日々草子 臆病な後輩 2
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

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臆病な後輩 2





一夜明けた。

今日の予定は午後に患者本人と打ち合わせをすることになっている。
午前中は暇だ。
さて、何をしよう。
そんなことを考えながら僕は自称臆病な後輩の部屋を訪れた。

「午前中は行く所がありますから。」
「へえ、それって僕も一緒に行ったらだめ?」
どこだろう。
もしかして、寸暇を惜しんで愛妻琴子ちゃんとデートでもするのか?

「どこにでも付いてきたがる、鬱陶しい人ですね。」
本当に先輩に対しての言葉遣いがなってない男だ。

でも、入江は拒否をしなかったのでついて行くことにする。

やはりタクシーに先に乗せられ、向った先は…。

「あれ?ここってお前の親父さんの会社じゃない?」

そう、おもちゃの最大手メーカーであるパンダイ本社だった。
なあんだ、親父さんに会いに来たのか。

「約束してほしいことがあるんですけれど。」
会社に入る前に、入江が冷たい目で僕を見た。
「決して、あれこれ質問しないで下さい。というか、喋らないで下さい。」
「何で?」
「理由も聞かないこと。」
「ふうん。ま、いいけど?」
何だ、一体?
そんなに怪しいことをするのか?
もしかして、親父さんの秘書とかと浮気?
だったら、僕もそこにいる可愛い受付嬢といい思いするまでさ。

「へえ、これが役員専用エレベーターってやつか。」
役員専用フロアまで直行すると思われるエレベーターに乗り込んだ僕は、ついそんなことを口走ってしまった。
「喋るなっていいましたよね?」
入江がそんな僕を睨む。
おっといけない、いけない。

エレベーターを降りたら、重厚なドアが並ぶ廊下を進み、フロアの一番奥までたどり着いた。
ノックをして、入江が中へ入る。僕も後に続く。

「おお、直樹か。待ってたよ。」
中にいたのは温厚な紳士だった。
直樹って呼んだところをみると、こちらが親父さんか。
ニコニコして愛想がいい。
こいつと本当に血が繋がっているんだろうか。
もしや、こいつが捻くれた性格になったのは、お袋さんが違う男と浮気してできた子とかいう出生の秘密が関わってたりして?
だって親父さんと入江、全く顔が似ていない。

「こちらは…。」
親父さんが僕を見て尋ねた。
「おっと、いけない。わしには関係のないことだったな。」
何だよ、親子揃って僕のことを無視するのか。
はいはい、結構ですよ。

「例のものはできましたか?」
「ああ、できとるよ。」
そう言って親父さんは、黒い革ケースを机の上に出した。
ケースの中には光るメスが!

「まったく、お前の要望はいつも難しい。」
親父さんが苦笑する。

いや、要望って何ですか?
ていうか、親父さんはおもちゃメーカーの社長でしょう?
何で社長がメス作ってるんだ!?

「…。」
入江は黙ってメスを取り出すと、光に当てて色々な角度からチェックしている。

「装甲車を切ることができるメスなんて、苦労したぞ。」

装甲車!?
何だ、それ!
ていうか、それってルパン三世に出てくる斬鉄剣レベルじゃないか!!

ちょっと、待て、入江!!
僕たちが手術するのは、人間だ。
ロボットじゃないぞ!!


「相変わらず、いい出来ですね。」
そんな僕の心の突っ込みを無視して、入江はメスをケースに戻した。

「それじゃ、これ。」
そう言って入江が懐から出したのは…札束!!
しかも帯つきが三つ!!
ていうことは…三百万!!

「ありがたく頂戴しておくよ。」
親父さんはその札束を、変わらぬ笑顔で懐に入れた。
いや、それだけのものを懐に入れたら重いんじゃないかと…。

このお金、親父さんのポケットマネーになるんだろうか。
もしかして、息子のメスを作ることが親父さんのサイドビジネスなのか?


色々質問したいことはあれど、喋らないというのが約束だから、必死で僕は黙っていた。
ここで口を開いたら、その装甲車も切れるメスで僕の頸動脈もスパッとやられる気がしたから…。




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