日々草子 斗南浪士 2

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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

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斗南浪士 2

つまらないと思ってらっしゃる方、すみません。
すぐに終わるのでご安心を。

************







「ほうれ、ほうれ!皆踊るんや~。」
池沢金之助の音頭により、芸妓たちがやんややんやと踊り始める。
「いいぞ~もっとやれ~。」
囃し立てるのは鴨狩啓太。
「あほう!お前も踊らんかいな。」
「俺は酒の方がいい。」
「いやあん。ぬし様もご一緒に。」
「俺はいいって。」
「踊れ、踊れ、皆踊れ!」



「…もはやおしまいだな。」
賑やかな座敷をこっそりと伺っていた武士が呟いた。
「あの藩主では藩士もこうなるのは無理ないが。」
彼らは大蛇森家の者であった。切れ者国家老入江直樹が信頼置ける者を連れて密かに脱藩したという知らせをつかみここまでたどり着いたのだった。
もしや大蛇森に仕返しをするつもりかと警戒していたものの、入江たちが京に入ってからこの調子である。
「仕返しなど考えていない。あれはもう鬱憤を晴らしているだけだろう。」
池沢、鴨狩両名は連日お茶屋にて騒いでいるだけ。
「入江はどうしているのだろう?」
しかしそこに肝心の家老の姿が見えないことは気になる。
「妻の尻にでも敷かれているのだろうよ。」
誰かが言うと笑い声が一斉に起きた。
「情けないな。そもそも妻を連れて出てきたことからして仕返しなど何も考えていないのではないか。」
「それはそうだ。女から離れられないなど終わりだな。」
再び笑い声が起きた。
と、傍で何かが動く気配がした。

「誰だ!」
男が闇に向かって声をかけた。
「…ごめんなさいましね。少々酒に酔って夜風にあたっていたんです。」
現れたのは妖艶な芸妓であった。
「失礼しました。」
「待て。」
去ろうとする芸妓を男たちは呼び止めた。
「…何か?」
芸妓は艶っぽく振り返る。その美しさに男たちは息をのんだ。少々声が太いことが気になるが。
「最近、座敷に入江と申す男は姿を見せないか?」
念のためである。
「入江…さあ、知りませんねえ。」
小首をかしげる芸妓。
「では、あの者たちはずっとあの調子なのか。」
男たちは騒ぎが続く座敷を顎で示す。
「あのお客さんですか?ええ、そうですね。なかなか面白いお客だと話題ですよ。」
「お前たち芸妓を遠ざけて、密談をしたりは?」
「密談?いやだ、何のご冗談で。」
芸妓はホホホと笑った。
「いつもあんな感じですよ。お酒いっぱい飲んで芸妓たちと遊んで。酔いつぶれて寝て。その繰り返し。」
「そうか…。」
「よろしいですか?あたしも次のお座敷があるので。」
芸妓はニコッと笑うとその場を離れた。

「ふん、あんまり出来のいい家来衆とはいえないわね。」
お茶屋を出た後、芸妓は意地悪い笑みを浮かべた。
「何が尻に敷かれているよ。今頃尻に敷かれているのはどちらのことやら。」
芸妓―おモトは肩をすくめると闇の中へと消えて行った。



ところ変わって、京の山科の一軒家。縁側にて入江直樹は妻のお琴の膝に頭を置いていた。
愛妻の膝で居眠りかと思いきや、
「痛え!」
直樹の目が開く。
「ごめんなさい。大丈夫ですか?」
「ったく、これで何度目だよ。」
「ごめんなさい。今度こそ…。」
「痛えって!!」

「あらあら、お熱いことでございますね。」
姿を見せたおモトは二人をからかった。
「まったく奥様のお膝で耳かきをしてもらっているなんて。あの二人が聞いたらまた発狂しますよ。」
「別に俺が頼んでいるわけじゃない。こいつがどうしてもと言うから。」
「あん、だって夫婦らしいじゃありませんか。」
口を尖らすお琴。
「それじゃ、続きはまた今度。」
「もう断る。」
「旦那様の意地悪。」
そう言いながらお琴は奥へ引っ込んだ。

「そうか、大蛇森の奴らも大したことないな。」
おモトから一部始終を聞いた直樹はニンマリと笑った。
「ええ。まあ、あの二人がここぞとばかりに遊んでくれているからでもありますけれど。あれ、芝居じゃありませんよね?」
「あいつらにそんな芸当できるかっての。」
池沢と鴨狩は敵の目をくらますために連日遊んでいた…わけではない。大蛇森側が推測した鬱憤を晴らすためということは当たっていたのである。しかしその鬱憤はどうしようもない藩主のせいで溜めているわけではなかった。
「入江様がこうやってお琴様と仲がいいところを見せつけるからですよ。」
「やれやれ」とおモトは言う。
「あんなに反対したくせに、こうしていちゃいちゃするんだから。」
「夫婦で顔を背ける方がおかしいだろうが。」
「だからって、独り身には目の毒ですよ。そりゃああの二人だってやってられないとヤケ酒飲みたくなるってもの。」

そこへお琴が戻ってきた。
「おモトさん、お疲れでしょう?お風呂が沸いているからどうぞ。」
「あら、朝からそんな贅沢してよろしいのですか?」
なぜ朝から風呂が沸いているのかという理由は察しがつくというもの。おモトはそれには触れずにお琴の言葉に甘えることにする。

