日々草子 狙った獲物は逃さない
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

最新記事

「出題予想はバッチリ。これをしっかりやっておけば、試験は大丈夫よね。」
琴子は直樹に教えてもらった出題予想問題を前に、満足気に頷いた。
大学進学がかかっている学期末試験を目前にして、琴子のやる気もMAXになっていた。
「でも当日は緊張するだろうなあ…。リラックスする方法ないかなあ。」
琴子は机に突っ伏して、考えた。
「あ、そうだ!」
琴子は顔を上げた。

「お願い!」
「嫌だ。」
次の日、琴子は直樹の前で手を合わせていた。
「一生のお願いだから!」
「お前の一生は何回あるんだ!」
「これっきりにしますから!」
「ふざけんな!」
琴子が直樹に頼んでいること。それは、
「入江くんのシャープペンを貸してほしい。」
というものだった。
「入江くんが普段使っているシャープペンを使えば、試験も自信持って受けられると思うの。」
「あれだけ俺が懇切丁寧に教えてやっても自信がないなら、もう受けるな!」
当然、琴子の頼みは一刀両断された。

「いいもん。こうなれば実力行使に出るのみよね。」
琴子はあきらめなかった。
「入江くん、洗濯物持ってきたよ。」
堂々と琴子は直樹たちの部屋に入った。その隙に自分のシャープペンと交換してしまおうという魂胆だった。
琴子は直樹の机の上を見た。しかしペンケースはなかった。
「ペンケースなら、お兄ちゃんが持って行ったよ。」
裕樹が言った。
「くぅ…。私の行動は全て読まれているってわけね。」
琴子は悔しがったが、すぐに立ち直る。
「絶対に手に入れてみせるわ!」

かくして、琴子のシャープペンを狙い続ける日が始まった。
直樹も琴子の行動を全て読み、食事も、入浴も、全てペンケースを携帯する日々を送った。

そして、琴子はシャープペンを手に入れられないまま、試験初日を迎えた。
「琴子ちゃん、今日から試験ね。お兄ちゃんが教えたんだから、絶対大丈夫よ。」
朝食時、紀子が優しく励ました。
「でも、緊張して、食事も喉に…。」
「まあ。お兄ちゃん、励ましてあげなさいよ!」
紀子が直樹を見やった。直樹は無視した。
「お守り、あの写真だけじゃだめかしら?」
紀子が不安そうに言った。
「…今回は進学がかかっているので、効力のあるお守りがあればって思ったんですけど…。断られちゃって。」
琴子が目頭を押さえながら、呟いた。
「断られたって、何を?」
「…入江くんが普段使っているシャープペンを貸してほしいってお願いしたんです。でもダメだって。」
琴子は弱々しく言うと、うつむいて肩を震わせた。
「お兄ちゃん!シャープペンくらい貸してあげなさいよ!ううん、琴子ちゃんにあげればいいじゃない!」
紀子が怒って、直樹を見た。
「いいんです!おばさん!…私が悪いんです。入江くんの使い慣れた物をちゃっかり借りようとした私が…。」
琴子は鼻をすすった。
「…直樹、シャープペンの一本や二本、貸してやったらどうだ?」
見かねて、重樹までが琴子に味方した。
「お兄ちゃん、シャープペン一本で、こいつ一生、お兄ちゃんを恨むよ。」
裕樹までが言い出した。
いまや、食卓で直樹は四面楚歌状態となっている。

「…わかったよ!ほら!」
とうとう、直樹はカバンからペンケースを出した。
「お前のも出せ!」
「え?いいの?」
たちまち琴子の顔が輝いた。
「今、私の出すから…。」
「いいよ!ケースごと取り替えるからな!」
そう言って、直樹は琴子の黄色のペンケースを自分のカバンに突っ込んだ。
こうして、琴子の演技力が功を奏し、直樹のシャープペンを手に入れることに成功したのだった。

「ふふ。これが入江くんの普段使っているシャープペンか。」
シルバーのちょっと高価そうなシャープペンを見つめて、琴子は笑った。
「何か、IQ200になった気分!」
そんなことを思っているうちに、試験監督の教師が教室に入ってきた。

「随分、可愛らしいもの持ってるんだ。」
渡辺が直樹の出したシャープペンを見ながら言った。
直樹の机の上には、ヒヨコの顔がノック部分になっている、ピンクのシャープペンが置かれていた。
「琴子ちゃんのと、間違えたの?」
「ほっとけ。」
そんな会話を交わしているうちに、教室に試験監督の教師が入ってきた。

琴子がF組でまだ試験を解いている時、直樹は既に全問に解答を書き終えて、暇を持て余していた。
退屈なので、琴子のシャープペンを見る。
「何でこんな書きにくいもん使っているんだ。」
そんなことを思っていた。
そのシャープペンのヒヨコには何か紐状の物がついている。
「?」
直樹が紐を引っ張った。

『ピヨピヨピヨピヨピヨ…!』

それは決して大きい音ではないのだが、試験で静まり返った教室には、響き渡った。
直樹以外の生徒が全員、ビクッと体を動かした。そして横目で直樹の方を見た。
「…入江くん。」
教師が飛んできた。
「君、解き終わったのは分かるけど、他の生徒の邪魔は…。」
「…すみません。」
直樹はシャープペンを見つめながら、家に帰ったら琴子に叩きつけてやろうと決心していた…。


☆あとがき

10000を踏んで下さった松子さんのリクエストで高校時代の入江くんと琴子ちゃんの話です。
ありがとうございます!松子さんのご希望にかなっているといいのですが…(ドキドキ)。

実はいろいろなサイトマスター様がリクエストに答えていらっしゃているのを見て、私も一度、リクエストに答えるということをしてみたかったんです!
松子さん、私の夢を叶えてくれて、ありがとうございます!

受験勉強、とても大変だと思いますが、絶対春が来ますから!
お体に気をつけて頑張ってくださいね!
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