日々草子 Nurse X 6
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

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Nurse X 6

ご無沙汰しております。
とりあえず、放送が始まったので書いておこうかと…。

☆☆☆☆☆





これは一匹狼の看護師の話である。常に人手の足りない看護師。看護系大学の数は増えているにもかかわらず、すぐに退職していくのはその激務のため。その危機的な医療現場の穴埋めに現れたのがフリーランス…すなわち、一匹狼のナースである。たとえば、この女。
群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、正規な手段で取得したライセンスとその度胸だけが彼女の武器だ。 看護師、入江琴子。またの名を、ナースX。


「…だから、看護師はこいつしかいないのかっ!!」
脳神経外科医の大蛇森が履歴書をたたきつけた。
「なんでまたこいつなんだよ!」
「まあ、まあ。」
激昂する大蛇森をなだめるのは外科医の西垣である。
「僕はいいですよ、可愛いし。」
「可愛くない!」
その履歴書は「入江琴子」のものであった。

「失礼します。」
二人の元へやって来たのは、入江看護師紹介所の所長であった。
「お久しぶりです。お二人とも、まだ医者を続けられていたんですね。」
「客に対して、その物言いはなんだよ!」
先程までとは打って変わって、西垣は所長である入江直樹に敵意をむき出しにした。
「いえ、このご時世でお二人のような医者がよく生き残っているなあと。」
「お前に言われたくない!」
「まあ、まあ、西垣先生。」
今度なだめにかかったのは、大蛇森であった。
「入江くん、今回もよろしく。何なら前のように白衣に半ズボンでも…。」
「しないで結構!!」
過去にその格好で直樹に歩かれた結果、院内の女性を皆、虜にされてしまったのである。
「させません!」
すかさず叫んだ西垣に、大蛇森も「チェッ」と舌打ちをするしかなかった。

このフリーの看護師、入江琴子であるが、まあ能力としては疑問符が山のようにつくのである。
人手不足の折、ようやくやって来たのがその琴子であれば大蛇森でなくても怒りたくなるものである。
「でも、今度は大丈夫ですよ。」
入江所長が去った後、西垣が胸を張った。
「だって、今回は…あの子がいますから!!」
「…うまく使いこなせるのかねえ。」
大蛇森は溜息をついた。



「“フジコちゃん”?」
モニターを前に、琴子は首を傾げていた。
「そう、彼女はフジコちゃん。僕の優秀なパートナーさ。」
モニターを撫で撫でしているのは西垣である。
「彼女はA.Iなのさ。」
「えーあい?」
「まあ、見てなよ。フジコちゃん、この患者に適した治療法は?」
「ドクターニシガキ、ソレハ…○×△…デス。」
「正解!!さすがフジコちゃん!!」
つまり、過去の症例をデータベース化してそこから導き出される、適した治療法を選んでくれるのである。
「これさえあれば、手術だってバッチリ!!」
「どうしてフジコちゃんって名前なんですか?」
「そりゃあ、フジコといえば永遠の男のヒロイン。フージコちゃあん!」
「ああ、そうですか。」
付き合ってられないと琴子は呆れた。


ということで、そのフジコちゃんを入れた手術が行われることになった。

「本当に大丈夫なのかねえ。あんな機械に頼って。」
見学室にいるのは大蛇森である。大蛇森はやはり自分の経験と磨かれた腕に勝るものはないと思っているのである。
「大丈夫、大丈夫。琴子ちゃん、よろしくね。」
「よろしくお願いします。」
「フジコちゃんもよろしくね。」
「ヨロシクオ願イシマス。」
フジコがいれば、大丈夫。使えない琴子がいても大丈夫。西垣はそう信じていた。

「ソノ血管ヲ…。」
「OK、フジコちゃん!」
西垣はフジコに言われるがままである。鼻歌すら出てきている。
「はあ…すごいのねえ、E.T。」
「A.Iだよ。」
「ああ、そっか。」
琴子の言い間違いにも全然怒らない西垣である。それくらい余裕ということ。

「あ、血液が足りないかなあ?」
「T.Vは教えてくれなかったんですか?」
「A.Iね。まあ、そういうこともあるよ。」
「私取ってきますね。」
「頼むねえ。」
楽勝、楽勝。A.I様々である。ところが!

