日々草子 姫と軍師 7

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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

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二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

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姫と軍師 7

アンケートにご協力くださった方、ありがとうございます。
皆様の一言を拝見していたら、「なるほど、こういうことか」とだんだんわかってきました^^
というか、自分も原作をリアルで読んでいた時、そういう入江くんにかっこよさを感じていたなあと懐かしくなったり。何か原点に帰れたかも!!

さて明日は別冊ゴルゴ発売日だ!








「これからどうしましょうか?」
家臣たちは一斉に直樹を見た。
あれから直樹は琴子を連れ、無事に重樹の待つ相原家のもう一つの城にたどりついた。家臣や民たちも無事だったことに琴子は大喜びした。

だが休む間はなかった。これで全て解決したというわけではないのである。

「西垣はまたもや襲ってくるでしょうな。」
家臣の一人が不安を口にする。
「いいえ。」
しかし直樹の答えは皆の予想に反するものだった。これにはやはり軍議に同席していた琴子も驚いた。
「なぜでしょうか?この間は我々にやられた西垣は誇りを傷つけられてすぐに襲ってくると軍師様はおっしゃいました。」
家臣が疑問を口にすると直樹は、
「ええ。そして此度も西垣は誇りを傷つけられました。というか私が傷つけました。」
と答えた。
「西垣はまさか、一軍師が自分の兵をあそこまで追い詰めるとは思っていなかったでしょうし。」
軍師というものは戦の場には出て来ないと思い込んでいた西垣である。
「そしてかねてより狙っていた姫を目の前にして、手に入れることができなかったのです。それはもう悔しくて仕方がないでしょうね。」
琴子は西垣の顔を思い出した。いかにも女好きという顔であった。

「ではなぜ、すぐに我々に挑まないのです?」
「おそらく相当な打撃を受けて、今頃は女体に溺れているからです。」
「によ、女体。」
琴子は直樹の率直な言い様に顔を赤らめ、袖でそれを隠した。直樹はそれに構うことなく続ける。
「西垣が愛する女に疲れを癒してもらっている頃でしょう。それにすぐに我々に戦をしかけて来てまた負けたらと思うと、そう易々と動けないはずです。」
「…なるほど。」
口にするにはかなり恥ずかしいことであるが、直樹が口にするととても立派な理由に聞こえるから不思議である。
「さすが軍師様。」
家臣たちは直樹の考察に感心しきりであった。



「では、今しばらくは安心していてよろしいのですか?」
「いや、この隙にこちらも作戦を立てねばなりません。」
直樹は地図を広げた。そしてその一か所を扇子で示す。隣に座っている琴子が首を伸ばした。
「西垣は今度は当家ではなく、ここを狙いましょう。」
「なぜですか?」
琴子が訊ねた。
「先程も申し上げた通り、相原家に三度も負けたくない。そうなると相原家の領土と隣接するこの地を狙って追いつめる作戦に出るはず。」
直樹は扇子で数度、そこを叩いた。

「この領主は一年前に家督を譲られたばかり。狙うなら今のうちといったところでしょうし。」
「確かに。」
家臣たちは頷いた。
「おそらくこの家も気づいているはず。今頃は迫りくる西垣に対する作戦を練っている頃でしょう。しかし女に弱くても戦に強い西垣に対抗できる自信は今一つ。」
直樹は家臣たちの顔を見回して言った。
「共に西垣に立ち向かう家を探しているはず。そこで当家から同盟を結びたいと申し出れば間違いなく乗ってくるでしょう。」
「何と!」
「相手の領地は当家ほど広くはないが、なかなかの武将がそろっております。当家にとっても同盟を結ぶことは悪い話ではありますまい。」
「なるほど!」
家臣たちは直樹の策に感心しきりである。

「では直樹。」
息子の策を黙って聞いていた重樹が、そこで初めて口を開いた。
「そうなると、誰かを使者として相手に遣わさねばなるまい。」
「勿論です。」
直樹は父親の顔を見た。
この同盟話は今後の相原家の存亡にかかわる大事なものである。相手を必ず納得させねばならない。そうなると使者の人選についても慎重にならねばならないだろう。

