日々草子 堪能な後輩
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

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堪能な後輩





存在を無視されることに、すっかり慣れてしまった僕。
それなのに、この謎であふれた後輩と患者の話し合いの現場には立ち合ってしまう。

今日は最近経験したことについて語ろう。



この日、僕は部屋の片隅のパイプ椅子に座っていた。
入江の奴は、今日も壁に背中をくっつけて腕を組んで立っている。
とてもじゃないが人の話を聞く態度ではない。
でもそんなことに眉をしかめる人間は、この部屋には誰もいないんだ。

「はじめまして、デューク入江先生!」
依頼人、じゃないや。患者が手を差し伸べた。

ちょっと待って、今何と言った?
「デューク入江」って言ったよね?
「ドクター入江」の間違いじゃないの?まあ、その場合は「先生」はいらないけれど。

「失礼しました。先生には握手の習慣がないんでした。」
患者は手をすぐに引っ込めた。
「用件を聞きましょう。」

いや、その前に「デューク入江」について説明してほしいんだけど?
何、それ?
お前の新しい芸名なわけ?
「どうも、デューク入江でございます!」って揉み手でステージに立っているこいつを僕は想像する。
「バロン西垣でございますぅ」となぜかその隣でぺこぺこ頭を下げる僕。

いかん、いかん!
何でこのわけのわからない男とコンビを組まなきゃならないんだ!
そうなったら、絶対僕がボケで入江がツッコミじゃないか!
こいつ、絶対本気で僕の頭を叩きやがるぞ!

「では早速…。」
コンビ分担について考えていた僕は、患者の声で我に返った。
そうだった、僕は医者だ。お笑い芸人を目指しているわけじゃないんだ。

ところが入江の口から、またもや驚くべきセリフが飛び出した。

「俺は上着のボタンをしめていない人間と同席するつもりはありません。」

上着のボタンをしめていないって…僕は目を動かした。
患者本人はきちんとスーツのボタンをしめている。が、その付き添い(家族ではなく秘書だろう)の上着はボタンが開いていた。

おい、おい、おい!
お前はいつから学校の生活指導の教師になったんだよ!
患者およびそのサイドの人間が何を着てこようが自由じゃないか。

「す、すみません、入江先生!」
指摘された秘書は慌てて、上着の前を広げる。
「この通り、銃は持っておりません!」

おい、おい、おい!!
あんたも何を言ってるの!
当たり前だろ、ここは日本!
銃なんて一般人が持てるわけないの!

「…。」
しかし入江は表情を硬くしたままだ。
患者が顎を動かした。
それを見た秘書は渋々と部屋を出て行った。

「申し訳ありませんでした。私の部下が先生のルールを失念しておりました。」
「もういいです。そんなことより用件を早く。」
「は、はいっ!」

「そんなことより」ってお前。
話の流れを止めたのはお前だろうが!!
本当に自己中心的な男だよ、こいつは!



またある日のことだった。

「…入江先生ハ話ヲ聞イテクレルンデスヨネ?」
「い、イエース!」

どこの国の人か不明な患者と話をする僕。
片言の英語で何とか頑張っているが、どうも難しい。
だってしょうがないじゃないか。
僕、英検2級なんだもん。

「昨日、成田ニ着キマシタ。スシ、サイコー。」
「オー…。」
と、とりあえずジェスチャーで誤魔化す僕。
「マイコ、ドコニイマスカ?」
「マイコ、キョウト、オオイアルヨ。」
…なぜか中国人のような英語になってしまった。

「…×$#&*。」
その時、更に謎の言語が部屋に響いた。
途端に僕の目の前の患者の顔がパッと明るく輝いた。
僕は後ろを振り返る。

入江が腕を組んだいつものポーズで立っていた。

「!$&?‘*…。」
「×#$%◎!」
謎の言語の会話が部屋に響き渡る。

「ねえ、ねえ。」
僕は入江の白衣をツンツンと引っ張った。
「…お前、最初にやっぱり“用件を聞きましょう”って言ったの?」
「“あなたの意思を最も明確に伝えることのできる言葉を使うように”って言ったんです。」
入江は眉をしかめて、僕の手を払った。

