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2013.04.09 (Tue)

シンデレラ・コトリーナ 2

ごめんなさい!
花粉症で~と更新速度が落ちているのを許していただいている状況なのに…実はちょっと忙しくなってしまいました。
例年の忙しい日々がちょっと早まったという感じでして。
なかなか更新できる日が取れないかもしれません。
「今日は更新されてた、ラッキーだわ」と思って下さる程度の更新になりそうです。
(ラッキーと思っていただけるほどの場所か?)

そしてコメントのお返事もちょっとできないかもしれません。
いただいているのにお返事できないって失礼だと重々承知しておりますが、読んで下さった方の足跡は恋しいのでよろしければお気軽に感想を頂けたら嬉しいです。

きっと足を運んで下さる方も減っていくとは思いますが、一応ここに存在しているので思い出した時にでもお立ち寄り下さるとうれしいです。

もしかしたらお話じゃなくてどうでもいいくだらない日常も時折呟くかもしれません…。その時はごめんなさい。

※このお話は『シンデレラ・コトリーナ』の続編…というかシンデレラなコトリーナちゃんがお城に招かれ多所から始まります。












【More】




シンデレラの足にガラスの靴はぴったりでした。王子様は大喜びでシンデレラをお城に迎え、その後二人は幸せに暮らしました――。


「…で、シンデレラは幸せになったと思う?」
魔女モトの問いかけにコトリーナは、
「思う。」
と大きく頷いた。しかしモトは、
「はたしてそうかしら?」
と返す。
「いい?そもそも王子様はシンデレラに一目ぼれしたわけよ。舞踏会の時に一度会っただけでお城に迎えて結婚した。これってちょっと性急過ぎると思わなくて?」
「うーん…。」
言われてみればそうかもとコトリーナは思う。
「しかもシンデレラの方は別に王子様に惚れちゃいないわけよ。望まれたから結婚した。つまりシンデレラも王子様もお互いのことをよく知らない。」
「結構すごいわね。」
「でしょ?そして王子様には当然両親、王様と王妃様がいる。二人が息子が突然連れてきた、それも昨日までボロ雑巾のようにこき使われていた娘を嫁として認めるか。」
「そ、そんな…。」
「現実はそんなもんよ。王子なんだから政略結婚もあるし、もっとふさわしい家柄の娘がいるのではと思うのが普通でしょ。それなのにどうしてあんな娘が嫁?はい、嫁姑問題勃発。一度しか会ったことがないシンデレラと結婚したものの、母と妻の間に挟まれた王子は嫌気がさし心の安らぎを求めて浮気…。」
「シンデレラが可哀想…。」
「そうならないために!!」
目に涙を浮かべ始めたコトリーナに、モトは杖をビシッと突きつけた。
「ここは手順を踏んでゆっくりと進むべきだというのがアタシの考え。」

ここにいるコトリーナはまさにおとぎ話のシンデレラの道を今、進もうとしていた。
ただおとぎ話と違うのは…。

「まず、王子はあんたを見初めていない。」
「うっ!」
モトの言葉がグサッとコトリーナの胸を突き刺した。
「それどころか、王子様はあんたを何て呼んでいるんだっけ?」
「…追いはぎ。」

こき使われていたコトリーナを変身させお城の舞踏会に行かせたのはモトであった。
しかし王子ナオキヴィッチはコトリーナに全く興味を持たなかった。
一方、コトリーナの方がナオキヴィッチに一目ぼれ。記念にとナオキヴィッチの靴を強奪してきたのである。
その靴を探す羽目になったナオキヴィッチ、手離そうとしないコトリーナごと城に迎えることになってしまった。
自分の靴を奪ったコトリーナをナオキヴィッチは「追いはぎ女」と呼んでいる始末。

「で、あんたの王子様に対する気持ちは変わらない?」
モトの言葉にコトリーナの頬がポッと赤くなった。
「…変わらないならば、努力しないとね。お互いのことをよく知らないと奇跡が起きて結婚できたとしても、悲惨な結末になってしまうから。」
「追いはぎ」と呼ばれている現状からどうすればステップアップできるのか、それは優秀な魔女でも難しい問題であった。