「私が参ります。」
直樹の傍で話を聞いていた琴子が手を上げた。
「姫様が!?」
重樹と家臣たちが目を丸くした。
「だって、大事なお話なのでしょう?当主の私が参れば相手だってそれだけ重要なことなのだと…。」
言いかけた琴子の額を、直樹が黙って弾いた。
「な、直樹!お前、姫様に何ということを!」
青ざめる重樹を直樹は無視し言った。
「当主が自ら出向くなんて、何を考えておいでなのです。」
「でも、その方が…。」
「下手すれば命を狙われるかもしれないのですよ。そのようなところに姫をやれますか。」
「それでは誰を使者に立てるのですか?」
「私が参ります。」
直樹の言葉に琴子や重樹たちはまたもや驚いた。

「軍師様が?」
「ええ。私が考えた策ですし。」
「そんな、軍師様のお命が奪われたらどうするのですか?」
「そのようなへまはいたしません。」
「でも…。」
「この家中に、私を超える知恵者がありましょうか?」
「確かに」と頷く家臣たちに直樹は続けた。
「大丈夫です。私は人の裏をかくことは得意ですので。必ずや同盟を結んでまいりましょう。」



「姫自らがお世話されていたとは。」
厩にいる琴子を見つけ、直樹は声をかけた。琴子は厩でとんぶりの世話をしているところだった。
「とんぶりは、私以外に懐かなかったので。」
琴子は「ね」と声をかけながら、とんぶりの体をこすっている。
「ですが、この間は軍師様のことも好きになったみたいで。」
琴子が話したらとんぶりは「とんでもない」というように首を振った。
「…可愛くないやつ。」
直樹がボソッと呟くと、その声が聞こえたのかとんぶりも「フン」とそっぽを向いてしまった。

「軍師様。」
「何でしょう?」
琴子はとんぶりから手を離し、直樹の傍へ寄った。
「やはり私が参ることはだめですか?」
それを聞いた直樹は深い溜息をついた。
「軍議を聞いておいでではなかったのですか。」
「聞いていました。だからこそ、私が参りたいのです。」
琴子は直樹に食い下がる。
「どこの世界に当主自ら敵地に乗り込む者がいますか。」
「敵地って同盟を…。」
「無事に結ぶまでは敵地には変わりません。それに結んだからといって安心できるわけでもない。この時代、昨日結んだ同盟を今日破棄する事は珍しくないこと。先程も申し上げた通り、命だって狙われるかもしれないのです。」
「だから尚更、軍師様を行かせるわけにはいきません!」
琴子も直樹を見返す。
「今や相原家、いいえ、相原家のこの国にとって軍師様は欠かせないお方です。軍師様に何かあったらどうすればいいのです!」
「領主である姫がいなくなったら、誰が国を治めるんですか?」
直樹は言い返した。
「姫のために命を懸けている者たちはどうするのです?」
「それは…。」
琴子は俯いてしまった。

「私一人が頑張っているわけではありません。」
やや間を置いた後、琴子が口を開いた。
「軍師様や家臣たち、民が一丸となってくれるから、私も頑張れるのです。」
「でしたら。」
直樹は琴子を見つめた。
「何でもお一人で背負われようとするのは、おやめください。」
「軍師様…。」
「私が今、ここにこうしているのは姫に力をお貸しするためです。」
「もうたくさんお力をいただきました。軍師様に頼ってばかりで申し訳ないくらいです。」
「それでいいのです。」
直樹はきっぱりと言った。
「今までお一人で頑張って来られました。少しは人に頼るということを学んで下さい。」
「そんな。」
「あの草深い家を出るときに、私の命を。」
「お命を?」
そこでいったん言葉を切った直樹が何を言おうとしているのか、琴子は続きを待った。
「…相原家に預けると決めたのです。」
何となく直樹の口調がおかしかった気がしたが、琴子は深く知ろうとは思わなかった。

「とにかく、姫の軍師を信頼して下さい。」
力強い直樹の言葉に、琴子は少し考えた後頷いた。
「分かりました。ですが。」
琴子は直樹の両手を握った。突然手を握られた直樹は戸惑うが、振りほどこうとはしなかった。
「どうぞ、無茶をしないでください。」
「それは私の台詞です。」
直樹はここにきてやっと笑顔を見せた。琴子も笑った。
「姫が無茶をして周囲を困らせないかが心配です。」
笑っていた琴子の顔が曇った。
「…領主としてふさわしくないことを口にしてもいいでしょうか?」
「できればしてほしくありませんが。」
「私は…。」
琴子は俯いた。
「…軍師様がお傍にいらっしゃらないと不安です。」
「私は久方ぶりに静かな生活を送れそうで楽しみです。」
全く遠慮のない直樹の言葉に、琴子は「そんな!」と口をあんぐりと開けた。
「こ、ここは“心配しなくても大丈夫”とかいうところでは?」
「すみません。つい本音が出ました。」
全く悪びれていない直樹に、琴子は「はあ」とため息をついた。思い切って言ったのにと肩を落とす。
「姫、そろそろお戻りなさい。母上や桔梗が心配していることでしょう。」
「…はあい。」
琴子はとんぶりに別れを告げると、とぼとぼと奥へと向かって行った。
直樹はその背中が見えなくなるまで見ていた。

