日々草子 父遠方より来る 下
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水玉

Author:水玉
『イタズラなkiss』のほかには『ゴルゴ13』が好きです☆
多数あるイタキスの二次小説の中で邪魔することなく、ひっそりとマイペースで我が道をゆきつつ生息しております。
そっと見守っていただけたら嬉しいです。

※当ブログに掲載されている文章及びイラストの無断転載・使用はご遠慮下さい。

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当ブログは、『イタズラなkiss』の二次創作をメインとしておりますが、時折管理人の趣味や日々の出来事についての記事も書いております。

原作者様や関係各位とは一切関係ありません。

二次創作については、いわゆる原作の隙間をぬった作品もありますが、主人公以外のキャラクターをメインとしたものや オリジナルキャラクターが出てくるものもございます。

そして、原作と違った時代(平安や明治やその他の時代を舞台にしております)、異なる設定(主人公を医者と看護師じゃない職業にしております)で書いてあるものが多いですが、原作を冒涜しているつもりは全くございません。

二次創作が苦手という方及び原作のイメージと合わないと思われる方はどうぞお引き取り下さいますようお願いいたします。

コメント及びメールなどでの苦情及び批判は公開、非公開を問わず、私へ告げることはご遠慮いただけますよう、お願い申し上げます。

このブログ及び掲載されている話が嫌いだと思われたら、黙ってあなた様の中から、このサイトの存在を消去していただけますよう、お願い申し上げます。

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「呼び鈴鳴らしても、誰も来てくれないから入ってきちゃったよ!」
明るい声が居間に響いた。そう、やってきたのは今一番招かれざる客、いやいや、この物語の人気キャラクターでもあるガッキー・ウェスト男爵である。

男爵は居間の中にコトリーナの姿を見つけると、
「ああ、コトリーナ!!僕たちの愛するベビーちゃんは元気かい?」
とツカツカと歩いて来た。
「あ、あの…男爵様…。」
コトリーナの戸惑っている様子など気にせず、男爵はその可愛い手を握り、
「どっちに似るだろうね、ジュゲムは!僕かな?それとも君かな?」
等とふざけたことを口にしている。そして、やっと傍らで茫然としているシゲオに気がついた。
「あれ?こちらは?」
そう男爵が口にした時、ナオキヴィッチが手にした『TOILET』のロゴ入りスリッパ像がついたステッキが、彼の頭に振り落とされていた。

「…やだなあ、ジョークだよ!」
頭をさする男爵。
「今はそういう場合じゃない!」
気が済まず、ナオキヴィッチはまたステッキを振り回す。ヒュンヒュンと風を切る音が聞こえる。
やっと、やっとシゲオの誤解が解けたというのに…ナオキヴィッチの目は怒りに燃えたぎり、シップとモッティはもうこの世の終わりと言わんばかりな顔をしている。
「いや、君は公爵であって孫悟空じゃないんだよ?なあんてね、アハハ…。」
このただならぬ状況をやっと理解した男爵であったが、時すでに遅し。
「問答無用!!」
逃げる男爵を追いかけようとしたナオキヴィッチだった。しかし、、
「…ナオキヴィッチ。」
という震える声に、その手が止まった。
ナオキヴィッチが恐る恐る振り返ると、ワナワナと震えているシゲオの姿があった。

「…ちょっと静かな場所で、二人きりで話したいんだが。」
「…はい、お義父さん。」
また一からやり直しかと、ナオキヴィッチはシゲオを連れ、書斎へと向かった。



「あのお客さんが言ったことは本当だっぺ?」
書斎でシゲオはまた、ナオキヴィッチを睨んでいた。
せっかく全ての誤解が解けたかと思ったのに…ナオキヴィッチは頭を抱えたくなる。
「嘘に決まってるでしょう。あの男は客じゃありませんから。」
「いや、お前さん、さっき“この家を訪れる人間は皆大事な客だ”といいこと言ってたろ?」
「あれは客ではありません。虫みたいなものです。どうぞ気になさらずに。」
本当に今後この家に立ち入り禁止にしたいと思うナオキヴィッチ。

「まさかとは思うが…。」
シゲオは切り出す。
「お前さんはお偉い公爵様だ。公爵様の跡取りはほしいが、お前さんは悲しいことに男好き。男に子供は産めない。だからその趣味を隠しコトリーナと結婚し、あのクルクルパーマとコトリーナに子供を作らせた…ってことはなかんべえな?」
「何と想像力豊か。さすがコトリーナの父親」とナオキヴィッチは思った。そして「この話をまとめて脚本にして東海テレビに持ち込んだら昼ドラマに採用されそうだ」とも思う。


