日々草子 月読みの光に来ませ 19
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

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「ああ…何てこと…。」
実家では、琴子が消えたことで紀子が倒れてしまっていた。
うわごとを繰り返す母を見て、直樹はため息をつく。

「これもあなたが遊び歩くから…。」
夜具の中から恨めしそうに紀子は直樹を睨む。
紀子は琴子がいなくなった理由を、直樹の浮気だと思い込んでいるらしい。
それも一理あるので直樹は敢えて訂正はしない。
ここで琴子に「鴨狩帝のお手がついた」ことを話したら、紀子は枕も上がらない重病人となってしまうことは間違いない。

「あそこには?」
唸る紀子を心配しながら、重樹が口にした場所は、かつて琴子が実の両親と暮らしていた邸であった。
荒れ放題であったその邸は、直樹と琴子の結婚後はきちんと手入れされ別邸として扱われている。

「少しの間は滞在していたようですが…。」
留守の家司に訊ねさせたところ、確かに琴子は突然そこにやってきたという。
お伴も少なく、そして琴子一人ということで家司は大層驚いたようであったが、「気分転換」だという琴子の言葉を疑うこともなかったとのことだった。
数日滞在した後、琴子はその邸を出発したという。

重樹も直樹に負けないくらいの深い溜息をついた。
「夫婦のことは夫婦にしか分からないものではあるが…。」
そこまでしか重樹は口にしないが、直樹は父が言いたい事は分かっていた。
重樹は紀子よりは冷静であるだけに、息子夫婦の間がここまでこじれてしまったことにも何か理由があるのだろう。
そして家に籠っている紀子とは違い、重樹も宮中に参内する身である。
何も言わないが、琴子と帝、そして直樹の三角関係も耳に入っているに違いない。
ただ重樹も琴子に「帝の手がついた」とは思っていないと、直樹は思っている。

「探します。何があっても。」
直樹は父にそれだけ告げる。
「当たり前です!!どんな山奥であろうが、獣がうじゃうじゃいようが、命を賭けて探しなさい!!」
夜具の中から紀子が病人とも思えない声を張り上げてきた。



そこに直樹の自邸から使いがやってきた。
「何だ?」
言いにくそうにしている使い。どうやら重樹と紀子の前では言いにくいことらしい。
「母上を少し眠らせたほうがいいだろう。」
重樹が気を遣ってくれた。直樹はその言葉に甘え別室へと移動する。

使いは直樹と二人だけであるというのに、なぜか小声で直樹に耳打ちした。
「…何だと?」
直樹の眉が潜められる。
「すぐにお戻りを。」
直樹はすぐさま車を準備させ、自邸へと戻った。



「…無位無官の者の元へ足を運ばれることは控えられた方がよろしいかと思いますが。」
待ち受けていた「来客」に対する直樹の言葉は冷たいものだった。
「呼んでも来ないから、自分から来た。」
その「来客」、鴨狩帝は口では直樹には負けていない。
「無位無官の者が参内することはできません。」
「無位無官、無位無官と繰り返さなくても。」
帝は直樹の態度に呆れた。
そして驚く事に、帝は一人で部屋の中にいた。直樹と二人きりで話がしたいのだという。

「…やはりまだ琴子は戻っていないのか。」
邸内を帝は見回す。
「どこへ行ったんだろうか?」
そんなことはこちらが聞きたいくらいだと直樹は怒りを覚える。

「残念だな。」
座に戻った帝は呟いた。
「…もう一度あのような夜を過ごしたいと思ったものだが。」
直樹の手が震え始めた。
帝は目を閉じ、思い出しながら口を開く。

「琴子のあの綺麗な…一点のけがれもない、白くきめ細かい肌は最高だった…。」
直樹の顔色が変わる。帝は気にせず続ける。
「あの柳腰、華奢な手足…抱くと壊れるのではないかと不安になったものだった。」
直樹はうつむいたままだった。

「そして…。」
扇を広げ、帝はその直樹に目をやる。
「あどけない顔からは想像のつかない声が、あの可愛い口から洩れた時、男に生まれ、そして帝に生まれたことを心から感謝した…。」
うっとりとしている帝の声を、直樹はどこか遠くに聞いている。

直樹の瞼には、帝に組み敷かれた琴子の様子がまざまざと浮かんでいた。



「まあ、いいさ。」
帝は立ち上がる。
直樹は顔を上げた。
「もしかしたら、琴子には私の子が…。」

その時、直樹の理性が全て飛んだ。

そして、気が付くと直樹は帝を殴っていたのであった。

「…。」
殴られた唇を押さえ、うずくまる帝を前にしても、直樹は拳を握りしめたままだった。
とんでもないことをしたことは分かっている。
もうこれで二度と琴子に会えないかもしれない。
だが、それでもいいと直樹は思った。
それでもこうしないと気が済まなかったのである。



ところが、殴られた帝の切れた口元には微笑が浮かんでいた。
これには直樹もかすかに驚く。

「…これですっきりした。」
「…は?」
帝はきちんと姿勢を正す。そして高貴な生まれとは思えない仕草で乱暴に口元の血を拭った。

「引き離すようなことをしてしまって、悪かった。」
帝は直樹に頭を下げた。
「どういうことです?」
直樹も姿勢を正す。
「自分でもずっと卑怯だとは思っていた。権力を笠に着て、人の妻に手を出したわけだから。」
「…。」
直樹は黙り込んだままだった。
「だが、どれだけ卑怯者と言われても、初めて愛した人間を手に入れたかった。」
それは率直な言葉だった。
直樹は鴨狩帝にあって、自分にはないものをむざむざと知る。
自分もこのように率直に琴子に話をしていれば…こんなことにはならなかった。

