日々草子 サブ・ローザ 4

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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

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サブ・ローザ 4

なんか…続編は失敗するの法則が見事発動している感じがプンプンしております^^;









「では、またあとで出直してきますね。」
検温はまだ途中であるが見舞いが来たのだから遠慮するべきだと琴子は思い、カートを押そうとした。ところが。
「いや、相原さん。そのまま続けて下さい。」
妻に向けた言い方とは正反対の声色で、寺崎は琴子に言った。
「ですが。」
「構いません。相原さんだってお忙しいんですから。」
「あら、妻より看護師を気遣うということかしら。」
波名子が冷たい顔を琴子に向けた。
「理志。」
寺崎はそんな妻を無視し、息子を見た。
「窓を開けてくれ。この悪臭は公害だ。」
もはやわざと言っているとしか思えない寺崎の言葉。理志はどうしたものかと寺崎と波名子を見比べる。
「早く!」
父に言われ理志はソファから飛び上がって、窓へと飛んで行った。
「入院している状態でも、私を怒らせるんですわね。」
「不満ならば、怒らせるようなことをしなければいい。」
こんな状態でまともに血圧が測れるのだろうかと思いながら、琴子は仕方なく血圧計を出した。
そこに風が流れた。理志が窓を開けたのだろう。

「あなた、何年目なの?」
カフを巻く琴子の手付きを見ながら、波名子が冷たく訊ねた。
「そのおぼつかない手付き、もしかして新人?」
「いえ、違います。」
看護学科に入ったばかりの頃は色々失敗をした琴子であるが、神戸に来てからは血圧測定はそつなくこなしている。だが、今は。
「鬼のような女に見下ろされていたら、まともな人間だったらおかしくなる。」
寺崎の言うとおりであった。波名子に見下ろされ手の震えが止まらないのである。
「あなたみたいな未熟な人に主人を任せられないわ。主人は政治家よ?師長に担当してもらってほしいのだけど。」
「相原さんは立派な看護師です。」
そこへ入ってきたのは、何と今まで黙っていた理志であった。琴子が驚いて理志の顔を見ると、理志は気恥ずかしそうに顔をそらした。

「ところで担当医はどなたなの?院長かしら?」
波名子は理志を無視し、矛先を変えた。
「はるばる東京から来たのだから話くらいは聞いて帰りますわ。あなたの病状なんて別に興味もないけれど、それくらいアピールしないと冷たい妻となってしまいますしね。」
「担当医は院長じゃありません。」
琴子が消えそうな声で返事をした。
「院長じゃない?それじゃあ循環器の部長かしら?」
「入江先生という、若くて優秀な先生だ。」
「入江?」
寺崎の言葉に波名子の眉がピクリと上がった。

「若いっていくつなの?」
波名子は琴子に掴みかからん勢いで問いかける。
「あ、あの…二十…。」
「二十代!?それはこの間医者になったばかりじゃなくて?」
「ええと、いえ…その…。」
「どういうことなの?医者といい看護師といい、昨日今日なったばかりの人間をつけるって、なめているわけ?そんな経験浅い医者に診てもらっているなんて、みっともないじゃないの!」
「いえ、そんな!」
自分はともかく直樹にまで文句をつけられたら、琴子は黙っていられなかった。
「入江先生は若いですが優秀な医師です!信じて下さって大丈夫です!」
「そうだ、相原さんの言うとおりだ。」
寺崎が琴子の後に続いてくれた。
「ですが、同じ党の榊山先生なんてD病院の院長が主治医なんですのよ。うちの主治医がそんな若い医者なんてみっともなくて仕方ないじゃありませんか。」
「さらに私に何かあったら、代議士夫人という地位がなくなってしまうからな。」
寺崎の言葉に波名子は真っ赤に塗られた唇をゆがませた。

「…分かりましたわ。それじゃその優秀な入江先生とやらを呼んで来て頂戴。」
波名子はソファに座ると顎をドアへと動かした。
「話を聞きますから。」
「え?今すぐというのはちょっと難しいのですが。」
琴子の言葉に波名子がまた顔を険しくさせた。
「どうして?はるばる東京から来たのよ。」
「あの…先生も忙しいので…その…事前にご連絡いただけたら、時間も手配できたのですけれど…。」
「忙しい?寺崎だけを担当しているわけじゃないんですの?」
「当たり前だろう。」
「本当になめられたものですわね。その他大勢の患者の一人にされているなんて。」
波名子は軽蔑を込めた笑みを夫へと向けた。