「お父さん、いいかげんにして!!」
書斎のドアが勢いよく開いた。入ってきたのはコトリーナである。
「コトリーナ、お前は黙ってるっぺ!!今はこのホモ公爵と話しているっぺさ!!」
「ううん!黙ってられないわ!」
コトリーナはシゲオの前に立った。後を追いかけてきたノーリー夫人、シップ、モッティが入口から中を窺う。

「お父さん、先生はちゃんと私を愛してくれているわ。」
「コトリーナ…だけども、こん男は…。」
「先生は私のことを大切にしてくれてるもん!」
「そうです、シゲオ様!!」
モッティが駆け込んできた。
「ご覧になって!この“たまごクラブ”のバックナンバー!!これは旦那様が奥様のためにと集められたものですわ!」
ズラリとバックナンバーが並ぶ本棚を見たシゲオは唸った
「これはすごい…。」

「こちらもご覧下さい、シゲオ様!!」
次に入ってきたのはシップである。
「こちらは旦那様が自ら編まれたジュゲム様のおくるみです!先日オチが完成したのです!!」
シップが広げたのは、ナオキヴィッチが制作した4コマ漫画になっているおくるみ。
「これは…ガハハハハ!!!」
オチの4枚目を見てシゲオは爆笑する。
「これはすごい!こげん面白いもん、初めて見たずらよ!!」

「そしてご覧になって!!」
最後はノーリー夫人だった。
「この愛妻家である決定的証拠を!!」
まるで午後8時43分に渥美格之進が高々と三つ葉葵の家紋入りの印籠を掲げるかのごとく、ノーリー夫人が意気揚々と掲げたもの。
それは、ナオキヴィッチがコトリーナに食事を食べさせている、あのシップたちがタバスコを見て我慢しなければならないほどの甘い様子を写真におさめたものだった!!

「これは…まあ…俺らの時代には考えられないことだっぺな。」
その写真からにじみ出る甘さに顔を真っ赤にしたにシゲオだったが、誤解はすっかり解けたらしい。
「すまんかった!!こんな…こんな立派な父親になろうとしている人を疑って!!コトリーナは何て幸せ者ずら!!お腹の中の山田くんも幸せずらね!!」
シゲオはナオキヴィッチの両手を握りしめ、うれし涙を溢れださせる。
「…だからジュゲムですよ、お義父さん。山田くんは座布団運びです。」
ナオキヴィッチの呟く訂正にも耳を貸さずシゲオはオイオイと男泣きに崩れた。



しかし、シゲオの不安はまだ残っていた。
「だども、あのクルクルパーマは…。」
「あの人はいつもああなんです!!」
ノーリー夫人、、シップ、モッティが声を揃えて叫んだ。
「そんな変な人が出入りしてるだべさ?コトリーナと赤ん坊に何か影響があったらどうすっぺ?」
シゲオはますます不安になる。
「大丈夫です、お義父さん。」
ナオキヴィッチが安心させるよう、落ち着いた声で話す。
「あの人は、実は…シェイクスピアの俳優を目指している役者かぶれなんです。」
「はい!?」
シゲオは目を丸くする。
「気の毒なことです。なかなか芽が出ないものですから…ああやって役にのめり込み過ぎているんです。」
心の底から嘆いているように、ナオキヴィッチは眉間に手を置いてわざとらしく、大きなため息をついた。
「そうなんです!!」
またもや声を揃えるノーリー夫人、シップ、モッティ。
「あの人は旦那様がスポンサーになっていらして。」
「ええ、ええ。うちの旦那様はお優しいから面倒見がいいのですよ。」
「ナオキヴィッチ様ったら、芸術にも興味を持っていますのよ。」
とにかく、とにかく今はシゲオの機嫌を取らねば!

