日々草子 イリエアン・デイズ 2
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

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あくる日、コトリーナとナオキヴィッチはノーリー王妃と昼食を取っていた。
「そうそう。明日お客様がいらっしゃるのよ。」
食後のデザートのババロアを食べながら、ノーリー王妃がにこやかに二人に告げた。
「誰です?」
基本甘い物が苦手であるナオキヴィッチはコトリーナのお手製のお菓子以外は口にしないので、一人コーヒーをすすっていた。
「ほら、ナオキヴィッチもよく知っている方。ニッシー王国のガッキー王子よ。」
途端にナオキヴィッチの眉間に皺が数本刻まれた。
「王子様?どうされました?コーヒーが苦すぎたのですか?」
コトリーナが慌てる。
「いや…聞きたく名前を聞いたから。」
「まあ、ナオキヴィッチ。失礼じゃありませんか。」
王妃が息子をたしなめた。
「母上もご存じでしょう?あの男がいかに鬱陶しい存在か。」
「あの、ガッキー王子様とはそんなに恐ろしいお方なのですか?」
一人分からないコトリーナが怯えながら王妃に訊ねた。
「まあまあ。コトリーナちゃん、怖がることはありませんよ。ガッキー王子は普通の男性ですから。」
「どうだか。」
「ニッシー王国は知っているかしら?」
王妃は息子のぼやきを無視し、コトリーナに優しいまなざしを向けた。
「はい。あまり詳しくは知りませんが名前くらいは。イーリエ王国のお隣でしたっけ?」
「うちの国の隣の隣だ。」
「お付き合いも長いのよ。どういうわけかガッキー王子はナオキヴィッチをとても気に入って下さって。ちょくちょくこの国に遊びにいらしていたの。今回はナオキヴィッチの婚約を知ってぜひお祝いを言いたいと仰ってね。」
「では、王子様のお友達なのですね。」
コトリーナの顔が嬉々と輝いた。
「違う!」
「ナオキヴィッチ、コトリーナちゃんを紹介してあげてちょうだいね。この国の未来の王妃なんですもの。」
「王子様のお友達に気に入っていただけるでしょうか?」
「だから友達じゃねえ!」
「明日は私、精一杯おめかししますね。」
「必要ねえよ、あんな奴に。」
ナオキヴィッチの話を今回も見事に聞き流し、コトリーナはまだ見ぬナオキヴィッチの友人へ思いをはせたのだった。



「ったく、あいつは何をやってるんだ。」
翌日、ガッキー王子と会う時間の30分前となっても姿を見せないコトリーナを迎えに、ナオキヴィッチはイライラしながら向かっていた。
「もしかして、会う気が失せたのか?それならそれでいいことだが。」
あまりガッキー王子とコトリーナを会わせたくないナオキヴィッチは、コトリーナの気が進まないことを願いつつ、部屋のドアをノックした。
「おい、俺だけど。」
「王子様!」
コトリーナの弾んだ声が中から聞こえた。この様子では会いたくなくなったという言葉は聞けそうにない。ナオキヴィッチは舌打ちをした。
「すみません。準備に手間取ってしまって。」
ドアが開き、コトリーナが顔を見せた。
「綺麗な婚約者だねって言っていただきたくて、お化粧に時間がかかってしまって…。」
「…。」
ナオキヴィッチは一瞬、言葉を失った。
「王子様?」
バタンッ!
ナオキヴィッチは無言でドアを閉めた。
「王子様、ちょっとドアが開かない!」
コトリーナが中からドアをドンドンと叩く。が、ナオキヴィッチがしっかりとドアを押さえているのでびくともしない。
「王子様ってば…開いた!」
ナオキヴィッチが力をゆるめたため、ドアがようやく開きコトリーナが再び顔を見せた。
「お前、その顔を鏡で見てこい!」
「見ましたよ、見ないとお化粧できないでしょう?」
「鏡がよほど曇っているんだな。」
「何てことを!」
「俺はピエロと婚約した記憶はねえ!」
力が入り過ぎて、コトリーナの顔は白く塗り過ぎていた。その上、真っ赤な頬紅が塗られていた――。



「ったく…。」
急遽、王妃を呼び化粧を直してもらったコトリーナを連れナオキヴィッチはガッキー王子が待つ部屋へと向かっていた。
「普段お化粧に力を入れていなかったから、方法がよく分からなくて。」
「だったら無理して出てこなくていいんだぞ。」
「もしかして、王子様は私をお友達に紹介するのが嫌なんですか?」
コトリーナは悲しげにナオキヴィッチを見た。
「私って王子様にとって恥ずかしい存在でしょうか?」
「ばあか。」
ナオキヴィッチはしょんぼりとなったコトリーナの頭を小突いた。
「お前を恥ずかしいなんて思ったことは、一度だってないよ。」
「本当ですか?」
頭を擦りながら、コトリーナはまだ疑っている。
「ああ。」
「でも気が進まないみたいですけど?」
「それは…。」
話しているうちに、ガッキー王子が待つ部屋へと到着した。
「…すぐに分かる。」
「?」
ナオキヴィッチはドアを開けた。



「よう、ナオキヴィッチ!!」
「…どうも。」
相手の陽気な声に反して、不機嫌なナオキヴィッチの声。
「どこかで聞いたような?」
コトリーナは相手の声に聞き覚えがあった。
「ああ、そちらが婚約者だね?もう、ナオキヴィッチも突然婚約なんてしちゃってさ。」
浮かれている様子の相手に対し、ナオキヴィッチは淡々と続ける。
「婚約者のコトリーナです。コトリーナ、ガッキー王子にご挨拶を。」
コトリーナは慌ててドレスをつまんで腰を折った。
「初めまして。コトリーナと申します。ガッキー王子様にはご機嫌麗しゅう…。」
「…あれれ?」
相手がコトリーナの傍に近寄ってきた。コトリーナは頭を上げた。
「あっ!!」
「やっぱり!!」
コトリーナとガッキー王子は同時に声を上げた。
「あの時の!!」
「…何?」
ナオキヴィッチが怪訝な顔をする。
「もしかして…この間お前に声をかけてきた男って?」
「そうです、この方です!」
街でコトリーナに声をかけた男が、コトリーナの前でニッコリと笑っていたのだった――。


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