |  【コメント編集】

★久しぶりに開けました

水玉様こんにちは。お休み中と知りながら、仕事中の息抜きに短編にお邪魔しました。どれにしよっかな?と考えること2秒・・久しぶりにおとぎ話を読ませていただきました。シンデレラの琴子には、キューティクル啓太やガリ勉船津は目に入らなかったんですね。哀れだ(笑)無事(じゃないけど)ブーツに合う入江くんが見つけられて良かったね、琴子(入江くんの怒号が聞こえてきそうだけど無視だ無視)。琴子はもちろん末永く幸せに暮らしたと思うけど、きっと入江くんもまんざらじゃないですよ。久しぶりだったけど、楽しいお話で、疲れが吹っ飛んだ気分です。お話、ありがとうございました(m_ _m)
いた |  2012.01.24(Tue) 16:09 |  URL |  【コメント編集】

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