「明日には東京へ戻りますから、今日中にお話をしたいんだけれど。」
「無理を言うんじゃない。」
「分かりました、先生に聞いてきますので。」
これ以上このやり取りが続くと、寺崎の血圧が高くなることは間違いない。そうなると心臓に負担がかかってしまう。琴子はとりあえず直樹に確認を取ることを選択した。
「当然よ。」
「申し訳ない」との言葉は波名子から出なかった。

「ところで、今夜は神戸の家に泊まられますよね?」
秘書の一人がずっと聞きたかったという感じに、波名子に訊ねた。
「冗談じゃないわ。あんな古い家に泊まるなんてまっぴら!」
心底嫌そうに波名子が答えた。
「でしたらホテルですよね?」
「予約もしてないの?本当に気が利かないわね。駅で待たせるし、全く役に立たない秘書たち!」
秘書が慌ててホテルの予約を取りに病室を飛び出して行った。その後に琴子も続いた。



「…今すぐは無理だ。」
直樹のPHSにかけると、想像通り不機嫌な声が返ってきた。
「ですよね。」
「何か事情があるのか?」
「それが…。」
口を開いたら波名子への不満が爆発しそうだったので、琴子は東京に明日戻るから今日しか時間がないということだけを説明した。
「分かった。一時間後に何とかそっちへ向かう。」
「ありがとうございます!」
「相当、無理難題を吹っかけられたんだろ?」
クスッと笑う声と共に直樹が琴子に話しかけてきた。そこは付き合いの長い二人、どうやら事情が予想できたらしい。
「まあ、それなりに。」
「よく耐えたな。」
「…はい。」
直樹の優しい言葉で、琴子の疲れ切った心が癒されていった。
「さすが、俺の奥さんじゃん。」
「はい…って、ちょ、ちょっと!」
そんなこと口にして、誰かに聞かれたらと琴子は思わず口にした。が、焦る琴子が面白いのか、直樹は更に、
「じゃあな、俺の琴子。」
と言う始末。
「ちょっと、名前なんて口にしたら!」
既に切られたPHSに向かって琴子は顔を真っ赤にして、あたふたとなっている。
「名前がどうしたの、相原さん?」
不思議に思った同僚に、
「あ、ううん。その…寺崎さんの奥さんの名前を言うのを忘れただけ。」
エヘへと笑って誤魔化すことで琴子は精一杯であった。



一時間後、直樹は琴子と共に波名子へ寺崎の病状説明を行った。
姿を見せた直樹の外見の良さ、そして完璧な説明に波名子から文句は何も出なかった。

琴子が波名子を寺崎の病室まで送ってきたら、理志が待っていた。
頭を下げて出迎える理志を、波名子は一瞥もくれずに病室に入って行った。



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トトロンさん、ありがとうございます。

暑い中コメントありがとうございます♪
トトロンさんの癒しになれるよう、頑張って書きますね!

カスガノツボネさん、ありがとうございます。

暑い中、コメントありがとうでありんす♪

本当に暑くて、お腹をしぼったら脂肪があふれ出るんじゃないかって思うような…あれ、これは暑さは関係ないか?
私も言い返せないまでも顔には出そうですよ。琴子ちゃん、えらいなあ。
入江くんもなんだかんだと院内恋愛を楽しんでいると思いません?
ぜひまたお越しくだしゃんせ。

たまちさん、ありがとうございます。

暑い中コメントありがとうございます♪

私も電車とかでありますよ、きつい香水!
あれってつけている本人は全く気にしてないんですよね…。
最近はそこに柔軟剤も加わりつつ…。
波名子は「こんなやついないだろ」ってくらいのタカビー女に描いてみました(笑)
楽しくなる予感が当たるよう、頑張りますね!

紀子ママさん、ありがとうございます。

暑い中コメント、ありがとうございます♪
名前は本当に素敵だとつけた自分でも思います(笑)
イケメンにはでも弱かったと(笑)
ということは、寺崎はイケメンじゃないと(笑)
韓国ドラマというより、いまどきそんなんじゃ視聴率取れないぞ、視聴者なめとんのかっ的な二時間ドラマ風になりそうな感じです^^;

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