日々草子 大蛇森の忠告
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

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最新記事

大蛇森の忠告

「はい。それでは“はじめてさんにも簡単ケーキ”講座、これから始めます。」
女性講師の声がキッチンに響く。
「えと、大蛇森瞳さんですね。」
「はい。」
僕は今日、クッキングスクールに来ている。ケーキも自分で結構作るのだが、何せ自己流のため、たまにはプロから教わるのもいいだろうと思い、申し込んだ。
「あと、お一人いらっしゃる予定なんですけど…。」
「すみません!遅れました!」
この声…。僕は声の主を見なくても分かる。
「ああ。入江琴子さんですね。お待ちしてました。」
どうして、こいつは僕の行く手を阻むのだろう!

「はい、では粉をふるって下さい!」
カシャカシャカシャ…。
これくらい簡単だな。
「入江さん!」
講師の声に僕は顔を上げた。
「!」
すでにチンチクリンの周りはものすごい煙幕のようになっていて、顔が見えない。
「も、もう少し落ち着いてやってみましょうか…。」
講師も驚いている。
なぜ、小麦粉をふるうだけでこんな惨事に…。
一瞬、浅草寺のお線香を炊いているところに来たのかと思ってしまったではないか。

「はい!それでは卵白を泡立てましょう。速度は3で…。」
電動ミキサーを手に、僕は調子よく泡立てていく。
「すみません。ちょっと席を外しますね。」
講師が何か用があるらしく、どこかへ行ってしまった。
ま、これくらい簡単、簡単…。

…ピチャ!
ん?何か顔にはねたかな?
ピチャ!ピチャ!
あれ?僕のボールは別に何とも…。まさか?
僕は目の前のチンチクリンを見た。
チンチクリンのボールから次々と卵白が僕の方へ飛んでくる。
よく見ると、ミキサーの速度がやたら速い。
「…おい!それ速度、5じゃないの?」
僕は慌てて声をかけた。
「え?」
チンチクリンが僕の声に反応した。その瞬間、チンチクリンの手からボールが離れた。
「ボールから手を…!」
離すなと言おうとした瞬間、チンチクリンのボールが僕の顔めがけて飛んできた…!

「君は一体何の恨みがあって…!」
顔にかぶさったボールを外して、チンチクリンに文句を言おうとした。
その時、チンチクリンはミキサーを止めようとしたのか、あちこちに触っていて…。
「そ、それは押すな…!」
時すでに遅し。
チンチクリンはあろうことか、ミキサーを外すボタンを押した。
そしてミキサーは僕のおでこに、見事に2本とも命中したのだった…。

「すみません…。大蛇森先生。」
講師が僕のおでこに貼ってくれた絆創膏を見て、一応、チンチクリンが頭を下げた。
「まさか飛び道具まで使ってくるとはね…。」
僕も精いっぱいの嫌味を言わせてもらう。
ていうか、お菓子作りってこんなに命がけのものなのか?
だったら、持ち物にエプロンの他に、防弾チョッキとヘルメットって明記してほしかった。

「それではイチゴを4等分しましょう。」
やれやれ。
ようやくゴールが見えてきた。
…まさか今度は包丁が飛んできたりしないだろうな?
僕は恐る恐るチンチクリンの方を見た。
「!?」
おい!包丁を持ってない方の手は、ネコの手だろう!
お前、何で人差し指をピンと伸ばしているんだ?
指ぶった切るぞ!僕はこんなところでお前の指なんて治療したくないからな!
チンチクリンの危なっかしい包丁使いを見ながら、僕はこれまでにない緊張をしていた…。

「おいしくできましたね!入江さん!」
「そうですか?エヘヘ…。」
…なあにが、エヘヘだ。
ほとんど講師に作ってもらったようなものじゃないか。
試食タイムになり、僕はチンチクリンの間抜けな顔を見ながら思った。
「どなたかにプレゼントされるんですか?」
「はい!“主人”に食べてもらおうと!」
…今、“主人”ってところ、強調しただろ、お前。
「まあ!素敵!ご主人大喜びですね!」
「はい!」
入江先生、お腹壊さないといいけどね。
「ご主人、どんな方なんですか?」
「あ、顔、見ます?」
チンチクリンが携帯を取り出して、講師に見せた。
「きゃあ、カッコいい!」
「でしょう?」
二人でキャーキャー騒いでいる。
…フン!笑ってられるのも今のうちだ。