「このままでは旦那様の愛人にされてしまう。」
「このままでは巨漢オカマと同じグループにされてしまう。」
「コトリーナちゃんを連れていかれたら、ナオキヴィッチ様はまた偏屈な学者に戻ってしまう。」
…三人はそれぞれの事情を抱え、必死だった。

「役者…のたまごっちゅうやつかのう?」
「はい。」
更にナオキヴィッチは顔色一つ変えず、嘘をつき通す。
「今度受けるオーディションは、初めての子ができた夫役らしいのですが。それをつかむためにこうしてコトリーナが相手に…。」
ナオキヴィッチはコトリーナに目くばせする。
「あ、そ、そうなの!私もいい加減、あの方に合格してほしくて、それで協力していて!」
「本当か?」
「ええ、本当よ。」
シゲオはノーリー夫人たちを見た。三人とも「その通りです」と声を揃える。
「だけど、コトリーナはあの人のことを“男爵様”って…。」
「彼は初めてもらった役が男爵だったのです。それ以来役がもらえないままなので、だからその時にあやかって“男爵”を名乗っているのです。」
ナオキヴィッチはスラスラと嘘をつく。その見事さにコトリーナたちは舌を巻いた。
「都会は色々な人がいるっぺなあ…。」
シゲオはようやく納得した。



「さあさあ、これも持っていくずら。」
シゲオはウェスト男爵に持ってきた野菜をあげている。
「いいんですか?いやあ、何だか悪いですねえ。うちのコックも腕をふるいがいがありますね、こんなに新鮮な野菜なら。」
「いやいや。」
シゲオは男爵の肩を叩く。
「お前さんも、いつか立派な…うっ。」
最後まで言えずに泣くシゲオ。
「可哀想に…コックまで妄想しているんだべさ。」
シゲオは胸が詰まってうつむいてしまう。

「何だろう?でもコトリーナのお父さんだけに優しい人だよね。」
何も知らない男爵はそうナオキヴィッチ達に囁いたのだった。

「ご飯もちゃんと食うべさよ?うちの婿は優しいから遠慮せずに。」
シゲオの目にウェスト男爵は完全に「チャンスが来ない、貧しい役者のたまご」と映っているようである。
「お天道様だって、努力する人を見捨てたりはしないっぺ。あきらめたらおしまいずらよ。」
自ら食事を皿に取り分けながら、シゲオは男爵の世話を焼いている。
「ありがとうございます。」
なんだかよく分からないが、自分のふざけた行動を許してもらえたようで男爵は胸をなでおろしたのだった。



「よかった、丸く収まって。」
ベッドの中でコトリーナはいつものようにナオキヴィッチの肩に頭を預けていた。
「丸く…かどうかは分からないけどな。」
とりあえずシゲオは安心したようだった。
あれからご機嫌で食事をして飲酒し、今はぐっすりと客間で眠っている。

「先生…。」
「ん?」
「先生、本当にホモじゃないのよね?」
「お前まで…。」
「でもあんなにホモホモと連呼されると…何だか心配なんだもん。」
甘えるコトリーナはもうすぐ母親になるとは思えないくらい可愛い。

「コトリーナ。」
ナオキヴィッチはそんな妻の唇にキスを落とす。長い長いキス…。

「…これがホモのキスだと思う?」
「…ううん。」
そしてコトリーナはナオキヴィッチの耳元で囁いた。
「あのね…お医者様が…あんまり無理しなければいいって…。」
「何を?」
知っているのに、わざととぼけるナオキヴィッチに、
「もう、先生の意地悪!」
と顔を赤くして頬を膨らませるコトリーナ。
「積極的じゃん。」
ナオキヴィッチはコトリーナが可愛くてもっとからかう。
「だって…ちゃんとそういうこともしないと、先生が浮気しちゃうんじゃないかって心配なんだもん。」

こんな可愛い妻がいるのにどうして浮気なんてとナオキヴィッチは思うのだが、それは口にしない。
いつまでも、年齢を重ねても、こうやってコトリーナにヤキモチを妬いてもらい心配させたいと思うのはわがままだろうか?

そんなことを考えつつ、ナオキヴィッチはコトリーナの肌を露わにし始めたのだった。











☆あとがき
またもや途中でくだらない話を入れてしまってすみません…。
本当に毎度毎度しょうもなくて…。
キャスト全て出してしまい、かなり分かりにくい話になっているみたいで…。そこもすみません。

モッティをせっかく出したから、もうちょっと出番を作ってあげたくて。
そしたらコトリーナパパを久しぶりに出したら面白くなるんじゃないかなあと思ったんです。

ちょっと自分の殻から飛びだしたいと思って、そのきっかけになる話を書きたいなと思ってしまいました。
GWできっとどなたもいらしてないから、遊んでもいいよね?ね?ね?
上中下とお付き合い下さった皆様、ありがとうございました!!
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コメント

拍手コメントありがとうございます!!