「ああ…いいお湯だこと。」
お湯につかっておモトは昨夜の疲れを癒やす。
「湯加減はどうだ?」
「まっ、入江様。」
外からかけられた声におモトは驚いた。
「あたしの体を覗こうとか思っておいでじゃないでしょうね?」
「まさか。」
直樹は笑った。
「先ほど、お琴とそこで遊んだばかりだからな。もしかしたらぬるいかもしれないと思ってさ。」
「お、お琴様と…遊ぶ!?」
「そう。ちょっと二人で遊んだだけだから、ま、気にするな。」
ハハハと遠ざかる笑い声。
「遊ぶって…いやあん!!」
どんな遊びをしたのか想像してしまったおモトは、まだお湯に入ったばかりだというのにもう茹で蛸のような状態になってしまった。



「大丈夫、おモトさん?」
「すみません、お琴様…。」
「疲れがひどくてお湯に当たってしまったのかもね。悪いことをしたわ。」
自分がお湯に入ればなどと勧めなければ、こんなに上せることはなかっただろうに。真っ赤な顔でおぼつかない足下のおモトに肩を貸しながらお琴は悪いことをしたと思っていた。
「ここは狭い家だから、この部屋しか休める場所はないのだけれど…。」
と言いながら襖をお琴は開けた。ところがその先には…。
「いけない!まだ片付けていなかったわ!」
そこは夫婦の寝所に使っているらしく、敷かれたままの布団。それがまあ、なんと寝乱れていることか。
「ああ…もう…何て朝かしら!」
お風呂だけでなく寝所までこうして見せつけられるなんて。おモトの目はグルグルと回る。
「おモトさん、すぐに片付けるから。きゃあ、恥ずかしい!」
さすがにこれでは昨夜自分たちが何をしたか一目瞭然。お琴は真っ赤になって布団を片付け始める。
「こんなに乱れているなんて、一体昨夜は…。」
目を回しながらも興味津々で寝所を見ているおモトの耳に直樹が囁く。
「…悪いな、ちょっと夕べははしゃぎすぎたもんで。」
その声を聞いた途端、おモトはバターンッとその場に倒れ込んだ。
昨夜、尻に敷かれていたのはやはりお琴の方だったかと、またもや下品なことを考えてしまうおモト。
「きゃあ、おモトさん!しっかり!!」
本当にこの夫婦は独り身には目の毒だ、おモトはそう思った。



やがて江戸にいる船津たちとも連絡が取れた。大蛇森の目を誤魔化すための準備は整ったということで直樹たちは京を離れ江戸へ向かった。
道中、斗南藩の入江たち一行ということがばれぬよう直樹は変名を使うことにした。
「日田家御用人…この方を旦那様はご存知なのですか?」
直樹の変名の理由をお琴は訊ねた。
「本人は知らない。だが、ちょうど今、京から江戸へ下っているらしいから拝借したまでだ。」
「ふうん…でもご本人に偶然会うなんてことないかしら?」
「それはありまへんがな、お琴様。」
池沢が笑った。
「そんな偶然、考えられへんよって。」
「そうですよ。あるわけがない。」
鴨狩も笑う。

ところが、お琴の危惧は当たることとなる。

神奈川宿でのことだった。旅の疲れを癒やしていた時、鴨狩が部屋に飛び込んで来た。

「大変だ!!本物の日田家の御用人がやってきたあ!!」







************
尻ネタが続いて、お見苦しくてすみません…。





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コメント

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お熱い二人

今晩は~今日のお話も凄く面白かったです。二人のラブラブに金之助や啓太がやけ酒を飲むのも分かる気がします(笑)
私は全然面白く無いなんて思ってません。反対に凄く面白いと思ってますよ。続きが楽しみに待ってます。

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たまちさん、ありがとうございます。

ホッとするとのお言葉、嬉しいです。

本当にどちらの藩も大したことないですよね。よく調べない大蛇森側に愛妻といちゃいちゃしている御家老を拝する斗南藩。
本当はお尻でないことを知っているって(笑)
おモトちゃんは可哀想ですよね。真面目に頑張って見せつけられて。
確かに普段鈍感な人こそ、言い当てるんですよね。それがお琴ちゃんのすごいところ!

さなさん、ありがとうございます。

ありがとうございます。面白いと言っていただけて嬉しいです!
ヤケ酒飲みたくなる気分分かりますよね~。
続き、頑張ります!

紀子ママさん、ありがとうございます。

いやあん、私だって紀子ママさんとお知り合い(掛けるの最高!)になれて超幸せ♪
愛妻遊び、最高~!!御家老様は本当に愛妻家でいらっしゃいますよね。
確かに耳かきは怖いかも!鼓膜破りそう~。
そうそう、まったく緊張感がないんですよね。だって主君を死に追いやられたわけでもお城を奪われたわけでもありませんから。
ええ、入江くんは本当にやりたくなくて渋々やっていますからどうでもいいと思っているんです。

こっこ(*^^*) さん、ありがとうございます。

そうです、もうタイトルからそのパロって分かるでしょう?
良く分かって下さいましたと嬉しいです。
夜勤お疲れ様です。そんなお疲れの所を来て下さって…ありがたいです。
お仕事、頑張って下さいね。

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