「ご主人、お医者さんなんですか?」
「はい!もう世界一腕のいいお医者様なんですよ!それで、私もお手伝いができたらなって看護師になったんです!私も結構看護師としてはなかなかで…。」
「えー!素敵!じゃ、いつか二人で開業とか…?」
「そんな…!」
…看護師としてはなかなか?どの口が?
お前、この間“一番にリストラされそうなナースランキング”で、ぶっちぎり第一位だったじゃないか。しかも他にランクインするナースがいなくて、ランキングさえ成立しなかったという。

「…あんまり調子に乗らない方がいいんじゃないの?」
講師がまた席を外した後、見かねて僕はとうとう声を出した。
「君だけかもよ。“ご主人”とずっと一緒にいられるって思いこんでいるのは。」
「…どういう意味ですか?」
「いやあ。ある日、君が家に帰ったら玄関前に君の家財道具が一切合財置かれていて、離婚届がそこに貼り出されていて、君があたふたしているとき、ご主人が出てきて“今日をもって離婚!”とか言ったりしてね。」
「…どこの中学生の話ですか、それ。しかもブーム終わってるし。」
「別に。ただ浮かれていると痛い目に合うということだよ。」
ちょっと僕はすっきりした。

大蛇森…。
本当に何て、何て底意地の悪い性格をしているのかしら!
入江くんがそんなことするわけないじゃない!
「先生こそ、実らぬ愛にしがみついているの、そろそろやめた方がいいですよ。」
あたしも負けずに逆襲を開始する。
「もうちょっと身の丈に合った相手、探したらどうです?」
「身の丈?」
「はい。例えば…マングースとか。」

マ、マングース!?それ人間じゃないじゃないか!
「マングースってどういう…。」
「マングースとハブって仲良しなんでしょ?」
マングースは、ハブの天敵だ!そんなことも知らないのか!
「君…僕がハブに似ているとでも…。」
そのへらず口、今すぐ縫い付けてやろうか!二度と抜糸できないくらいに強く!

「大体、この間のプールといい、君は何度僕の体を疵物にすれば気が済むんだい!今日だって打ち所が悪かったら脳に影響が…。」
僕は堪忍袋の緒が切れた。
「傷痕が残ったりしたら、責任取ってもらうからな!」
「…先生、専門家でしょう?」
「は?」
「脳は専門なんだから、いざとなったら自分で自分の頭、手術したらいいじゃないですか?」
「…んなこと、ブラックジャックだってできるか!」
お前の頭を真っ先に切り開いて、まともな脳と入れ替えたいよ!

家に帰ったあたしの目に、玄関前に置かれた椅子が飛び込んできた。
この椅子って…。あたしが使っていたものでは…。何か紙も貼ってあるし。
あたしの耳に、大蛇森の言葉が蘇った。まさか、ね…。

椅子を前に呆然と立ってたら、玄関のドアが開いた。
「何やってんだ?そんなところで。」
「え!入江くん!?」
やだ。まさか本当に「離婚!」とか…?
というより、あたしの家財道具ってこの椅子だけなの…?
「あの、この椅子…。」
「それ、不安定で危ないってお前言ってただろ?粗大ゴミで捨てることにした。」
「じゃ、この紙は?」
「粗大ゴミで出すとき、“○月×日連絡済 入江”って紙に書いて貼っておくルールなんだとさ。」
そう言って、入江くんは椅子を片手に外へと歩いて行った。
「お前が太ったから、椅子も耐えられなくなったんだろ。」
そんな捨て台詞を残して。

やっぱり、大蛇森に絡むとロクなことがない!


☆あとがき
大蛇森vs琴子第二弾です。
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コメント

面白すぎる!

水玉さん、おなかが痛いです!
仕事の合間に、ちょっとチェックしにきたら新作が!!
琴子が料理教室なんて、なんて無謀な挑戦を(笑)とおもったら、VS大蛇森なんて!
このまま、いろんな対決で笑わせてください!

楽しみにしています

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水ちゃんの♪
直樹vs西垣先生に琴子vs大蛇森君

んもぉー大好きだわ♪
大蛇森君の華麗な出来を妄想中です^^
でも一生懸命な琴子はやっぱり可愛いね☆

最高!面白いのなんのって(^O^)この二人の対決まだまだ続きますね(≧▽≦)

ありがとうございます!

takieさん
この間実際に私が行った体験教室を元に書いてみました。
琴子は教室なんて行かなくても、ママに習えばいいのに(笑)

さあやさん
ありがとうございますぅ!
大蛇森君は、売りに出せるくらい完璧なケーキを作ったはずです(笑)

kaniさん
いやあ…
この二人の対決、書くにあたって重大な欠点が見つかりました。
だからあまり続けて書くのは控えようかと…。

Re: 大蛇森の忠告

面白すぎて、PCの前で大爆笑してしまいました!!
また大蛇森VS.琴子、楽しみにしてます!!

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