「琴子がいなくなって、まずは中納言に謝らなければと思っていた。だが、どう謝っていいのか分からなかった。ただ謝るだけでは私の気が済まなかった。」
男気のある帝の言葉だと直樹は思った。



「琴子が消えたのは、主上のせいだけではありません。」
直樹が口を開いた。
「全て私が…至らなかったからです。私に愛想を尽かしたのでしょう、琴子は。」
帝は直樹を見つめる。直樹は自嘲気味に笑った。
「お立場を越えて、このような行動をとることができる主上を琴子が選ぶのは当たり前でしょう。」
「中納言…。」

たとえ、琴子が自分以外の男に抱かれたとしても、直樹は平気だった。
それは琴子に当たり散らした、自分の嫉妬心へ与えられた罰なのである。
そして直樹はその罪を一生背負って生きていく覚悟が出来ている。

そこに物音に心配して、人が駆けつける。
「主上!そのお顔は…!」
帝の顔に気がついた伴の者が顔色を変えた。
「ああ、これは転んだのだ。」
帝は明るく答えたのだった ――。



それから直樹は、一人琴子の居場所を考える。
どこへ消えたのだろうか…昔仕えていた乳母や女房の元へは使いをすでにやり、そこにはいないことは明らかとなっていた。

「そういえば…。」
ふと直樹の頭に考えがよぎった。
一か所、まだ訊ねていない場所があったことを直樹は思い出す。



直樹は実家へと舞い戻った。
そして重樹に訊ねる。
「亡き相原大納言の菩提寺?」
突然の直樹の言葉に、重樹は目を丸くした。
「はい。琴子はそこにいるような気がするのです。いえ…いるはずです。」
直樹は確信していた。

しかし、重樹はその場所を知らなかった。
「わしが大納言がこの世にいないことを知ったのは、亡くなって数年経っていたから。」
だがそれなら、人を使い探させようと重樹は立ち上がる。
しかし、その暇はもうないと直樹は言った。

行き先が寺ということは、琴子は…髪を下ろす覚悟をしているということである。

「…あなた。」
そこに紀子が夜具から出てきた。
「寝てないとだめじゃないか!」
重樹が慌てて寝せようとするが、紀子はそれを遮って口を開いた。
「奥方様…姫のお母上のご葬儀においでになられたでしょう?」
「あ…!」
重樹はハッとなる。確かにそのころはまだ相原大納言と付き合いがあり、その奥方の葬儀にも参列した。
「それはどちらの寺の僧が取り行いましたか?」
直樹が重樹に詰め寄った。



そして直樹は重樹から教えられた寺へと向かう。
車では間に合わないと、直樹は馬を用意させそれに飛び乗り、伴も連れず一人で相原大納言家の菩提寺へと向かった ――。












どうでもいい話なんですが。
昨夜、EXILEと徳永英明さんの美しいコラボを聞きながら…

友人に送るために、ブリーフゴルゴ(スカイスナイプ&黒ブリーフ)の写メを一生懸命撮っていました…。

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コメント

きゃあ~!

KOTOKOちゃんと帝って やはりそんな関係になっているんですか?!
ひどい
権力で好き勝手して
ひどすぎるー(*_*)
ここまで読んで 黙っていられず コメントしました
ごめんなさい
続きを正座して静かに待ってます!

うざいほど信じてます!

琴子ちゃんのことだもの、直樹以外に体を許すなんてあり得ない!
…と今も信じてます。うわーん、信じてますから、水玉さまー!!(←うざさ絶頂)

髪をおろす…一大事じゃないですか!いや待て、でもかもじという手も……ともかく直樹が間に合うことが一番ですよね(><)
馬を何頭ダメにしてもいいから、とにかく急いで!!…とPCの前で悶えてしまいました。
水玉さん、全て終わった時には私の足の痺れ、助けてくださいね…(笑)

琴子も直樹も互いに身を許していない気がします。
どうか直樹 間に合って!

早まらないで、琴子・・・・・

水玉さん、こんばんは。
更新ありがとうございます。

本当に琴子と帝は関係を??
それは、有り得ないと信じたいのですが。
直樹、遂に琴子の居そうな場所を突き止めたようですね。
琴子は髪を、降ろして尼に・・・・
直樹、一刻も早く琴子の元へ、向かわないと。
間に合うのかしら、直樹。

水玉さまを…

信じてますから…
でも、ちょっとお仕置きが足らない様な気も…イヤイヤ、やっぱりそろそろ可哀想かな、直樹が。

琴子大丈夫かな?

        こんにちは
 直樹も やっとこさぁ目が覚めたのかなぁ・・・素直にならんとダメだし人の心も動かせないしねぇ。 周囲が琴子の味方であり、針のムシロ状態・・・しゃぁないんだけども・・・やっとこさ自分が、何があっても誰求めてるのに気づいたようでぇ・・・遅すぎるって直樹。

 帝も、二人に対して 反省もあるようで・・・殴らせる方向へ持っていったのはサスガです・・・お手はついてないと思うけど・・・望むけど。

 後は直樹が心持って琴子と接するしか道はないようだけど・・・直樹へのお仕置き鉄拳は マダマダあって欲しいですねぇ。 足らないようにも・・・
自分から気づかなかった罰として・・・。

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