「○○語でしゃべってください」じゃなくて、そういう言い方をするなんて。
それって、余程語学力に自信がないと言えない台詞だよなあ。
相手が何語を使うか分からないわけだし。

そして入江は僕を再び無視して、患者と会話を始める。

「△◆▽&%$…。」
入江が喋ったら、患者は僕をチラリと見た。
ん?何だ?
「?!+“$…。」
入江が更に話すと患者は、
「ギャハハハハハッ!!」
と大笑い始めた。
「○◎&!#$…。」
入江がまた話すと、
「アーハッハッハッハッ!」
と、また患者が爆笑する。
…時折僕を見るのが何か気になるんだけど?

「イーヒヒヒヒッ!」
患者は大笑いし過ぎて、とうとう椅子から転げ落ちてしまった。



「なあ、入江。」
患者がいなくなった後、僕は尋ねた。
「何語を話していたの?」
「…ハンガリー語です。」
あの人、ハンガリーの人だったのか。
いや、それよりも何でお前がハンガリー語を話せるんだ!

「…何ヶ国語話せるの?」
「ええと…。」
入江は手を広げる。
「英語、フランス語、ロシア語…。」
入江の指が折られていく。
途中で片手では足りなくなったので、手を引っ込めた。

「…イヌイット語、タガログ語。あとヒアリングだけならシンハラ語も。」
「シンハラ?」
「スリランカの公用語です。」
…スリランカって紅茶しか浮かばない僕。
入江の代わりに僕が指を折って数えたら、二十ヶ国語くらいに精通していることになった。

すげえ、さすがIQ200!
ていうか、どこでシンハラ語を習えるんだろうか?



「あ、そうだ!」
「…まだ何か?」
入江が露骨に嫌そうな表情を浮かべる。

「お前、あの人に何か僕のことをしゃべってただろ!」
あんなに椅子から転げ落ちるほど笑っていた。しかも何度も僕を見た!
「何を話していたんだ!」
入江はギロリと僕を睨む。
うっ…こ、怖いけど負けないもんっ!!

「…聞いたら、もう一生立ち直れませんよ?」
「い、一生?」
「ええ。もう外に出るのも嫌になるかも。」
「何を話したんだよ!!」
「あのですね…。」
「ああ、やっぱりいい!いいや!」
絶対聞かない方がいい。そんな予感が僕の頭を過った。
いいさ、相手はハンガリーだかルクセンブルクだか知らないけど、もう会うことないし!
たとえハンガリーで僕の噂が広まっても、遠い日本に何の影響もないよね!

「まったく困った人ですね。」
入江は腕時計をチラリと見る。
そういや、これから手術だっけ。

「…あと30分あるから大丈夫か。」
ちょっと待てえ!!
あと30分って…あと30分って…もしかして!!


コンコン。

「入江くん、終わった?」
グッドタイミングで、ノックの音の後に琴子ちゃんがドアから顔を覗かせた。
うーん、今日も可愛いなあ。
「やあ、琴子ちゃん…。」
「はい、出て行って下さい。時間が勿体ないんで。」
入江は話しかけている僕の背中を力を込めて押し出し、琴子ちゃんを中へ引っ張り込む。

ガチャリ。
鍵のかかる音。

ちょっと、ここは仮眠室じゃないぞ!
ここ、カンファレンスルーム!ベッドありませんよ~!!
と、ソファはあったっけ。
なくたってあいつだったら、パイプ椅子並べてでもやるもんなあ、きっと。

はいはい。もう好きな場所で好きなだけどうぞ。
30分で何ができるんだか知らないけどね。

ところで、大きな謎が今回見つかった。
…どうして琴子ちゃんは、あんなに喜んで自分の体を提供しにやってくるんだ?






ゴルゴ13の習性
上着のボタンをしめていない人間とは同席しない。

ゴルゴ13の能力
・IQの数字は元KGBの女性曰く「IQの数字は忘れたけど…相当なものだったわ」
・英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、アラビア語、ヒンズー語…二十カ国語に精通。ニューギニアの原住民語もヒアリングはできる。

ゴルゴ13の名前
本名:不明
通称:ゴルゴ13
自称:デューク東郷

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