途中で書いてしまったしょうもない話にまでコメントをありがとうございます!!

hirominさん
こちらこそ、GW中に遊びに来て下さりありがとうございます!!
うちも家族バラバラですから同じです^^
本当にこれは馬鹿笑いしていただかないと、書いているこちらが悲しくなってきますので、どうぞおもいきり馬鹿笑いしてください!!
シゲオは底抜けに明るく、でもコトリーナのパパだけにどこか抜けていて。
抜けているボケボケな人ってちょっと書き間違えるとただの…になってしまうので、そこが難しかったりします。

chan-BBさん
お兄様がどうも難しくて…ちょっと気分転換がほしいなと思って書いてみました。
あのネタ、そうリー○21ネタ(笑)これ、確かにどっかで出したい!!
でもchanさんのメールを母に聞かせたら母が爆笑してました!!もう本当に楽しいですよ、お嬢さん!!
書いてみてちょい脚本気味になったなあと思っていました。
でも書いている方はとても楽しくて。ほぼオールキャスト(シゲキスキーとユウキスキーがいない)でここまで書けるとは思いませんでした。
この話の面白いところは、とことんやられっぱなしな入江くんを思い切り書けるところでしょうか?唯一ここの入江くんが勝てる相手がガッキーだけという、この情けなさ。
でもそれが楽しくてこうやって毎回書いているんですが。
本当にGW中のお忙しい中に来て下さりありがとうございます!

あけみさん
そうなんですよ。なんだか気が付いたらやたらと水戸黄門ネタが多くなってました(笑)
落語ネタはとことん入れてやろうと思っていました!
本当は「たい平さん」とか「昇太さん」の名前を出したかったのですが、知らない方がいたら…と思って。山田くんなら結構有名かなと思って(落語家じゃないけれど)
ナオキヴィッチ、突っ込むことはできてもそれを口に出して言えない所がヘタレですよね!

Foxさん
ありがとうございます!
たまにはこんな話もありかなと思って。
ちょっと『月読み』の話が重くなってきたので、ブレイクタイムという感じで書いてみました。
楽しんでいただけて何よりです!
もうFoxさんに笑いじわなんてあるわけないじゃないですか。とっても素敵なご婦人なんだろうなと思っております。
コメントって下さる方のお姿を想像しながら拝見することも楽しんでおります♪

佑さん
あまりにナオキヴィッチが男前すぎて、あらぬ誤解をしているのがシゲオパパ。
もちろん、根が単純…いえ素直だからすぐに誤解は解けるんですけれどね。
この先また変な男の人が現れない限りは入江くんの地位も安泰でしょう!

まあちさん
というか、まあちさんのお嬢さんが笑点をチェックしていることの方が驚きですよ!!
何と渋い…。
「円楽は腹黒いなあ」とか笑っておいでなんでしょうか?お嬢さんが読んで下さるのなら安心して円楽さんも出せたな(笑)
笑点は本当に面白いですよね。亡くなった叔父が病院で見て笑っていたことを懐かしく思い出しました。
笑っているときは病気を忘れることができたんだろうな…。

紀子ママさん
あっしにも関係ごぜーませんよ。兄弟!さあ、肩を組もうぜ!
昼ドラといったら東海テレビですよ!『月読み』はまだそこに及ばないのが辛い。
だって紀子ママさんがいつも笑っているような話なんですもん!
ダイ・ジャモリも特別出演です。GWなので特別出演です(笑)
でもそのダイ・ジャモリの本性をシゲオパパが知ったら、仰天するでしょうね。
「おめえ、もっと男を選べ!!」とかむちゃくちゃなことを言いそうです(笑)
オタク部、そうそうそのうち出したいとは思っているんですよ。
本当に限られた方にしか受けない話ではあるんですけれどね、アハハ。

    こんばんは
 ホモ疑惑再燃に 思わずエミが零れちゃいました。 ミンナとの会話一つ一つがホモ疑惑へ加速しすぎて・・・ナオキヴィッチも誤解を解くのにホッタリしますよねぇ。 マルク収まりそうな時にナオキヴィッチの天敵もやってきて・・・悲惨でしたねぇ。 でもナオキヴィッチの日頃からの愛情を確認できたシゲオも安心できたから よかったなぁ~。   コトリーナへの独占欲、愛情が強いから 男が触れようなら容赦なく引き離し・・・だからホモなんてありえないけど誤解のシゲオはナオキヴィッチも思ってたけど、ヤッパリ親子ですねぇ。 
 最後はソフトに三人で 仲よしこよしですねぇ。

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