「あと王子様のご両親問題はと…。」
そこでコトリーナたちのいる部屋のドアがノックされた。
「コトリーナちゃん、見てちょうだいな。」
入ってきたのはナオキヴィッチの母、ノーリー王妃であった。
「このドレス、コトリーナちゃんに似合うと思うのだけど?」
「王妃様、ドレスはもうたくさんいただいております。」
コトリーナの言葉は遠慮ではなかった。コトリーナに与えられた部屋はそれは可愛らしい部屋で、そのクローゼットには山の様にドレスが並んでいるのである。全て王妃の見立てであった。
「あら、でもこれも似合うと思うの。ああ、今日のドレスも本当によく似合っていること。可愛い私のお嫁さん。」
まだ結婚もしていないのに、ノーリー王妃の中ではコトリーナは息子の嫁であった。
「姑問題は難なくクリアしているわね…。」
その様子を見ていたモトは頷く。ナオキヴィッチの父である国王もコトリーナのことは気に入っているので問題ない。
あとは当の本人、ナオキヴィッチをいかに振り向かせるか。



「何だ、まだいたのか、追いはぎ女。」
城中で出会ったナオキヴィッチはいつもの冷たい言葉をコトリーナに投げかけた。
「追いはぎって、ひどい。」
「俺の靴を奪っておいて何を言う。」
「あれは…。」
「何だよ?」
「…恋する乙女のいじらしい行動って考えて下さったら。」
ほんのり赤く染めた頬を両手で押さえるコトリーナに、
「どの口がほざくんだ!」
と怒鳴りつけるナオキヴィッチであった。

「あの、王子様。」
「何だよ?」
「もしよろしければ…その…。」
ごにょごにょと口ごもってしまうコトリーナに、
「何だ、はっきり言えよ。」
とまたもや苛立ちを募らせるナオキヴィッチ。
「お天気がよいですし…お庭をお散歩しませんか?」
コトリーナは意を決してはっきりと言った。
「散歩?」
「はい。王子様、お城に籠ってご本ばかり読んでいらっしゃるし、たまには太陽の光も浴びたらいいのではと思うのですけれど。」
「余計なお世話だ。」

「何という言い草ですか!」
そこへ登場したのは王子の母、ノーリー王妃であった。
「こんな可愛い子が、勇気を出してあなたのようなどうしようもない男を誘ってくれているのに、何てことを言うのです!」
「お、王妃様…。」
実の息子に何という言い草かとコトリーナが言いたくなった。
「余計なお世話だってことは間違いないです。」
そして実の母にも冷たい態度のナオキヴィッチ。
「んまあ!コトリーナちゃんは、あなたが部屋に籠って本ばかり読んで頭でっかちの世間知らずになって、そして太陽の光も浴びないからなまっちろい体になってヒョロヒョロとモヤシのようになるのではと心配しているというのに!」
「そこまで言ってないです…。」
コトリーナは泣きたくなってきた。
「いいからさっさと二人で出かけていらっしゃい!お庭でも何でも歩いていらっしゃい!」
王妃は二人の背中を突き飛ばすように、城から追い出したのだった。

城には見事な庭園が広がっていた。庭師が丹精込めて育てた花や木、そして小鳥のさえずり。
「気持ちいいですね、王子様。」
出だしは問題あったものの、こうして王子と外に出られてコトリーナは嬉しかった。
「ふん、どうだか。」
読書の邪魔をされたナオキヴィッチはとことん機嫌が悪い。
「ったく、お前のせいでとんだ目に遭った。」
「ごめんなさい…。」
項垂れるコトリーナであったが、
「で、でも!」
とすぐに気を取り直して顔を上げた。
「何だよ?なまっちろい体を見たくて、俺から服をはぎ取ろうって魂胆じゃねえだろうな?」
ナオキヴィッチはわざとらしく体を手で覆った。
「違いますよ。」
「じゃ、何だよ?頭でっかちの貧相な体の俺に何か用か?」
「そこまで言わなくても…。」
そこでコトリーナは「もしかして」と気づいた。もしかしたらナオキヴィッチは結構王妃の言葉を気にしているのではないだろうか。