ブチッ!!
突如聞こえた物音に、西垣は顔を上げた。
「フジコちゃん!!」
ずっと頼りにしていたフジコが真っ黒なのである。スイッチが切れた!
「どうして!!」
西垣は辺りを見回した。
「す、すみません!」
見ると、琴子がフジコのコードの足を引っかけていた。
「あ、あの…。」
「フジコぉぉぉぉぉ!!」
手術室に、西垣の悲痛な叫び声が響き渡った。

「西垣くん、落ち着きたまえ。元々、フジコに頼らなくても君ならできるだろう。」
見学室の大蛇森から声が飛んできた。
「…無理です。」
「は?」
「だって、フジコがいれば…フジコがいればなにも準備しなくていいと思ったから…。」
「はあ!?」
「フジコ…フジコ…。」
憔悴しきった西垣はその場にへたりこんでしまった。
その時である。

「…やっぱりこんなことだと思った。」
突如開いた扉から、入江直樹が姿を見せた。
「入江くん!!」
「邪魔です、どいて。」
置物と化した西垣を直樹は蹴り飛ばした。そして西垣のいた執刀医の位置に立った。
「おい、フジコに捨てられた人。」
直樹が西垣に冷たい声をかけた。
「捨てられたんじゃなくて、琴子ちゃんが!」
「生命保険。」
「は?」
「あんたの生命保険で、助けてやるよ。」
「なんかどっかで聞いたような…。」
「ブラックペ○ン?」
スタッフ達がヒソヒソと会話する。
「どうする?このままA.Iに頼りすぎて失敗しましたと発表するか、それとも生命保険解約してくるか。」
「いや、あのドラマは退職金だったけど!」
西垣が抗議した。
「どうするんだ?」
「生命保険って…それって僕に…。」
「そこから先は手術室で言うなあ!!」
大蛇森がマイクを通して叫んだ。
「いい、それでいい。頼む、入江所長!!」
「物わかりのいい上司で助かったな。」
直樹は患者に向き合った。

「再開する。メス!」
「はい!」
琴子が渡した。他のスタッフたちも安心して自分の担当に戻る。
「ひどい手術だな。ったく。」
直樹は西垣の手術に眉をひそめる。
「クーパー!」
「はい!」
クーパーを手にした琴子が信じられない行動に出た――何と、直樹を見ることなく、クーパーをその手に放り込んだのである!

「ノールックパス!!」
見ていた麻酔科医がつい口にした。
「すごい、相手を見ずに!!」
「当たり前だ。俺と琴子は常に一緒に暮らしている。お互いが何を考えているか手に取るように分かるんだ。それを経て、琴子にノールックパスを教え込んだ。」
「えへへ。」
琴子が照れ笑いをした。
「そんなこと教え込むなら、もっと基礎的なことを教えろよ!!床をしっかりと見て歩くとか!」
西垣がわめいても、直樹は一切無視である。
「何だよ、この術式。誰が指示した?」
「フジコちゃんよ。」
「使えねえな、フジコ。」
「あたしは?入江くん?」
「これが答えだ。」
直樹はマスク越しに琴子にキスをした。
「…イチャコラするなよ。」
西垣のぼやきはもちろん、二人には聞こえない。

「終了。」
あっという間に西垣の尻拭い手術が終わった。
「すごい、こんな早く終わるなんて。」
「西垣先生がボロボロにしたから、もう無理かと。」
そしてスタッフの誰ともなしに、こんな声が聞こえた。
「これからはA.IよりN.Iね!」
「N.Iがいれば何も必要ない!」
N.I…入江直樹に皆が賛辞を送ったのである。



1時間後。
「請求書をお持ちしました。」
請求書の金額には「西垣の退職金」としっかりと書かれていた。
「…しょうがない。」
大蛇森はボールペンのキャップをポンと外した。
「いくら?こんなもん?」
指を二本立てる大蛇森。
「口止め料一千万を足して、これで。」
直樹が指を三本立てる。
「しょうがないな!」
大蛇森は「西垣の退職金」を二重線で取り消し、その上に「金30,000,000」と書いた。
「あと、つまらないものですが。」
恒例の風呂敷包みを置いて、直樹は部屋を出て行った。

「匂いのきついものかねえ?」
「この間はメロンとかチキンでしたよ。」
「まともか、そうじゃないか。」
とりあえず開けてみようと、二人は恐る恐る包みを解いた。

「…何じゃ、こりゃあ!!」
そこにあったのは、どこにでも売っている納豆であった。
「しかも、おつとめ品のシール付き!!」
「匂いを発するものということで、探してきたんですよ。」
「君が食べろ!!」
おつとめ品シール付き納豆を大蛇森は西垣に押しつけたのだった。



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