「…ですが、すぐに姫の賑やかさが懐かしくなるでしょう。」

その本音を聞いていたのは、とんぶりだけであった。

しばらくした後、直樹は同盟を結ぶために隣国、鴨狩家へと向かった。
鴨狩家で何があるかは、次回にて――。





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水玉さん、こんばんは♪

一目でわかる女好きガッキー(笑)の行動も次なる作戦もお見通しの入江軍師の考察。
軍議での軍師様~~目・顔・声・姿(想像)~~かっこいい!!

偏屈な軍師と、とんぶり、“可愛くないやつ同士”が信頼しあえて嬉しそう♪

軍師が“私の命を”のあとに琴子姫に言わなかった言葉。
深読みせずに、軍師がその先を言える日がくることを期待して待っています。

隣国鴨狩家?どんな鴨狩??緊張感ありの鴨狩???
続き、楽しみです~♪

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佑さん、ありがとうございます。

啓太とかあの人とかも登場しますよ~(笑)
とんぶりちゃんは、ちょっとお休みかも^^;

あおさん、ありがとうございます。

ありがとうございます~!!
かっこいい軍師をめざして描いているので、そういっていただけると嬉しいです。
琴子ちゃんは愛馬と軍師が仲良くなったと信じてますけど、まだまだ水と油のような…。
鴨狩家、この辺からコメディ路線になっていきそうです!

ぴくもんさん、ありがとうございます。

おお!プロフィールまで見てくださったんですね!
最近テレビでドラマやっていて、見ていたらはまっちゃって。
本当は羽扇を持たせたかったんですよっ!!でも日本でそれは難しいなあと思って。せめて似ている扇子を(笑)
西垣当たりです!そうなると鴨狩は…ということです(笑)
なかなか人間相手には本音を見せない直樹、でも自分でも気づいていないところがありますしね(^○^)
鴨狩来ましたよ~。やっぱりここで出しておかないと!

本当はまじめモードで話を進めたかったのですが、なんかコメディになってしまうのがうちの悲しいところ…。
どっかしらコメディを入れないときがすまないのかもしれません。

イラスト楽しみにしてます!
もう、できることなら武将コスも書いていただきたいくらいです!!
というか、資料メールしてもいいなら直樹@諸葛も書いてほしいくらいです!!

紀子ママさん、ありがとうございます。

ご主人、ゴルゴ買われました~?←そこからかいっ!!
私、ついでに一緒に出ていたコンビニ版の方も買っちゃいました(笑)
最近のゴルゴはやっぱり出番が少ない…。
そうそう、私も発売日を書いていて「え?ゴルゴ13だから13日発売?」と思っちゃいました。
もしそうだったら、かなり粋なことをしますよね(笑)
なんか久々にゴルゴの世界へつかりそうで…昨夜は過去のものも引っ張り出して読んじゃいましたよ。

ガッキーがどっぷりと女体に覚えている頃、色々話が動きそうです♪

anpanさん、ありがとうございます。

ありがとうございます!!
派手な陣羽織コスで、やっぱりガッキーはガッキーなのよとアピールしてみました!
啓太よりもあの人の方が、入江くんとからむことが多くなるかと思います。
面白いと言って下さって安心しました!

雪見障子さん、ありがとうございます。

お久しぶりです、ありがとうございます!
素敵なお話といっていただけて、胸をなでおろしました~!!
雪見障子さんも、どうぞお体に気を付けてくださいね♪

あけみさん、ありがとうございます。

投票ありがとうございます!!
ぼちぼちと軍師様にも人気があって嬉しいかぎりです。
軍師様、本当はなんと言いたかったんでしょうね。
啓太、出てきましたよ~。でもどっちかというと啓太よりその家臣がメインになりそうなんですが!!

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