「あの、モヤシだって栄養はちゃんとあるんですよ!」
「…てめえ、喧嘩売ってるのか?」

ナオキヴィッチは「フン」とコトリーナに背を向けてスタスタと庭園の中を歩いて行ってしまった。コトリーナは慌てて後を追いかける。

「あの、王子様。」
「まだ何かあるのか?」
コトリーナを振り返ることなくナオキヴィッチが返事をした。
「王子様はどうして口が悪いのですか?」
「…てめえ、いくつ喧嘩を売ればいいんだ?え?」
コトリーナを振り返ったナオキヴィッチであったが、その顔は恐ろしいばかりであった。
「いえ、初めてお会いした時もそんな言い方だったなあと。ほら、王子様って何かもっとこう…優しい感じかと思っていたので。」
「フン、てめえもか。」
「え?」
てっきりまた怒鳴られるかと思っていたコトリーナは、予想外のナオキヴィッチの言葉に目を丸くした。
「私もって?」
「…俺に会った女はみんなそう言うんだよな。ったく。」
うんざりだとナオキヴィッチは続けた。
「てめえらで勝手に作り上げた虚像の王子を俺にあてはめやがって。勝手に想像してきたくせに俺がそれと違うって泣き出す。ああ、嫌になる。」
「きょぞう?」
「そして最後に来た女がこれまた物知らずの奴とは。」
ナオキヴィッチは「やれやれ」と溜息をついた。
「どういうわけだか、女ってのは王子は優しくて甘い言葉を口にし、花束の一つでも持って白馬に乗ってくると思っている。それを俺に当てはめて考えてくるわけだ。」
「なるほど。」
「冗談じゃねえ。何で俺が関心のない奴に甘い言葉なんてかけなければならない?気持ち悪いことなんて言いたくもない。花束?欲しけりゃこの辺の花でも適当に摘んで行けばいいだろ。白馬が見たけりゃ自分でまたがれ。勝手に俺の外見で中身まで決めつけるなって言いたいね。」
一気にまくしたてるナオキヴィッチ。
「どうせお前も、俺の外見にのぼせあがったクチなんだろ?外見でしか人を判断しない奴なんて付き合いたくもない。」
ナオキヴィッチは吐き捨てるようにそれを言うと、城へと戻ってしまったのだった。
コトリーナは後を追いかけることもできなく、そこに立ちすくんだままであった。



「そりゃあそうよね。勝手にイメージ作られたら王子様だって面白くないわ。」
その夜、コトリーナは相談相手の魔女モトにナオキヴィッチの話を打ち明けた。
「確かにあの外見じゃ、理想の王子様像を当てはめようとされるのも無理ないけれどね。」
モトも頷く。
「王子様、いつもそんな風に見られていたのね。何てお気の毒なのかしら。外見だけで決められてしまうなんて可哀想。」
コトリーナはナオキヴィッチに同情しグスンと涙を浮かべていた。
「分かるわ。私だって可愛い外見なのに結構スットコドッコイなんだねって言われたら傷つくもの。」
「…ええと、それはツッコミ待ち?」
「何ですと?」
「いえ、はいはい。そうね、可愛い、可愛い。」
モトは慌ててコトリーナの機嫌を取った。

「しかし、アンタも口が悪いなんて面と向かってよく言えたもんね。」
ズバリとナオキヴィッチに問いかけたコトリーナの勇気にモトは感心していた。
「だって、本当のことだもの。」
「…アンタ、本当に王子様のことが好きなの?」
「好きに決まってるじゃないの!」
コトリーナは叫んだ。
「そりゃ最初は口の悪さに驚いたけど、今ではそれも王子様の魅力だと思えるし。あの綺麗な顔から飛び出る、私の心を突き刺す言葉の数々、すべてを凍らすかのような冷たい眼差し、全て好き!」
「アンタ、本当に変わった子…。」
コトリーナの口から出て来たナオキヴィッチの姿に思わず「もっといい男がいるのでは」と言いそうになったモトは何とか堪えたのだった。
「花束なんていらないわ。私が王子様にあげたいくらいよ!」
「はいはい、それじゃあ頑張って王子様の心をゲットしましょう。」
「うん!」




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